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20代の転職で産休・育休制度を確認する方法|取得実績・復職後の働き方を見る

20代の転職で産休・育休制度を確認する方法|取得実績・復職後の働き方を見る

2026年10月09日 13:40

求人票に「産休・育休制度あり」と書かれていると、出産や育児と仕事を両立しやすい会社だと感じるかもしれません。

しかし、制度が記載されていることと、実際に利用しやすいことは同じではありません。

育児休業を取得した人がいても、復職後に希望する働き方を選べるとは限りません。取得実績が少ない会社でも、社員数が少ない、制度を利用する対象者がいなかったなどの理由が考えられます。

大切なのは、制度の有無や取得率だけで会社を判断せず、取得前から復職後までの働き方を具体的に確認することです。

この記事では、20代が転職先の産休・育休制度を確認するときに見るべき項目、求人票の読み方、面接での質問例、企業の回答を判断するポイントを解説します。

30秒でわかるこの記事の結論

産休・育休制度を確認するときは、次の点を分けて見ましょう。

  • 産前産後休業と育児休業の違い

  • 女性・男性それぞれの取得人数と取得期間

  • 育児休業を取得した人の復職状況

  • 入社1年未満の従業員を対象外とする労使協定があるか

  • 復職前に働き方を相談する面談があるか

  • 復職後の配属、担当業務、評価がどうなるか

  • 短時間勤務や残業免除などを利用できるか

  • 子どもの急な体調不良に対応できる体制があるか

  • 制度の利用が特定の性別や職種に偏っていないか

「育休取得率が高い」という数字だけでは、復職後も働き続けやすいかは分かりません。

取得した人がどのくらいの期間休み、どのように復職し、その後どのような仕事をしているかまで確認することが大切です。

産休と育休の基本的な違い

産前産後休業は出産する本人のための制度

一般に「産休」と呼ばれる産前産後休業は、出産する本人が取得する休業です。

産前休業は、本人が請求した場合、原則として出産予定日の6週間前から取得できます。多胎妊娠の場合は14週間前からです。

産後は、原則として出産翌日から8週間、就業させることができません。ただし、産後6週間を経過し、本人が請求したうえで医師が支障ないと認めた業務には就くことができます。

産前産後休業は、会社が独自に用意する福利厚生ではなく、法律に基づく制度です。

育児休業は性別にかかわらず取得できる

育児休業は、一定の条件を満たした労働者が、原則として1歳未満の子どもを養育するために取得できる休業です。

保育所に入れないなどの事情がある場合は、一定の要件のもとで延長できることがあります。

また、子どもの出生直後に取得できる出生時育児休業、いわゆる産後パパ育休もあります。

育児休業は女性だけの制度ではありません。男性の取得実績や取得期間も、会社の育児に対する考え方を知る材料になります。

休業制度と給付制度は分けて考える

育児休業を取得できることと、休業中に会社から通常どおり給与が支給されることは同じではありません。

会社の給与規程によっては、休業期間中の給与が無給となることがあります。

一定の要件を満たす場合は、雇用保険から育児休業給付金などを受給できる可能性があります。

転職先を確認するときは、会社の休業制度、休業中の給与、雇用保険の給付を混同しないようにしましょう。

求人票や採用ページで確認したい情報

「制度あり」だけで判断しない

求人票に「産休・育休制度あり」と書かれていても、それだけでは利用実態は分かりません。

産前産後休業や育児休業は法律に基づく制度です。

求人票では、制度の有無に加えて、次のような情報を探しましょう。

  • 直近年度の取得人数

  • 女性・男性それぞれの取得実績

  • 平均的な取得期間

  • 育児休業後の復職人数や復職率

  • 短時間勤務制度の利用実績

  • 管理職や営業職など職種別の利用例

数字が掲載されていない場合は、選考の中で確認できるかを考えます。

休暇制度以外も含めて求人情報を確認したい方は、「20代が転職で見るべき求人票のポイント|危ない求人の見分け方」もあわせて参考にしてください。

取得率は人数とあわせて見る

育児休業取得率が100%と書かれていても、対象者が1人だった可能性があります。

反対に、取得率が低く見えても、対象者の定義や集計期間が異なる場合があります。

取得率を見るときは、対象者数、取得者数、集計年度を確認してください。

男性については、取得した人がいるかだけでなく、数日間なのか、数週間・数か月なのかも重要です。

取得期間が極端に短い場合、日常的な育児参加へつながる制度運用になっているかは別に確認する必要があります。

復職率の定義を確認する

復職率が高い会社でも、復職後すぐに退職した人が含まれている可能性があります。

「復職したか」だけでなく、復職後も一定期間働き続けているかを確認できると、実態を理解しやすくなります。

また、復職しなかった人がすべて会社への不満で退職したとは限りません。

家庭の事情や転居など、さまざまな理由があります。数字だけで良い会社・悪い会社と決めつけないことが大切です。

認定マークだけで判断しない

子育て支援に関する認定を取得している会社もあります。

認定は、企業の取り組みを知る一つの材料になりますが、希望する部署や職種で同じ働き方ができるとは限りません。

全社の制度に加えて、配属予定の部署でどのように利用されているかを確認しましょう。

転職前に確認したい8つの項目

1.入社1年未満の扱い

転職後すぐに育児休業を取得する可能性がある場合は、入社1年未満の従業員の扱いを確認する必要があります。

会社が労使協定を結んでいる場合、入社1年未満の従業員を育児休業の対象から除外していることがあります。

「法律上、育休制度があるから転職直後でも必ず取得できる」と決めつけず、就業規則や労使協定を確認しましょう。

また、育児休業を取得できる条件と、育児休業給付金を受給できる条件は同じではありません。

必要な場合は、会社の人事担当者やハローワークなどへ確認してください。

2.女性・男性それぞれの取得実績

女性の取得実績だけでなく、男性の取得実績も確認します。

男性が育児休業を利用している会社では、育児を特定の性別だけの問題として扱っていない可能性があります。

ただし、取得者数だけで会社を評価するのではなく、取得期間や復職後の働き方も見ましょう。

対象となる社員が少ない会社では、実績が少ないこともあります。

実績がない理由と、今後利用希望者が出た場合の対応方針を確認することが重要です。

3.復職前の面談や相談機会

育児休業から復職するときは、勤務時間、保育施設の利用時間、担当業務などを調整する必要があります。

復職前に上司や人事担当者と面談し、働き方を相談できるかを確認しましょう。

休業前、休業中、復職前、復職後など、複数の時期に面談を設けている会社もあります。

制度の説明だけで終わらず、個別の状況に合わせて調整する仕組みがあるかを見ることが大切です。

4.復職後の配属と担当業務

復職後に元の部署や職務へ戻るのか、勤務時間や組織状況によって別の業務になる可能性があるのかを確認します。

必ず元の仕事へ戻れると決めつけることはできません。

一方で、本人の希望を聞かず、責任のある仕事から一律に外すような運用にも注意が必要です。

過去の復職者がどのような業務を担当しているか、本人の希望と会社の事情をどのように調整しているかを聞きましょう。

5.短時間勤務や残業への対応

育児と仕事を両立するために、短時間勤務、所定外労働の制限、時間外労働の制限などを利用できる場合があります。

法定の制度に加えて、フレックスタイム、リモートワーク、時差出勤など、会社独自の仕組みを設けていることもあります。

ただし、制度があっても、担当業務によって利用方法が異なる可能性があります。

利用できる期間、勤務時間、給与や評価への影響を確認してください。

6.子どもの急な体調不良への体制

復職後は、子どもの発熱や保育施設からの呼び出しによって、急に早退・欠勤する可能性があります。

そのような場合に、担当業務を誰が引き継ぐのか、チームで情報共有できるかを確認します。

「子育て中の社員がいるから安心」と考えるだけでなく、実際のカバー方法を聞きましょう。

一人だけが担当する業務が多い職場では、制度があっても利用する本人や周囲へ負担が集中することがあります。

7.休業・時短勤務中の評価方法

育児休業を取得したこと自体を理由に、不利益な取り扱いをすることは認められていません。

ただし、評価期間の一部を休業している場合や、短時間勤務によって担当範囲が変わる場合、どのように評価するかは確認が必要です。

成果目標を勤務時間に合わせて調整するのか、昇給や賞与をどのように算定するのかを聞きましょう。

休業から復職した後も、本人が希望するキャリアを検討できる仕組みがあるかが重要です。

8.管理職や専門職へのキャリアが続くか

育児との両立を理由に、キャリアアップを諦めなければならないとは限りません。

短時間勤務を利用しながら管理職や専門職として働いている人がいるか、勤務時間を戻した後に担当範囲を広げられるかを確認します。

制度を利用できるだけでなく、その後も経験を積み続けられる会社かを見ましょう。

面接で産休・育休について確認する質問例

仕事内容を理解した後に聞く

産休・育休について質問すること自体は、長く働ける会社かを判断するために必要です。

ただし、面接の冒頭で制度だけを続けて質問すると、仕事内容への関心が伝わりにくくなることがあります。

仕事内容や期待される役割を理解した後、働き続けるための確認として質問しましょう。

「長期的に働きたいと考えています。育児休業から復職された方は、どのような働き方をされていますか」

「配属予定の部署で、育児休業や短時間勤務を利用された方の事例があれば教えていただけますか」

「復職前には、配属や勤務時間について相談する機会がありますか」

取得率より利用の流れを聞く

取得率だけを尋ねるより、申し出から復職までの流れを聞くと具体的です。

「育児休業を希望する場合、どの時期に、どなたへ相談する流れでしょうか」

「休業前と復職前には、上司や人事の方とどのような調整を行いますか」

「男性社員の育児休業は、どのくらいの期間取得する例がありますか」

会社の回答を通して、制度が社内で理解されているかも確認できます。

入社1年未満の扱いは条件確認の段階で聞く

転職後早い時期に制度を利用する可能性がある場合は、曖昧なまま入社を決めないことが大切です。

「育児休業について、入社1年未満の従業員を対象外とする労使協定はありますか」

「中途入社者が制度を利用する場合の条件を、就業規則で確認できますか」

選考中にすべてを聞きにくい場合でも、内定承諾前に人事担当者へ確認しましょう。

企業の回答から確認したい注意点

「制度はあります」だけで終わる

制度の説明だけで、利用者や復職者の状況が分からない場合は、具体的な運用を確認しましょう。

設立直後の会社や少人数の会社では、対象者がいなかったため実績がないこともあります。

実績がないことだけで判断せず、利用希望者が出たときに誰が対応し、どのように業務を調整する予定かを聞くことが重要です。

取得人数は多いが復職後が分からない

育児休業の取得者が多くても、復職後の配属や働き方が不明な場合があります。

短時間勤務の利用者数、復職後も働いている人の例、役職者の利用事例などを確認しましょう。

休業を取得できることと、希望するキャリアを続けられることは分けて考える必要があります。

利用できる職種が限られている

本社の事務職では利用実績が多くても、営業所、店舗、現場職では取得しにくい場合があります。

全社平均だけでなく、自分が配属される可能性のある部署や職種での事例を確認しましょう。

部署によって状況が異なることを正直に説明し、改善方法まで話せる会社かも判断材料になります。

周囲の理解だけに頼っている

「理解のある上司なら使えます」「チームで助け合っています」という説明だけでは、異動や上司の交代によって状況が変わる可能性があります。

属人的な配慮だけでなく、就業規則、面談、業務共有、代替要員などの仕組みがあるかを確認してください。

制度と現場の協力体制の両方が必要です。

自分に必要な両立条件を整理する

制度が多い会社だけを正解にしない

育児支援制度が多いことは魅力の一つです。

ただし、現在の仕事や将来の希望によって、必要な制度は異なります。

  • 転職後早い時期から利用できることが重要

  • 短時間勤務よりフレックス勤務を希望する

  • 在宅勤務より、急な休みをカバーできる体制を重視する

  • 育児中も専門性を高めたい

  • 管理職へのキャリアを継続したい

自分に必要な条件を整理してから、企業の制度と照らし合わせましょう。

仕事内容と両立方法を一緒に考える

制度だけを見て会社を選ぶと、仕事内容が希望と合わない可能性があります。

反対に、やりたい仕事だけで選び、両立の仕組みを確認しないと、生活が変わったときに働き続けにくくなることがあります。

どのような仕事を経験したいか、その仕事を続けるためにどの制度や体制が必要かを一緒に考えることが大切です。

30代のキャリアから逆算する

20代では、結婚や出産の具体的な予定が決まっていない人もいます。

それでも、将来の選択肢を狭めないために、休業後も経験を積める環境かを確認する意味があります。

制度の充実だけでなく、30代になったときにどのような仕事を任されたいか、そのために今どのような経験を積む必要があるかも考えましょう。

働きやすさとキャリア形成のどちらか一方ではなく、両方を長期的に検討することが重要です。

両立できる会社を一人で判断しにくいときは

求人票だけでは、育児休業の取得期間や、復職後の配属・評価まで分からないことがあります。

また、選考で制度についてどこまで質問すればよいか迷う人もいるでしょう。

キャリアのトビラは、20代・第二新卒に特化して転職活動をお手伝いしています。

現在の希望条件だけでなく、将来どのような働き方を選びたいか、30代でどのような仕事ができるようになりたいかを整理します。

そのうえで、制度の多さだけではなく、仕事内容、身につく経験、業務の分担、復職後のキャリアまで考えながら企業を検討します。

求人票の育児支援制度をどう見ればよいか分からない方や、長く働ける会社の選び方に迷っている方は、キャリアのトビラへご相談ください。

まとめ

産休・育休制度を確認するときは、「制度あり」「取得率が高い」という情報だけで判断しないことが大切です。

取得人数と期間、復職状況、入社1年未満の扱い、復職前の面談、配属、短時間勤務、評価方法まで確認しましょう。

制度の利用実績が少ない場合も、対象者数や会社規模、今後の対応方針によって意味は変わります。

また、育児と両立できることだけでなく、休業後も希望する経験を積み、キャリアを続けられるかを見ることが重要です。

目先の制度数だけでなく、30代の働き方とキャリアから逆算して転職先を選びましょう。

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