
結婚と転職はどちらが先?20代がタイミング・働き方・面接で確認すること
2026年10月09日 15:38
結婚を考え始めたとき、「今の仕事を続けられるのか」「転職するなら結婚前と結婚後のどちらがよいのか」と迷うことがあります。
引っ越し、家計の変化、結婚式、新しい仕事への適応などが重なると、時間とお金の負担が大きくなる可能性があります。
一方、結婚後の生活を考えずに今の会社へ残ると、勤務時間や勤務地が合わず、結婚後に慌てて転職することもあります。
結婚と転職のどちらを先にすべきかについて、すべての人に共通する正解はありません。
大切なのは、入籍日だけで決めるのではなく、生活が実際に変わる時期、二人の仕事、収入、勤務地、今後のキャリアを整理することです。
この記事では、結婚前後に転職するメリットと注意点、転職先で確認すべき条件、面接で結婚予定を伝える考え方を解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
結婚と転職の順番は、次の5つを確認して決めます。
新居への転居や生活の変化はいつか
転職中に収入が減っても家計を維持できるか
二人の勤務地と通勤時間はどうなるか
現職で結婚後の生活を続けられるか
今回の転職で将来につながる経験を積めるか
結婚後の勤務地や生活がすでに決まっており、現職では両立が難しい場合は、結婚前から転職活動を始める選択肢があります。
反対に、転居先や二人の家計が決まっていない場合は、生活条件を整理してから応募先を選んだ方が、入社後のずれを減らしやすくなります。
転職活動を始めることと、すぐ退職することは同じではありません。
在職中に情報収集や応募を進め、条件の合う転職先が決まってから退職する方法もあります。
結婚前と結婚後のどちらに転職すべき?
判断するときは、入籍前か入籍後かという形式だけでなく、仕事と生活が変わるタイミングを確認します。
結婚前の転職を検討しやすいケース
次のような場合は、結婚前から転職活動を始める理由があります。
結婚後の居住地が決まっている
現職から新居への通勤が難しい
長時間労働や休日の違いが結婚生活に影響する
転職したい職種が明確に決まっている
現職で経験できない仕事へ早めに移りたい
心身への負担が強く、現職を続けることが難しい
転職を先に進めれば、新しい仕事に慣れてから生活の変化を迎えられる場合があります。
ただし、転職直後と引っ越しや結婚式が重なると、手続きや準備の負担が増えます。
入社日、引っ越し、結婚式などの予定を同じ時期へ集中させない工夫が必要です。
結婚後の転職を検討しやすいケース
次のような場合は、生活を固めてから転職活動を進める方が判断しやすくなります。
どこに住むか決まっていない
パートナーの転勤や異動の可能性がある
二人の家計や必要な収入を整理できていない
結婚式や引っ越しの準備が集中している
希望する職種が決まっていない
現職を続けながら生活条件を確認できる
住む場所と必要な収入が決まれば、勤務地、通勤時間、給与の条件を具体的に設定できます。
一方、結婚後まで何も調べずに待つ必要はありません。
求人を見る、職種を調べる、経験を棚卸しするといった準備は、結婚前から始められます。
心身の安全に関わる場合は順番にこだわらない
ハラスメント、長時間労働、体調不良などがある場合は、「結婚までは今の会社で我慢する」と決める必要はありません。
結婚と転職の一般的な順番よりも、自分の安全を優先してください。
状況に応じて、医療機関、社内外の相談窓口、労働局などへ相談することも検討しましょう。
結婚を理由に転職する前に二人で話し合うこと
転職は本人のキャリアに関する選択ですが、結婚後の生活や家計にも影響します。
転職先を決めてから報告するのではなく、検討段階で必要な条件を共有することが大切です。
住む場所と通勤時間
まず、どこに住み、それぞれがどこへ通勤するのかを確認します。
片方だけが長時間通勤を負担する状態になると、家事や休息に使える時間にも差が生まれます。
勤務地を考えるときは、現在の通勤時間だけでなく、次の点も確認しましょう。
転勤の可能性
配属先が変わる可能性
在宅勤務の利用条件
出社日数
始業・終業時刻
繁忙期の残業
「リモートワークあり」と書かれていても、入社直後は対象外、部署によって利用できないといった場合があります。
制度の有無ではなく、応募する部署で実際にどのように運用されているかを確認してください。
二人の収入と毎月の支出
結婚後に必要な生活費と、それぞれがどの程度負担するかを話し合います。
転職によって月給が上がっても、賞与、手当、残業代が変わり、年収全体では下がる可能性があります。
また、転職後の最初の賞与が満額支給されるとは限りません。
次の項目を確認しておきましょう。
手取り収入
住居費
水道光熱費と通信費
食費
通勤費
貯蓄額
結婚や転居に必要な一時的な支出
転職活動が長引いた場合の生活費
転職先が決まる前に退職する場合は、収入がない期間をどの程度受け入れられるかも確認します。
家事と生活時間
「残業を減らしたい」「土日を休みにしたい」という希望は、結婚後の生活を考えるうえで自然なものです。
ただし、相手の働き方を変えず、自分だけが仕事を調整する前提にしないことも大切です。
家事を誰がどの程度担当するのか、平日と休日に使える時間を二人で確認しましょう。
条件を整理した結果、転職ではなく、現職で勤務時間や担当業務を相談する方法が見つかる場合もあります。
今後のキャリア
結婚後の働きやすさだけでなく、本人が今後どのような仕事をしたいかも話し合います。
残業が少ないことだけを優先し、経験を積めない仕事へ移ると、数年後の転職や年収に影響する可能性があります。
一方、キャリアアップだけを優先し、生活時間を確保できない仕事を選べば、結婚後の負担が増えることがあります。
現在の働きやすさと、将来につながる経験の両方を見て判断しましょう。
結婚を機に転職先で確認したい7つの条件
「結婚後も働きやすそう」という印象だけで求人を選ばず、具体的な条件を確認します。
1.勤務地と転勤
現在の勤務地だけでなく、転勤、異動、事業所変更の可能性を確認します。
全国転勤がある会社でも、職種や採用区分によって範囲が異なる場合があります。
転勤できない事情がある場合は、選考中に対応可能な勤務地を正確に伝えましょう。
2.勤務時間と残業
所定労働時間、平均的な残業、繁忙期、早出、休日出勤などを確認します。
平均残業時間だけでは、自分が配属される部署の実態が分からないことがあります。
面接では、「配属予定部署の通常期と繁忙期の一日の流れを教えてください」と聞くと、具体的な働き方を確認しやすくなります。
3.休日と勤務日の調整
年間休日だけでなく、休日の曜日、シフトの決まり方、希望休、有給休暇の取り方を確認します。
夫婦で休日を合わせたい場合も、土日休みだけが選択肢とは限りません。
シフト制でも希望休を調整しやすい職場や、平日に二人の休みを合わせられる場合があります。
4.給与と昇給
入社時の月給に加えて、基本給、固定残業代、賞与、手当、昇給の基準を確認します。
結婚後の生活費を考えるときは、残業代を前提に収入を計算しすぎないことも大切です。
役割や経験が増えたとき、どのように評価されるのかも確認しましょう。
5.在宅勤務や柔軟な働き方
在宅勤務、フレックスタイム、時差出勤などが利用できる場合があります。
ただし、求人票に制度が書かれていても、誰でもすぐ使えるとは限りません。
利用条件、対象部署、利用頻度、入社後いつから利用できるかを確認してください。
6.休暇・両立支援制度
結婚休暇、育児休業、短時間勤務、看護休暇などを確認します。
法定制度と会社独自の制度を分けて見ることが大切です。
また、制度があっても、対象条件や申請時期があります。
育児休業については、労使協定を締結している会社では、継続雇用1年未満の労働者などが対象外となる場合があります。最新の制度は、厚生労働省の「育児休業制度特設サイト」と勤務先の規定を確認してください。
育児休業を取得できる条件と、雇用保険から育児休業給付を受ける条件は同じではありません。給付の詳細は厚生労働省の「Q&A~育児休業等給付~」で確認できます。
7.入社後に積める経験
働き方の条件だけでなく、担当業務と成長の機会を確認します。
結婚を機に転職する場合も、今回の会社で何を経験し、数年後に何ができるようになるのかは重要です。
仕事内容、教育体制、担当業務の広がり、評価方法を確認しましょう。
入社前に給与・残業・休日を確認する方法は、「20代が入社前に確認すべき労働条件|給与・残業・休日の見方」もあわせて参考にしてください。
結婚予定は面接で伝えるべき?
結婚予定があることだけを、すべての面接で自分から伝えなければならないとは限りません。
一方で、入社日、勤務地、勤務時間、長期休暇など、仕事の条件へ具体的な影響がある場合は、必要な範囲で共有した方が入社後のずれを防げます。
仕事へ影響しない予定まで詳しく話す必要はない
「いつか結婚したい」「将来子どもを持つかもしれない」といった未確定の私生活まで、志望動機や自己PRへ入れる必要はありません。
選考では、応募職種で活かせる経験と、入社後に取り組みたい仕事を中心に伝えます。
厚生労働省は、本人の適性や能力に関係しない私生活上の質問は、公正な採用選考の観点から配慮が必要としています。
特に、女性だけに結婚予定や出産後の就業継続を質問するなど、性別によって異なる取り扱いをすることは、男女雇用機会均等法の趣旨に反します。詳しくは「就職面接の際のプライベートな質問は不適切では?」を確認してください。
入社条件へ影響する場合は具体的に伝える
次のような予定が決まっている場合は、選考や内定後の条件確認で共有を検討します。
転居によって勤務可能な地域が変わる
入社可能日へ影響する
結婚式などですでに休暇が必要な日が決まっている
氏名や住所の変更手続きが必要になる
転勤や出張への対応範囲が変わる
伝えるときは、結婚生活の詳細ではなく、仕事へ影響する事実と対応方法を簡潔に説明します。
例えば、次のように伝えられます。
「〇月に転居を予定していますが、応募勤務地への通勤には問題ありません。入社可能日は〇月〇日です」
「〇月に結婚式を予定しており、可能であれば〇日に休暇を相談したいと考えています。それ以外の勤務条件には影響ありません」
事実と異なる説明をしたり、未確定の予定を確定しているように話したりしないことが大切です。
結婚を退職理由のすべてにしない
転居などによって現職を続けられない場合は、結婚が退職のきっかけになります。
ただし、転職理由を「結婚するから」だけで終えると、次の仕事で何を実現したいのかが伝わりません。
次の順番で整理しましょう。
結婚によって何が変わるのか
現職ではなぜ対応が難しいのか
転職でどの条件を変えたいのか
次の仕事で何を経験したいのか
例えば、転居が必要な場合は、勤務地を変えたいという条件に加え、これまでの経験を活かしてどのような仕事をしたいかまで伝えます。
結婚を機に転職して後悔しやすいケース
結婚後の生活を良くするための転職でも、条件の決め方によっては後悔することがあります。
パートナーへ相談せずに応募先を決めた
勤務地、給与、勤務時間は二人の生活へ影響します。
内定後に初めて条件を伝えると、転職先と結婚生活のどちらを優先するかで意見が分かれる可能性があります。
応募前に、譲れない条件と調整できる条件を共有しましょう。
働きやすさだけで仕事内容を選んだ
残業や休日は重要ですが、それだけで選ぶと、仕事に興味を持てない、経験が増えないと感じる場合があります。
働きやすさと、入社後に積める経験の両方を確認してください。
制度があれば使えると思い込んだ
在宅勤務、フレックス、育児休業などは、制度が存在することと、希望どおり利用できることが同じではありません。
対象条件や部署での運用を確認しましょう。
結婚前に急いで転職先を決めた
「結婚前に転職しなければ不利になる」と焦り、最初の内定で決めると、条件を十分比較できない可能性があります。
結婚前か後かよりも、必要な情報を確認して判断できたかが重要です。
現職で改善できることを確認しなかった
転居がない場合、勤務時間や担当業務の調整によって現職を続けられることがあります。
転職しか解決策がないと決めず、異動、勤務時間、在宅勤務などを相談できるか確認しましょう。
ワークライフバランスを重視した会社選びについては、
「20代でワークライフバランスを重視する転職は甘え?企業選びの考え方」もあわせて読んでみてください。
結婚と転職を両立する進め方
大きな予定が重なるときほど、同時にすべてを決めようとせず、順番を整理します。
1.生活が変わる日を確認する
入籍日だけでなく、転居、結婚式、パートナーの異動など、時間や勤務地が変わる日を確認します。
2.転職で変えたい条件を決める
現在の不満を並べるだけでなく、転職によって何を変えたいかを具体化します。
例えば、「結婚するから残業を減らしたい」ではなく、「平日は〇時ごろまでに帰宅できる働き方にしたい」と整理します。
3.条件に優先順位をつける
希望条件を、次の3つに分けます。
必ず満たしたい条件
できれば満たしたい条件
ほかの条件次第で調整できる条件
二人で共有するときも、「全部必要」と伝えるより、優先順位を付けた方が話し合いやすくなります。
4.在職中に情報収集を始める
求人を見る、転職市場を調べる、職務経歴書を作るといった準備は、退職前からできます。
収入を維持しながら転職活動を進めれば、焦って応募先を決めるリスクを下げられます。
5.内定後に条件を書面で確認する
給与、勤務地、勤務時間、休日、雇用形態、入社日などは、口頭説明だけでなく労働条件通知書などで確認します。
結婚後の生活に関わる条件が曖昧な場合は、承諾前に質問しましょう。
結婚後の働き方とキャリアを一緒に整理したい方へ
結婚を機に転職を考えていても、「生活を優先するとキャリアを諦めることになるのか」「どの条件を優先すべきか分からない」と迷う人もいるでしょう。
結婚後に必要な働き方と、本人が積みたい経験は、どちらか一方だけを選ぶものではありません。
20代・第二新卒で、結婚前後の正社員転職について相談したい方は、「キャリアのトビラ」へご相談ください。
キャリアのトビラは、20代・第二新卒の転職活動に特化した転職エージェントです。
勤務地、勤務時間、休日、必要な収入などを整理したうえで、これまでの経験を活かせる仕事を一緒に考えます。
会社を選ぶときも、結婚直後の働きやすさだけでなく、その仕事を通じて30代で何ができるようになりたいかを確認します。
「結婚前に転職すべきか決めていない」「現職へ残る場合も含めて考えたい」という段階でもご相談ください。
まとめ
結婚と転職のどちらを先にすべきかについて、すべての人に共通する正解はありません。
入籍日だけでなく、転居、二人の勤務地、家計、結婚式など、生活が実際に変わる時期から判断しましょう。
結婚後の生活が決まっており、現職では両立が難しい場合は、結婚前から転職活動を始める選択肢があります。
一方、住む場所や必要な収入が決まっていない場合は、条件を整理してから応募先を選んだ方が、入社後のずれを減らしやすくなります。
転職先では、勤務地、勤務時間、休日、給与、柔軟な働き方、休暇制度に加え、入社後に積める経験を確認してください。
結婚を理由に働きやすさだけで会社を選ぶのではなく、30代でどのような仕事ができるようになりたいかも考えることが大切です。
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