
20代の自己PRの作り方|強みがわからない人でも使える例文つき
2026年10月08日 12:59
「自己PRを書こうとしても、自分の強みが思いつかない」
「普通に仕事をしてきただけで、アピールできるような経験がない」
「コミュニケーション力や責任感と書いてみたけれど、自分でもしっくりこない」
20代で転職活動を始めると、このように自己PRで悩むことがあります。
しかし、自己PRを作るために、最初から「自分の強みは何だろう」と考える必要はありません。
強みは、特別な能力や目立った実績だけから見つかるものではないからです。
普段どのように仕事を進めていたのか、困ったときにどう対応したのか、周囲とどのように関わっていたのか。
こうした実際の経験を振り返ることで、自分では当たり前だと思っていた行動の中から、仕事で活かせる強みが見えてくることがあります。
この記事では、
・20代の自己PRで何を伝えればよいのか
・自分の強みがわからないときの探し方
・経験から強みを言葉にする方法
・自己PRの基本的な組み立て方
・20代の転職で使える自己PR例文
・自己PRで避けたいNG例
について解説します。
例文から自分に合いそうな強みを選ぶのではなく、まずはこれまでの経験を振り返るところから始めましょう。
【30秒でわかるこの記事の結論】
・自己PRは「自分の良いところ」を並べるものではない
・最初から「私の強みは○○」と決めなくてもよい
・普段の仕事で繰り返していた行動から強みを探す
・強みには根拠となる具体的な経験をつける
・応募先で活かせる強みを選んで伝える
・例文はそのまま使わず、自己PRの組み立て方を参考にする
「強みがない」と考える前に、自分が仕事でどのように行動してきたのかを振り返ることが、自己PRを作る第一歩です。
20代の転職で自己PRは何を伝えればいい?
自己PRという言葉を見ると、
「自分の長所をアピールすればいい」
「企業に評価されそうなことを書けばいい」
と考えるかもしれません。
しかし、転職活動の自己PRでは、単に自分の性格や長所を伝えるだけでは十分ではありません。
自分の強みを、実際の仕事でどのように発揮してきたのかまで整理することが大切です。
① 自己PRは「自分の良いところ」を並べるものではない
自己PRでよく使われる言葉には、
・コミュニケーション力
・責任感
・協調性
・向上心
・主体性
・粘り強さ
などがあります。
これらの言葉を使うこと自体が問題なのではありません。
ただ、
「私の強みはコミュニケーション力です」
「責任感を持って仕事に取り組めます」
と書くだけでは、実際に仕事でどのような行動を取る人なのかまでは伝わりません。
例えば「責任感」であれば、
・期限までに仕事を終えるために進捗を管理していた
・ミスがあったときに原因を確認し、再発防止の方法を考えた
・自分だけで判断できない問題は早めに上司へ相談した
など、実際の行動まで振り返ることができます。
自己PRでは、強みを表す言葉そのものより、その強みが仕事でどのような行動として表れていたのかを考えてみましょう。
② 強みだけでなく根拠となる経験まで伝える
同じ「コミュニケーション力」でも、人によって意味は異なります。
例えば、
・初対面の人ともすぐに会話できる
・相手の話を聞いて希望を整理できる
・複数の部署の意見を調整できる
・難しい内容を相手に合わせて説明できる
では、仕事で活かせる場面も変わります。
そのため、自己PRを作るときは、
強み → その根拠となる経験
をセットで考えることが重要です。
例えば、
「私の強みは、相手の話を聞き、必要な情報を整理する力です。店舗での接客では、すぐに商品を提案するのではなく、利用目的や希望する条件を確認したうえで案内することを意識してきました。」
とすれば、どのような意味で「人と関わる力」が強みなのかが具体的になります。
大きな成功体験である必要はありません。
普段の仕事で繰り返していた行動も、強みを裏付ける材料になります。
③ 応募先でどう活かせるかまで考える
自己PRは、自分の強みを説明して終わりではありません。
その強みが応募する仕事でどのように活かせそうかまで考えます。
例えば、販売職で身につけた「相手の希望を聞き取る力」を営業職で活かしたいのであれば、
「これまでの接客で培ったヒアリング力を、営業職でも顧客の課題や要望を把握するために活かしたい」
とつなげられます。
ただし、応募先が求めている人物像に合わせて、自分にはない強みを作る必要はありません。
これまでの経験から見つけた強みの中で、応募する仕事との関連性が高いものを選びましょう。
自己PRは、
自分にはどのような強みがあるか
↓
それが仕事でどのように表れていたか
↓
応募先でどう活かせそうか
という流れで考えると整理しやすくなります。
「自分の強みがわからない」20代が最初にやること
「自己PRを書いてください」と言われると、いきなり自分の強みを考えてしまいがちです。
しかし、
「自分には特別な能力がない」
「人より優れているところが思いつかない」
と手が止まってしまうなら、最初から強みを決める必要はありません。
まずはこれまでの仕事で、自分がどのような行動を取ってきたのかを振り返ります。
① 最初から「強み」を考えない
強みがわからないときに、
「主体性、協調性、責任感……自分はどれだろう」
と強みの一覧から選ぼうとすると、自分の経験と結びつかない言葉を選んでしまうことがあります。
先に考えたいのは、強みの名前ではなく「実際にやったこと」です。
例えば、
・締切のある仕事をどう進めていたか
・分からない仕事を教わった後に何をしていたか
・ミスをしたときにどう対応したか
・お客様から相談されたときに何を意識していたか
・忙しいときに周囲とどう連携したか
などを思い出してみましょう。
そこから共通する行動を探す方が、自分の経験に基づいた強みを見つけやすくなります。
② 普段の仕事で繰り返していた行動を書き出す
強みを探すときは、一度だけ成功した出来事よりも、普段から繰り返していた行動に注目してみましょう。
例えば、
「提出前には必ず数字や入力内容を確認していた」
という行動を繰り返していたなら、正確性や確認を怠らない仕事の進め方につながります。
「新しい業務を教わったら、自分で手順をまとめていた」
のであれば、学んだことを整理して仕事へ反映する行動と捉えられます。
「お客様から要望を聞いたら、認識が合っているか確認してから提案していた」
のであれば、相手の話を正確に把握する姿勢が見えてきます。
この段階では、まだ「私の強みは○○」と決めなくて構いません。
まずは自分が普段どのように仕事をしていたのかを、できるだけ具体的に書き出します。
③ 周囲から頼まれたこと・褒められたことを振り返る
自分では当たり前だと思っている行動は、自分一人では強みだと気づきにくいことがあります。
そこで、
・上司からよく任されていた仕事
・同僚から頼まれることが多かった仕事
・お客様から感謝されたこと
・上司や先輩から褒められたこと
も振り返ってみましょう。
例えば、
「説明が分かりやすいと言われることが多かった」
のであれば、単なる「コミュニケーション力」ではなく、相手に合わせて情報を整理して伝える力として考えられます。
「忙しいときによくサポートを頼まれていた」
のであれば、周囲の状況を見ながら必要な行動を取っていた可能性があります。
周囲からの評価をそのまま自己PRにするのではなく、なぜそう評価されたのか、そのとき自分が何をしていたのかまで振り返ることがポイントです。
④ 苦手だったことをどう改善したか振り返る
強みは、最初から得意だったことだけから探す必要はありません。
苦手だったことに対して、自分がどのように対応したのかも材料になります。
例えば、
「電話対応が苦手だったので、よくある問い合わせと回答方法をメモし、分からない内容は確認してから回答するようにした」
という経験があれば、苦手なことを放置せず、改善するために行動した経験として整理できます。
「仕事の優先順位をつけるのが苦手だったため、毎朝タスクを書き出して期限順に整理するようにした」
という経験も同様です。
重要なのは、「苦手を克服した」という結果だけではありません。
課題に気づいたときに、自分がどのような行動を取ったのかを確認してみましょう。
⑤ 複数の経験に共通する行動から強みを言語化する
ここまで行動を書き出したら、似ているものをまとめてみます。
例えば、
・資料を提出する前に必ず確認していた
・顧客情報を入力した後に見直していた
・分からない点は曖昧なまま進めず確認していた
という経験が複数あるなら、
「ミスを防ぐために確認を徹底できる」
という強みとして整理できます。
また、
・お客様の話を最後まで聞いてから提案していた
・問い合わせ内容を整理して担当者へ伝えていた
・相手によって説明方法を変えていた
という経験があるなら、
「相手の話を聞き、必要な情報を整理して伝える」
という強みが考えられます。
このように、
強みを考える → エピソードを探す
のではなく、
経験を振り返る → 共通する行動を見つける → 強みとして言葉にする
という順番で考えると、自分の経験と自己PRがつながりやすくなります。
それでも「自分にはスキルや強みと言えるものがない」と感じる場合は、仕事そのものの棚卸しからやり直してみる方法もあります。
「転職したいけどスキルがない20代へ|今ある経験を強みに変える方法」では、これまでの経験を分解し、転職で活かせる強みを整理する方法を詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
強みの見つけ方が分かったら、その強みを自己PRに使える形へさらに整理していきます。
次の章では、仕事の進め方・人との関わり方・課題への向き合い方という3つの視点から、自分の強みを具体的に見つける方法を解説します。
20代の自己PRに使える強みの見つけ方
前の章では、最初から強みを決めるのではなく、これまでの仕事で取ってきた行動を振り返る方法を紹介しました。
ここからは、書き出した行動を、
・仕事の進め方
・人との関わり方
・課題への向き合い方
という3つの視点から整理してみましょう。
「自分は何が得意なのか」と考えるよりも、実際の仕事で繰り返していた行動を見ることで、自己PRに使える強みを見つけやすくなります。
① 仕事の進め方から強みを見つける
まず振り返りたいのが、普段どのように仕事を進めていたかです。
例えば、
・締切から逆算して予定を立てていた
・提出前に必ず内容を確認していた
・優先順位を決めてから仕事に取りかかっていた
・作業しにくい部分があれば手順を見直していた
・教わった内容をメモや資料にまとめていた
などです。
こうした行動から、
・計画的に仕事を進める
・正確性を意識する
・優先順位を整理する
・より進めやすい方法を考える
・学んだことを整理して定着させる
といった強みを考えられます。
例えば、「私の強みは計画性です」と最初から決めるのではなく、
「複数の業務が重なったときは、期限と必要な作業時間を確認してから順番を決めていた」
という行動を振り返り、
「期限から逆算して仕事を進められる」
と具体化します。
この方が、自分の経験と強みがつながりやすくなります。
② 人との関わり方から強みを見つける
営業や接客だけでなく、多くの仕事では社内外の人とのやり取りがあります。
そこで、
「人と話すのが得意か」
だけではなく、
人と関わるときに自分が何をしていたか
を振り返ってみましょう。
例えば、
・相手の話を最後まで聞いてから回答していた
・分からない要望は確認して認識を合わせていた
・難しい内容は相手に合わせて説明していた
・周囲の進捗を確認して必要なサポートをしていた
・複数の担当者へ早めに情報を共有していた
などです。
ここから、
・相手の話を聞いて要点を整理する
・認識のずれを防ぎながら調整する
・相手に合わせて分かりやすく説明する
・周囲の状況を見ながらサポートする
といった強みが見えてきます。
単に「コミュニケーション力」とまとめるより、自分は人との関わりの中で何ができるのかまで具体化してみましょう。
③ 課題への向き合い方から強みを見つける
仕事をしていれば、分からないことや失敗、苦手な業務に直面することもあります。
そのときに取った行動も、自己PRの材料になります。
例えば、
・分からないことを調べてから質問していた
・ミスの原因を確認し、同じ失敗を防ぐ方法を考えた
・苦手な業務を練習した
・新しい業務を覚えるために自主的に資料を確認した
・うまくいかない方法をそのまま続けず、やり方を変えた
などです。
ここから、
・分からないことを自分で調べて学ぶ
・失敗から改善策を考える
・苦手なことにも継続して取り組む
・必要な知識を自ら身につける
といった強みを整理できます。
自己PRでは「失敗したこと」を無理に隠す必要はありません。
重要なのは、失敗そのものではなく、その後に何を考え、どのように行動したのかです。
④ 数字で示せる成果がなくても強みは作れる
自己PRというと、
「売上目標120%達成」
「業務時間を30%削減」
など、数字で示せる成果が必要だと思う方もいるでしょう。
数字で示せる成果があり、自分の行動との関係を説明できるのであれば、もちろん自己PRの材料になります。
一方で、すべての20代がそのような実績を持っているわけではありません。
特に社会人経験が短い場合や、事務・サポート業務などでは、個人の成果を数字で示しにくいこともあります。
その場合は、
・どのような仕事を任されていたか
・どのような工夫をしていたか
・周囲とどう関わっていたか
・課題にどう対応したか
・その結果、何ができるようになったか
を具体的に伝えます。
例えば、
「入力作業では、ミスを防ぐために確認する項目を決め、作業後に必ず見直していました」
という経験も、正確性を意識した仕事の進め方を示す材料になります。
数字がないから自己PRが作れないのではありません。
強みを裏付けられる具体的な行動があるかという視点で経験を振り返りましょう。
自己PRは「強み→経験→行動→活かし方」で作る
自己PRに使う強みが見つかったら、実際の文章にしていきます。
文章を長くすることよりも、
強み → 経験 → 行動 → 応募先での活かし方
の流れが分かるように組み立てることが重要です。
① 最初に強みを簡潔に伝える
自己PRの最初では、自分の強みを簡潔に伝えます。
例えば、
「私の強みは、相手の話を聞き、必要な情報を整理して伝えられることです。」
「私の強みは、確認を徹底しながら正確に仕事を進められることです。」
「私の強みは、分からないことを整理し、自ら学びながら仕事を覚えていけることです。」
などです。
「コミュニケーション力」「責任感」と一言で終わらせるより、仕事でどのような行動ができるのかまで含めると具体的になります。
② 強みの根拠となる経験を説明する
次に、その強みが表れた仕事上の経験を説明します。
例えば、
「販売職では、お客様から希望を聞き、利用目的や予算を確認したうえで商品を案内してきました。」
というように、
・どのような仕事で
・どのような場面だったのか
が分かるようにします。
ここで長い経歴説明をする必要はありません。
自己PRで伝えたい強みと関係する部分に絞りましょう。
③ そのとき自分が取った行動を書く
自己PRで特に重要なのが、自分の行動です。
例えば、
「お客様から希望の商品を聞くだけでなく、使用する場面や重視する条件まで確認することを意識していました。」
と書けば、「相手の話を聞く力」がどのような行動として表れていたのかが分かります。
ここでは、
「頑張りました」
「意識しました」
だけで終わらせず、
そのために実際に何をしたのか
まで書くことを意識しましょう。
④ 応募先でどう活かすかにつなげる
最後に、その強みを応募先でどう活かしたいのかを伝えます。
例えば販売職から営業職へ応募する場合なら、
「接客で培った、相手の希望を聞きながら必要な情報を整理する力を、営業職でも顧客の課題や要望を把握するために活かしていきたいと考えています。」
とつなげられます。
ただし、
「御社に貢献します」
と書くだけでは、どのように強みを活かすのかが分かりません。
求人票の仕事内容を確認し、自分の強みを活かせそうな場面まで考えてみましょう。
⑤ 4つをつなげると自己PRになる
ここまでの内容を一つにつなげると、次のような自己PRになります。
【自己PR例】
私の強みは、相手の話を聞き、必要な情報を整理したうえで提案できることです。
販売職では、お客様から希望の商品を聞くだけでなく、利用目的や予算、重視する条件まで確認してから商品を案内することを意識してきました。
すぐに回答できない質問については曖昧に答えず、商品資料や先輩社員へ確認したうえで案内していました。
これまでの接客で身につけた、相手の希望を整理して提案する力を、営業職でも顧客の課題や要望を把握するために活かしていきたいと考えています。
この文章を分解すると、
強み
相手の話を聞き、必要な情報を整理して提案できる
経験
販売職での接客
行動
利用目的や予算まで確認し、不明点は確認してから案内
活かし方
営業職で顧客の課題や要望を把握する
という構造になっています。
自己PRを作るときは、最初からきれいな文章を書こうとせず、この4つを別々に整理してからつなげると作りやすくなります。
また、例文と自分の経験が違う場合は、表現だけを借りるのではなく、自分が実際に取った行動へ置き換えましょう。
自己PRの基本的な組み立て方が分かったら、自分の職種や経験に近いケースを見ることで、さらにイメージしやすくなります。
次の章では、営業・事務・接客販売・目立った実績がない20代の4つのケースに分けて、自己PRの具体例と作り方のポイントを紹介します。
20代の転職で使える自己PR例文
自己PRの基本的な作り方が分かっても、自分の経験を文章にするときに迷うことがあります。
ここでは、20代の転職で考えられる4つのケースを例に、自己PRの組み立て方を紹介します。
重要なのは、例文と同じ表現を使うことではありません。
「どの経験から強みを見つけ、どの行動を根拠にしているのか」に注目して、自分の経験へ置き換えてみましょう。
① 営業職|相手の話を聞いて提案する力
【自己PR例文】
私の強みは、相手の状況を確認しながら提案内容を考えられることです。
法人営業では、すぐに商品を提案するのではなく、現在抱えている課題や希望する条件を確認してから提案することを意識してきました。
その場で回答できない内容については社内へ確認し、曖昧なまま回答しないことも心がけています。
今後も相手の話を丁寧に聞き、状況に合った提案を考える姿勢を活かしていきたいと考えています。
【この例文のポイント】
この例では、「コミュニケーション力があります」とは書いていません。
代わりに、
・相手の状況を確認する
・課題や希望条件を聞く
・不明点は確認してから回答する
という実際の行動から強みを説明しています。
営業実績がある場合は数字も材料になりますが、数字だけでなく、成果につながるまでに自分がどのように行動していたのかも整理してみましょう。
② 事務職|正確に仕事を進める力
【自己PR例文】
私の強みは、確認を行いながら正確に仕事を進められることです。
事務職として、顧客情報の入力、見積書や請求書の作成、電話対応などを担当してきました。
書類作成では、入力内容だけでなく提出期限や必要な項目も確認し、不明点がある場合は担当者へ確認してから処理することを意識しています。
今後も正確性を意識しながら、周囲が円滑に仕事を進められるようサポートしていきたいと考えています。
【この例文のポイント】
事務職では、目立った成果を数字で示しにくい場合があります。
この例では、
・どのような仕事を担当しているか
・正確に進めるために何をしているか
・不明点へどう対応しているか
を具体的にすることで、「正確性」という強みの根拠を示しています。
「ミスがありません」と言い切るのではなく、ミスを防ぐためにどのような行動を取っているのかを伝えるのがポイントです。
③ 接客・販売職|相手に合わせて対応する力
【自己PR例文】
私の強みは、お客様の状況に合わせて説明や対応を変えられることです。
販売職では、商品の特徴を一方的に説明するのではなく、お客様の利用目的や商品知識に合わせて案内することを意識してきました。
商品について詳しく知りたい方には違いを比較しながら説明し、迷っている方には希望する条件を確認しながら選択肢を提案しています。
これまでの接客で培った、相手の状況を確認しながら対応する力を、今後もお客様や社内外の関係者とのやり取りに活かしていきたいと考えています。
【この例文のポイント】
「人と話すのが好き」という性格ではなく、仕事上の行動として強みを説明しています。
接客経験を振り返るときは、
・何を聞いていたか
・相手によって何を変えていたか
・困った場面でどう対応したか
などを整理すると、自分なりの接客の特徴を見つけやすくなります。
④ 目立った実績がない20代|学んだことを仕事へ反映する力
【自己PR例文】
私の強みは、教わったことを整理し、次の仕事へ活かすために行動できることです。
入社当初は分からない業務も多かったため、先輩から教わった内容をメモし、業務終了後に手順や注意点を整理するようにしていました。
同じ業務を担当するときはメモを確認しながら進め、分からない点だけを改めて質問することを意識してきました。
新しい環境でも、必要なことを一つずつ学び、自分で対応できる仕事を増やしていきたいと考えています。
【この例文のポイント】
この例には、売上や表彰などの実績がありません。
その代わり、
・分からないことを教わる
・内容を整理する
・次の業務で活用する
・必要な部分を改めて確認する
という行動から強みを作っています。
社会人経験が短い場合でも、「成長意欲があります」と書くだけではなく、仕事を覚えるために実際に何をしていたのかを振り返ってみましょう。
例文は「言葉」ではなく「構造」を参考にする
ここまでの例文を見て、
「自分もこの自己PRを使えそう」
と思うものがあったかもしれません。
しかし、実際に経験していないエピソードまで自分のものとして使うのは避けましょう。
参考にしたいのは、
強み
↓
強みが表れた経験
↓
自分が取った具体的な行動
↓
応募先での活かし方
という構造です。
例えば、同じ「正確に仕事を進める力」でも、
・事務職で書類を確認していた
・販売職で在庫数を確認していた
・営業職で契約内容を確認していた
など、根拠となる経験は人によって違います。
自分の実際の経験に置き換えて作ることで、面接で自己PRについて詳しく聞かれた場合にも、自分の言葉で説明しやすくなります。
20代が自己PRでやってしまいがちなNG例
自己PRでは、強い言葉を使ったり、文章を長くしたりすれば評価されるわけではありません。
自分を良く見せようとするあまり、経験と強みのつながりが分かりにくくなることもあります。
ここでは、自己PRを作るときに注意したい代表的な書き方を確認します。
① 「コミュニケーション力があります」だけで終わる
「コミュニケーション力」は自己PRで使いやすい言葉ですが、それだけでは具体的に何ができるのか分かりません。
例えば、
「私の強みはコミュニケーション力です。誰とでも積極的に会話できます。」
だけで終わらせるのではなく、
「お客様の希望を聞き、必要な条件を整理してから商品を提案してきた」
など、仕事上の行動まで説明します。
コミュニケーション力に限らず、
「責任感」
「主体性」
「協調性」
などを使う場合も同じです。
その言葉が自分にとってどのような行動を意味するのかまで具体化しましょう。
② 強みをたくさん詰め込む
自己PRで自分をしっかりアピールしようとして、
「責任感があり、コミュニケーション力も高く、向上心と行動力もあります」
と複数の強みを並べてしまうことがあります。
しかし、強みを増やすほど説得力が高まるとは限りません。
一つの自己PRでは、中心となる強みを一つ決め、その根拠となる経験を具体的に説明した方が内容を整理しやすくなります。
伝えたいことを増やすより、
「この人は仕事でどのような行動を取る人なのか」
が分かる自己PRを目指しましょう。
③ エピソードと強みがつながっていない
自己PRでは、最初に示した強みと、その後のエピソードが一致しているか確認します。
例えば、
「私の強みは計画性です」
と書いた後に、
「お客様との会話を大切にしてきました」
というエピソードだけを説明しても、計画性の根拠にはなりにくいでしょう。
計画性を伝えるのであれば、
・期限から逆算した
・優先順位を決めた
・進捗を確認した
など、その強みが表れた経験を選びます。
自己PRを書き終えたら、このエピソードは本当に最初に書いた強みを裏付けているかを確認しましょう。
④ 実績や経験を大きく見せる
自己PRに自信がないと、実績を少しでも良く見せたくなることがあります。
しかし、自分が担当していない成果や、実際とは異なる役割を書くべきではありません。
例えば、チームで達成した成果を自分一人の実績のように書いたり、補助として関わった仕事を自分が主導したように書いたりすると、面接で詳しく確認された際に説明とのずれが生じます。
実績が小さいから自己PRにならないわけではありません。
実際の経験の中で、自分が何を考え、何をしたのかを具体的にしましょう。
⑤ 応募先と関係のない強みを選ぶ
自分にとって大きな成功体験でも、応募する仕事との接点が弱い場合があります。
自己PRでは、「一番すごい経験」を必ず選ぶ必要はありません。
自分が実際に持っている強みの中から、応募する仕事でも活かせそうなものを選びます。
例えば、複数の強みが見つかった場合は、求人票の仕事内容や求められている役割と照らし合わせて考えてみましょう。
ただし、応募先に合わせるために、自分にはない強みを作る必要はありません。
⑥ 例文をほぼそのまま使う
Web上の自己PR例文を見ると、整った文章が多いため、そのまま使いたくなることがあります。
しかし、例文と自分の経験が一致するとは限りません。
表現だけを少し変えて使用すると、
「具体的にはどのような場面でしたか」
「なぜその行動を取ったのですか」
と面接で聞かれたときに、自分の経験として説明できないことがあります。
例文から参考にするのは、文章そのものではなく、
どの経験を使い、どの行動から強みを説明しているのか
という考え方です。
自分の経験を材料にして、自分が説明できる自己PRを作りましょう。
自己PRが完成したら、すべての企業へ同じ内容をそのまま提出するのではなく、応募先との接点を確認することも大切です。
次の章では、自分の強みを変えずに、応募する企業や仕事内容に合わせて自己PRを調整する方法を解説します。
作った自己PRを応募企業に合わせる方法
自分の強みと根拠となる経験を整理できたら、最後に応募先との接点を確認します。
ここで大切なのは、企業が求める人物像に合わせて、自分の強みそのものを作り変えることではありません。
自分が実際に持っている強みの中から、応募する仕事で活かせそうなものを選んで伝えると考えましょう。
① 求人票から任される仕事を確認する
まずは求人票を確認し、入社後にどのような仕事を担当するのかを整理します。
例えば営業職であれば、
・顧客へのヒアリング
・商品やサービスの提案
・新規顧客へのアプローチ
・既存顧客へのフォロー
・社内との調整
など、企業によって仕事内容は異なります。
事務職でも、
・データ入力や書類作成が中心
・営業担当者のサポートが中心
・顧客対応も担当する
・複数部署との調整が多い
など、求められる役割は同じではありません。
「営業だからコミュニケーション力」「事務だから正確性」と決めつけるのではなく、実際の仕事内容を確認しましょう。
② 自分の強みとの接点を探す
仕事内容を確認したら、自分が整理した強みの中に活かせそうなものがないか考えます。
例えば、
「相手の話を聞いて必要な情報を整理する」
という強みがある人なら、顧客へのヒアリングが多い営業職との接点を考えられます。
「複数の仕事に優先順位をつけて進める」
という強みなら、複数の依頼を並行して進める事務職などで活かせる可能性があります。
ここでも、無理に応募先へ合わせる必要はありません。
自分の経験と仕事内容を比較し、実際に共通している部分を探します。
③ 同じ強みでも伝えるエピソードを変える
同じ強みを使う場合でも、応募先によって根拠として使う経験を変えられることがあります。
例えば「相手に合わせて対応できる」という強みを持っている人が、
営業職へ応募するなら、
「お客様の希望を聞き、条件に合った商品を提案した経験」
を中心に伝える。
社内調整の多い仕事へ応募するなら、
「担当者ごとの状況を確認し、必要な情報を整理して共有した経験」
を中心に伝える。
というように、応募する仕事との関連性が高い経験を選べます。
自分自身を変えるのではなく、複数ある経験の中から何を伝えるかを調整するという考え方です。
④ 自己PRと志望動機を混同しない
応募企業に合わせて自己PRを作っていると、志望動機との違いが分からなくなることがあります。
基本的には、
自己PR
これまでの経験から、自分にはどのような強みがあるのかを伝える
志望動機
なぜその仕事・企業を志望するのかを伝える
と考えると整理しやすくなります。
例えば、
「接客経験で培ったヒアリング力を営業職でも活かしたい」
という内容は自己PRにつなげられます。
一方、
「なぜ営業職を選ぶのか」
「なぜその会社へ応募するのか」
については、志望動機として別に整理する必要があります。
自己PRが完成したら、応募先を選んだ理由についても一貫して説明できるよう準備しておきましょう。
志望動機の組み立て方については、「20代の志望動機の書き方|未経験職種でも説得力を出す方法」で詳しく解説しています。自己PRとの違いが分からない方も、あわせて参考にしてください。
自分の強みをうまく言葉にできない20代はキャリアのトビラへ
ここまで経験を振り返っても、
「自分では強みなのか判断できない」
「エピソードはあるけれど、自己PRとしてどうまとめればよいか分からない」
「応募したい仕事で何をアピールすればよいか迷っている」
という方もいるでしょう。
特に、自分にとって当たり前になっている仕事の進め方は、自分一人では強みとして認識しにくいことがあります。
キャリアのトビラは、20代・第二新卒の転職相談に特化しています。
自己PRの文章だけを整えるのではなく、これまで経験してきた仕事や、その中で取ってきた行動を振り返りながら、
・どのような仕事を経験してきたのか
・どのような場面で自分なりに工夫していたのか
・どのような強みとして整理できそうか
・その強みをどの仕事で活かせそうか
を一緒に考えます。
また、転職では「今回どこへ入社するか」だけでなく、その仕事でどのような経験を積み、30代のキャリアへどうつなげるかという視点も大切です。
自分の強みを整理するときも、単に企業へアピールしやすい言葉を探すのではなく、今後どのような仕事でその強みを伸ばしていくのかまで一緒に考えていきます。
LINEで相談できるほか、平日夜や土日の相談にも対応しています。
応募先が決まった後は、職務経歴書などの書類添削や面接対策を行い、入社後のフォローにも対応しています。
「自分にはアピールできる強みがない」と決めつける前に、これまでの経験を整理するところから相談してみてください。
まとめ|自己PRは「強みを考える」より経験を振り返ることから始めよう
自己PRを作ろうとして、
「自分には強みがない」
「人より優れた実績がない」
と悩む20代は、最初から強みを考えようとしなくても構いません。
まずは、
・普段どのように仕事を進めていたか
・周囲とどのように関わっていたか
・困ったときにどう対応したか
・苦手な仕事をどう改善したか
・繰り返していた行動は何か
を振り返ってみましょう。
複数の経験に共通する行動が見つかれば、そこから自分の強みを言葉にできます。
自己PRにするときは、
強み
↓
根拠となる経験
↓
自分が取った行動
↓
応募先での活かし方
の順番で整理すると、内容を組み立てやすくなります。
大切なのは、企業に評価されそうな強みを新しく作ることではありません。
これまでの仕事で実際に取ってきた行動から、自分が仕事で発揮してきた強みを見つけることです。
例文は文章をコピーするためではなく、自分の経験をどのような順番で整理すればよいかを知るために活用しましょう。
「自分には強みがない」のではなく、これまでの経験をまだ強みとして言葉にできていない可能性があります。
まずは日常的に行ってきた仕事まで振り返り、自分の行動を一つずつ具体化するところから始めてみてください。
<この記事から次に読むおすすめ記事>
自己PRを整理できたら、面接でも自分の経験や強みを自分の言葉で説明できるよう準備しておくことが大切です。
自己PRだけでなく、転職理由や志望動機など面接全体の準備を進めたい方は、「20代の転職面接対策|よく聞かれる質問と準備の進め方」もあわせて参考にしてください。
