
20代の転職活動は在職中と退職後どちらがいい?進め方と注意点
2026年10月09日 15:02
転職を考え始めたとき、「仕事を続けながら探すべきか」「先に退職して転職活動へ集中すべきか」で迷う人は少なくありません。
在職中は収入を保てる一方、応募書類の作成や面接の日程調整に使える時間が限られます。
退職後は活動時間を確保しやすい一方、転職先が決まる時期によっては、収入がない期間が長くなる可能性があります。
どちらが正解かは、現在の仕事の忙しさ、生活費、心身の状態、転職先へ求める条件によって変わります。
ただし、特別な事情がなければ、まずは在職中に転職準備を始める方が選択肢を残しやすいでしょう。
この記事では、在職中と退職後の転職活動の違い、それぞれに向いている人、後悔しないための判断基準を解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
20代の転職活動は、基本的には在職中に始めることをおすすめします。
在職中なら、次のメリットがあるためです。
収入を保ちながら活動できる
希望に合う求人がなければ現職に残れる
焦って転職先を決める可能性を下げられる
退職から入社までの空白期間を抑えやすい
一方、心身への負担が大きい、転職活動の時間をどうしても確保できない、安全面に問題があるなど、仕事を続けることが難しい場合は、退職や休職を含めて自分を守る判断が必要です。
退職後に活動する場合は、勢いで辞めるのではなく、生活費、応募準備、活動期間、退職後の手続きを確認してから進めましょう。
「在職中か退職後か」だけで考えるのではなく、在職中に準備を進め、応募や面接の段階で活動量を調整する方法もあります。
基本は在職中に転職活動を始める
現在の仕事を続けられる状態であれば、まずは在職中に転職活動を始める方が、経済面と企業選びの両方で余裕を持ちやすくなります。
これは「退職してから転職活動をすると不利になる」という意味ではありません。
転職先が決まる時期は人によって異なります。選考が予定どおり進むとは限らないため、収入を保ちながら選択肢を比較できることが在職中の強みです。
転職準備だけ先に始めてもよい
転職活動を始めることは、すぐに求人へ応募することではありません。
まずは、次の準備から始められます。
転職したい理由を整理する
現職で経験した仕事を書き出す
希望条件に優先順位をつける
業界や職種を調べる
求人を見て必要な経験を確認する
履歴書や職務経歴書の材料を集める
準備を進めた結果、「今の会社でもう少し経験を積んだ方がよい」と判断することもあります。
転職するか決めきれていなくても、情報収集を始めることは可能です。
在職中に転職活動をするメリット
在職中の転職活動には、時間が限られるという難しさがあります。
それでも、収入と現在の雇用を保てることは大きなメリットです。
収入が途切れない
在職中であれば、転職活動が長引いても、基本的には現在の給与を受け取りながら活動できます。
転職先が決まらない状態で貯金が減っていくと、「早く決めなければならない」という焦りが生まれやすくなります。
焦りが強くなると、仕事内容や労働条件を十分に確認せず、内定が出た会社へ入社を決めてしまうことがあります。
収入がある状態なら、希望に合わない求人へ無理に応募せず、複数の会社を比較しやすくなります。
現職に残る選択肢を持てる
転職活動を始めても、必ず転職しなければならないわけではありません。
求人を調べた結果、現職で積める経験の価値に気づいたり、希望条件を満たす求人が少ないと分かったりすることもあります。
在職中なら、転職しない判断や、時期を見直す判断ができます。
転職活動を「会社を辞めるための手続き」と考えるのではなく、今後の働き方を比較する機会として使えます。
条件を落ち着いて比較しやすい
給与、休日、勤務時間だけでなく、仕事内容、教育体制、評価制度、身につく経験まで確認するには時間が必要です。
在職中なら、「今の会社より本当に自分に合うか」という比較ができます。
現在の不満だけで転職先を選ばず、次の会社で何を変えたいのかを考えやすくなります。
空白期間を抑えやすい
内定後に退職時期と入社時期を調整できれば、退職から次の会社への入社までの期間を短くできます。
空白期間があること自体が直ちに問題になるわけではありません。
ただし、収入や生活リズムを維持したい人にとっては、仕事が途切れにくいことが安心につながります。
在職中に転職活動をするデメリット
在職中の活動では、仕事と転職準備を同時に進めなければなりません。
無理に予定を詰めると、現在の仕事にも選考にも集中できなくなる可能性があります。
転職活動に使える時間が限られる
平日は仕事があるため、求人検索、応募書類の作成、企業研究、面接対策に使える時間が限られます。
疲れて帰宅した後に準備をしようとしても、なかなか進まないことがあります。
最初から毎日取り組もうとせず、曜日ごとに作業を分けると進めやすくなります。
例えば、平日は求人の確認とメモだけにして、休日に応募書類や面接準備を進めます。
面接日程を調整しにくい
応募先の面接時間と勤務時間が重なることがあります。
オンライン面接に対応する会社もありますが、すべての選考が夜間や休日に行われるとは限りません。
半日単位の有給休暇や勤務時間の調整が可能か確認し、応募を集中させすぎないようにしましょう。
複数の面接を同じ週に入れると、準備不足や疲労につながることがあります。
退職日と入社日の調整が必要になる
内定が出ても、すぐに入社できるとは限りません。
就業規則、業務の引き継ぎ、現在の会社との話し合いを踏まえて退職日を決める必要があります。
応募時や面接時に、現実的な入社可能時期を伝えましょう。
まだ会社へ退職意思を伝えていない段階で、確実ではない退職日を約束しないことも大切です。
心身の負担が増える
仕事が忙しい時期に転職活動を重ねると、休む時間が少なくなります。
睡眠時間を削って応募書類を作ったり、休日をすべて面接準備に使ったりすると、活動を続けにくくなります。
応募社数を増やすことより、準備できる範囲で進めることを優先してください。
退職後に転職活動をするメリット
退職後は、日中の時間を転職活動に使いやすくなります。
仕事を続けることが難しい状況では、退職後に生活を立て直しながら活動する方が適している場合もあります。
転職活動の時間を確保しやすい
企業研究、応募書類、面接対策へまとまった時間を使えます。
複数企業の面接日程も調整しやすくなり、平日の日中に行われる選考へ対応しやすくなります。
未経験職種へ挑戦するために業界研究や学習が必要な場合も、計画を立てやすくなるでしょう。
ただし、時間が増えれば自動的に活動が進むわけではありません。
一日の予定を決めていないと、求人を見るだけで時間が過ぎたり、応募を後回しにしたりすることがあります。
現在の仕事から離れて考えられる
仕事の負担が大きいと、転職先を考える余裕がなくなることがあります。
退職後に休養を取り、生活リズムを整えることで、自分が転職で変えたいことを考えやすくなる人もいます。
現在の職場への不満が強いときほど、「今の会社と反対の特徴」を求めるだけになりやすいため、落ち着いて希望条件を整理する時間は重要です。
入社可能時期を早めやすい
すでに退職していれば、在職中の人より早く入社できる場合があります。
早期入社を希望する企業では、選考上の調整がしやすくなる可能性があります。
ただし、早く入社できることだけで採用が決まるわけではありません。経験や応募先との相性も含めて判断されます。
退職後に転職活動をするデメリット
退職後の活動では、時間の余裕が増える一方、収入と活動期間の管理が重要になります。
収入がない期間が生まれる可能性がある
求人へ応募しても、すぐに内定が出るとは限りません。
応募したい求人が見つからない、選考に時間がかかる、内定後の入社日が先になるといった可能性があります。
退職前に、毎月必要な生活費、貯金、保険や税金などの支払いを確認しましょう。
雇用保険の給付についても、加入状況や退職理由などによって条件や時期が変わるため、必ず最新の公的情報や窓口で確認してください。
給付を受けられる前提だけで退職時期を決めるのは避けましょう。
焦って転職先を決めやすい
収入のない期間が長くなると、当初の希望よりも「早く入社できる会社」を優先したくなることがあります。
希望条件をすべて満たす必要はありませんが、今回の転職で変えたいことまで妥協すると、同じ理由で再び退職を考える可能性があります。
退職前に、譲れない条件と調整できる条件を分けておきましょう。
生活リズムや活動量を自分で管理する必要がある
自由に使える時間が多いと、活動の区切りがなくなりやすくなります。
求人を一日中見続けて疲れたり、不採用の連絡を受けて応募を止めたりすることもあります。
求人を探す時間、書類を作る時間、面接準備の時間、休む時間を分けることが大切です。
空白期間について説明を求められることがある
退職後の期間が長くなった場合、面接で過ごし方を聞かれることがあります。
空白期間があるだけで採用されないとは限りません。
転職活動、学習、休養、家庭の事情など、実際に何をしていたかを事実に沿って説明できるようにしておきましょう。
企業受けを狙って、行っていない学習や活動を作る必要はありません。
在職中の転職活動が向いている人
次のような人は、在職中に活動を始めやすいでしょう。
現在の仕事を続けられる状態である
収入を途切れさせたくない
希望に合う会社を時間をかけて探したい
転職するかまだ迷っている
有給休暇や勤務調整を使える
平日夜や休日に準備時間を確保できる
特に、転職すべきか決めきれていない人は、先に退職するより、情報収集から始める方が判断材料を増やせます。
転職エージェントへ登録する時期について迷っている方は、「20代で転職エージェントに登録するタイミングはいつ?在職中・退職後別に解説」も参考にしてください。
退職後の転職活動を検討した方がよい人
次のような場合は、在職を続けることだけを優先せず、退職後の活動も検討します。
心身への負担が大きく、仕事を続けることが難しい
ハラスメントや安全面の問題がある
長時間労働などにより、最低限の準備時間も確保できない
生活費や退職後の支払いを確認できている
退職後に何をするか計画を立てられている
家族など周囲の理解や支援を得られる
心身の不調がある場合は、転職活動を急ぐより、医療機関や公的な相談窓口などへ相談し、休養を優先した方がよいこともあります。
「転職活動のために辞める」だけでなく、休職制度を利用できるか、業務調整を相談できるかなども選択肢です。
自分を守るために退職することと、準備が面倒だから勢いで退職することは分けて考えましょう。
在職中か退職後かを決める4つの判断基準
迷ったときは、次の4つを確認してください。
1.仕事を続けられる心身の状態か
最初に確認するのは、転職市場で有利かどうかではなく、自分が仕事を続けられる状態かです。
眠れない、食事が取れない、出勤前に強い体調不良が続くなど、日常生活へ影響が出ている場合は、無理に在職中の活動へこだわらないでください。
必要に応じて、医療機関や専門窓口へ相談しましょう。
2.生活費をどの程度確保できるか
退職後に活動する場合は、転職活動中だけでなく、内定後から初回給与までの期間も考えます。
毎月の固定費、保険や税金、選考の交通費、仕事に必要な衣服や備品などを確認してください。
具体的な金額は生活状況によって異なるため、「何か月分あれば絶対に安心」と一律には言えません。
活動が想定より長引いた場合も含めて計算しましょう。
3.在職中にどの程度時間を確保できるか
平日夜に毎日活動する必要はありません。
週に数時間でも、求人確認、書類作成、面接準備を分けて進められるなら、在職中の活動は可能です。
有給休暇、半日休暇、フレックスタイムなど、利用できる制度も確認します。
まったく時間を確保できない場合は、応募数を減らす、支援サービスを利用する、繁忙期が終わる時期を待つなどの方法も考えられます。
4.転職の方向性が決まっているか
退職後に「何をしたいか」から考え始めると、活動期間が長くなる可能性があります。
退職前に、少なくとも次の点を整理しておきましょう。
転職したい理由
次の会社で変えたいこと
活かせる経験
検討する業界や職種
譲れない条件
応募できそうな求人の数
方向性が決まっていない場合は、在職中に自己分析と情報収集だけでも進めておくことをおすすめします。
在職中に転職活動を進める手順
在職中は使える時間が限られるため、一度にすべて進めようとしないことが大切です。
1.転職理由と希望条件を整理する
まず、なぜ転職したいのか、次の会社で何を変えたいのかを整理します。
不満をきれいな言葉に置き換える必要はありません。
「残業が多い」であれば、どの程度なら続けられるのか、何のために働き方を変えたいのかまで考えます。
2.職務経歴書の材料を集める
担当業務、工夫したこと、できるようになったこと、周囲との関わりをメモします。
目立つ実績がなくても、日常業務で何を任され、どのように取り組んだかは応募書類の材料になります。
3.求人を見て条件を調整する
希望する仕事の求人を複数確認し、求められる経験や条件を把握します。
自分の希望と求人市場にずれがある場合は、応募先の範囲、必要な準備、転職時期を調整します。
4.応募と面接を詰め込みすぎない
応募数を増やしすぎると、企業研究や面接準備が不十分になりやすくなります。
自分が対応できる範囲で応募し、選考状況を一覧にして管理しましょう。
5.内定後に退職意思を伝える
在職中に活動する場合は、一般的に、応募先の労働条件と入社意思を確認してから現在の会社へ退職意思を伝える方が、予定変更のリスクを抑えやすくなります。
退職手続きや必要な期間は、就業規則と現在の業務状況を確認してください。
内定が出た段階で、応募先にも現実的な入社可能時期を相談します。
退職後に転職活動を進める手順
退職後は、時間があるからこそ、活動計画を先に決めます。
1.退職前に生活費と手続きを確認する
退職後に必要な支払い、健康保険や年金などの手続き、利用できる制度を確認します。
手続きや給付の条件は状況によって異なるため、公的な窓口や最新情報で確認してください。
2.活動開始日を決める
休養が必要な場合は、休む期間を決めても構いません。
ただし、「落ち着いてから始める」とだけ決めると、開始時期が曖昧になりやすいため、体調を見ながら見直す日を設定します。
3.一週間の予定を作る
求人確認、応募書類、企業研究、面接準備、学習、休養を予定に入れます。
一日中転職活動を続けるのではなく、終了時間を決めることも大切です。
4.応募条件を途中で見直す
応募が進まない場合は、やみくもに社数を増やさず、職務経歴書、応募先の選び方、希望条件を見直します。
当初の希望をすべて捨てるのではなく、どの条件が選択肢を狭めているかを確認しましょう。
在職中の転職活動で避けたいこと
現在の会社に在籍している以上、転職活動と仕事を明確に分ける必要があります。
会社のパソコンやメールを使う
求人検索、応募書類の作成、応募先との連絡には、個人の端末と連絡先を使いましょう。
会社の設備や勤務時間を転職活動へ使うと、トラブルにつながる可能性があります。
同僚へ広く話す
信頼できる人へ相談したくなることもありますが、転職活動中であることが意図せず広がる可能性があります。
転職するか決まっていない段階では、社内で話す範囲を慎重に考えましょう。
内定前に退職を決める
選考が順調でも、必ず内定が出るとは限りません。
応募先の説明や条件を十分に確認する前に退職日を決めると、後から予定が変わる可能性があります。
ただし、心身の状態や安全に関わる問題がある場合は、内定を待つことだけを優先しないでください。
一人で活動時期を決めにくいときは
在職中に進めたいと思っても、仕事が忙しく、何から始めればよいか分からないことがあります。
退職を考えているものの、先に辞めてもよい状況なのか判断しにくい人もいるでしょう。
キャリアのトビラは、20代・第二新卒に特化した転職活動のお手伝いを行っています。
現在の仕事を続けられる状態か、転職で何を変えたいか、どのような経験を次に積みたいかを整理しながら、活動の進め方を一緒に考えます。
今回の転職を急いで決めるのでなく、「30代になったときにどうなりたいか」から逆算して応募先を選ぶことを重視しています。
「在職中は時間がなくて準備が進まない」「退職してから探すべきか迷っている」という方は、キャリアのトビラへご相談ください。
まとめ
20代の転職活動は、現在の仕事を続けられる状態であれば、在職中に準備を始める方が選択肢を残しやすくなります。
収入を保ちながら企業を比較でき、希望に合う求人がなければ現職に残ることもできます。
一方で、心身への負担が大きい、安全面に問題がある、活動時間をどうしても確保できないなどの場合は、退職後の活動を検討してもよいでしょう。
退職後に進める場合は、生活費、退職後の手続き、活動開始時期、応募の方向性を退職前に確認することが大切です。
在職中か退職後かだけで正解を決めるのではなく、次の4点を確認してください。
仕事を続けられる心身の状態か
生活費をどの程度確保できるか
在職中に活動時間を確保できるか
転職の方向性が決まっているか
転職活動は、応募する前の準備から始まっています。
すぐに退職するかを決められない場合は、在職中に経験の整理と求人の確認だけでも始めてみましょう。
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