
20代の転職面接で仕事のやりがいを聞かれたら?経験から作る答え方と回答例
2026年10月09日 15:29
転職面接で「仕事のどのような点にやりがいを感じますか」「これまで最もやりがいを感じた仕事は何ですか」と聞かれ、答えに迷う20代は少なくありません。
「人に感謝されたときです」「目標を達成したときです」と答えても、ほかの応募者と似た内容になり、自分が働く姿を十分に伝えられないことがあります。
企業が確認したいのは、聞こえのよいやりがいではありません。どのような仕事に意欲を持ち、何を考えて行動し、どのような変化に手応えを感じる人なのかを知ろうとしています。
回答では、やりがいを感じた結果だけでなく、その前に自分が行ったことまで伝えます。
この記事では、企業がやりがいを聞く理由、経験の見つけ方、答えを組み立てる手順、特徴別の回答例、志望動機や企業選びとのつなげ方まで解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
仕事のやりがいは、次の順番で整理します。
どのような仕事や場面だったか
どのような課題や目標があったか
自分が何を考えて行動したか
相手や業務にどのような変化があったか
その中の何にやりがいを感じたか
応募先でどのようにつなげたいか
「お客様に感謝されることがやりがいです」だけではなく、「要望を聞き、選択肢を整理して提案した結果、お客様が納得して商品を選べたことにやりがいを感じました」と具体化します。
大きな実績や表彰は必要ありません。日常業務の中で、自分が工夫したことと、その結果起きた小さな変化を振り返りましょう。
企業が仕事のやりがいを聞く理由
やりがいの質問には、一つの正解があるわけではありません。
企業は、応募者が何に意欲を持ち、募集する仕事と接点があるかを確認しています。
仕事で意欲が高まる条件を知りたい
人によって、手応えを感じる場面は異なります。
顧客の反応を直接受け取ることにやりがいを感じる人もいれば、正確に業務を完了すること、チームで目標を達成すること、できる仕事が増えることにやりがいを感じる人もいます。
企業は、応募者がどのようなときに前向きに仕事へ取り組めるかを知ろうとしています。
過去の仕事へどのように向き合ったか確認したい
やりがいを感じた経験には、本人が仕事で大切にしていることが表れます。
結果だけでなく、目標に対してどのような工夫をし、周囲とどう関わったかを確認することで、仕事への向き合い方を見ています。
応募先の仕事と合うか判断したい
顧客との長期的な関係づくりにやりがいを感じる人が、短時間で多くの問い合わせを処理する仕事へ応募する場合、本人が期待する働き方と異なる可能性があります。
やりがいと仕事内容が完全に一致する必要はありませんが、応募先でも同じ要素を感じられるかを考えることが必要です。
志望動機と一貫しているか確認したい
志望動機では「チームで協力して成果を出したい」と話しているのに、やりがいの回答が「一人で集中し、誰にも相談せず完了すること」だけだと、面接官は応募理由をつかみにくくなります。
複数の特徴を持つことは問題ありません。どのような場面で、それぞれの働き方に手応えを感じるのかを説明しましょう。
やりがいは「楽しいこと」だけではない
やりがいと聞くと、好きな業務や楽しかった経験を探しがちです。
しかし、難しかった仕事の中にも、やりがいを見つけられる場合があります。
大変さを乗り越えた後の手応えも含まれる
最初は難しかった業務でも、練習や改善を続けてできるようになれば、成長にやりがいを感じることがあります。
大変だったことを隠す必要はありません。何が難しく、どのように対応し、何が変わったのかを伝えます。
毎日やりがいを感じる必要はない
仕事には、繰り返し作業、確認、準備など、目立ちにくい業務もあります。
常に強いやりがいを感じなければ働けないと考えると、入社後に期待との差が生まれます。
地道な業務が、顧客対応や目標達成にどうつながっているかを理解することも大切です。
感謝されることだけを目的にしない
顧客や同僚から感謝されるとうれしいものですが、すべての仕事で直接反応を受け取れるわけではありません。
感謝の言葉そのものではなく、自分の行動によって相手の課題が解決したことや、仕事が進みやすくなったことに注目します。
年収や評価をやりがいに含めてもよい
成果が評価や収入に反映されることを意欲につなげる人もいます。
ただし、「給料が上がることだけがやりがいです」とすると、仕事内容への関心が伝わりにくくなります。
どのような成果を出し、その結果として評価されることに手応えを感じるのかまで説明します。
やりがいを感じた経験の見つけ方
大きな成功経験が思い浮かばない場合は、日常業務を小さく分けて振り返ります。
感謝された場面から探す
顧客、上司、同僚から「助かった」「わかりやすかった」と言われた場面を書き出します。
その言葉をもらう前に、自分が何を確認し、どのように対応したかを振り返ります。
感謝された事実より、感謝につながった行動が回答の中心です。
以前よりできるようになったことから探す
入社時には時間がかかっていた業務を一人で進められるようになった、質問へ答えられる範囲が増えたなど、自分の変化を探します。
売上や表彰がなくても、学んだことを仕事で使えるようになった経験は、成長にやりがいを感じる回答へつながります。
改善した業務から探す
手順を整理した、確認漏れを減らした、共有方法を変えたなど、以前より仕事が進みやすくなった場面を振り返ります。
小さな改善でも、誰にどのような影響があったかを説明できれば、十分な材料になります。
夢中になって取り組んだ仕事から探す
時間を忘れた経験だけでなく、自分から調べた、もう一度工夫した、結果を確認したくなった仕事を考えます。
なぜその仕事には行動を続けられたのかを掘り下げると、自分が意欲を持つ条件が見えてきます。
任されるようになったことから探す
最初は補助だった業務を任された、新人への説明を頼まれた、顧客対応の範囲が広がったなど、役割の変化も材料になります。
責任が増えたことだけでなく、その役割を果たすために何を変えたかを整理します。
抽象的なやりがいを具体化する方法
「感謝」「達成」「成長」「貢献」といった言葉は、そのままでは人によって意味が異なります。
仕事上の行動と変化へ置き換えましょう。
「人に喜ばれる」を課題解決へ変える
誰が、何に困っていて、自分がどう対応し、何が変わったのかを整理します。
「お客様に喜ばれること」ではなく、「複数の商品から希望条件に合うものを比較して説明し、納得して選んでもらえたこと」と具体化します。
「目標達成」を過程まで広げる
数字を達成した事実だけでなく、目標までの進め方を説明します。
顧客への連絡方法を変えた、毎週結果を振り返った、チームで情報を共有したなど、自分の行動を加えます。
「成長」をできるようになったことへ変える
「成長できたから」だけでは、何が変わったのかわかりません。
一人で対応できる範囲が増えた、説明できる知識が増えた、ミスを減らす方法を身につけたなど、行動の変化で示します。
「チームへの貢献」を役割で説明する
協力したという言葉だけでなく、自分が担当した役割を伝えます。
情報を集めた、進捗を共有した、意見を整理したなど、チームの中で自分がしたことを明確にします。
「評価される」を成果と基準で説明する
上司から褒められたことだけでなく、何を評価されたのかを説明します。
対応件数、正確さ、顧客からの反応、周囲との連携など、評価につながった行動を整理します。
面接では6つの順番で答える
やりがいの説明を長くしすぎず、一つの経験へ絞って組み立てます。
1.何にやりがいを感じるか伝える
最初に、「私は、自分の提案によって相手の選択肢が整理されることにやりがいを感じます」のように結論を伝えます。
2.具体的な仕事や場面を説明する
どのような仕事で、そのやりがいを感じたのかを伝えます。
背景説明が長くならないよう、担当業務と課題へ絞ります。
3.課題や目標を伝える
顧客が迷っていた、作業に時間がかかっていた、目標まで差があったなど、自分が行動する前の状態を説明します。
4.自分が行ったことを伝える
確認、提案、練習、共有、改善など、実際の行動を説明します。
チームの成果であっても、自分の役割を明確にします。
5.結果と感じたことを伝える
売上のような数字がなくても、相手が判断できた、作業時間が短くなった、任される範囲が増えたなどの変化を伝えます。
その変化の何に手応えを感じたのかまで説明します。
6.応募先との接点で締める
応募先の仕事内容を確認し、同じやりがいを感じられる場面を具体的に伝えます。
「御社でもやりがいを感じたいです」ではなく、顧客対応、業務改善、チーム連携など、業務との接点を示します。
やりがい別の回答例
以下の例文は、そのまま暗記するものではありません。
仕事内容、課題、自分の行動、起きた変化を、自分の経験へ置き換えてください。
顧客の課題解決にやりがいを感じる場合
私は、お客様の希望を整理し、納得できる選択を支援できたときにやりがいを感じます。
販売職では、商品を決めきれないお客様に対し、用途、予算、重視する点を順番に確認しました。そのうえで、違いがわかるよう二つの商品に絞って説明しました。
お客様から「自分に必要なものがわかった」と言っていただき、商品を勧めるだけでなく、判断に必要な情報を整理することに手応えを感じました。
応募先でも、相手の状況を正確に聞き、選択肢をわかりやすく提案する力を活かしたいと考えています。
業務改善にやりがいを感じる場合
私は、日々の業務を見直し、周囲が進めやすい形に変えられたときにやりがいを感じます。
前職では、引き継ぎ内容が担当者ごとに異なり、確認に時間がかかっていました。そこで、よく確認される項目を整理し、期限、対応状況、注意点を同じ形式で残すよう提案しました。
その結果、担当者が変わっても確認すべき内容がわかりやすくなり、同僚から引き継ぎがしやすくなったと言われました。
小さな改善でも、チーム全体の仕事が進みやすくなることにやりがいを感じます。
目標達成にやりがいを感じる場合
私は、目標から逆算して行動を改善し、チームで達成できたときにやりがいを感じます。
店舗で重点商品の販売目標が設定された際、ただ声をかける回数を増やすのではなく、お客様が迷いやすい点をスタッフ間で共有しました。説明方法をそろえ、毎日の反応を確認しました。
目標を達成できたことに加え、チームで試したことが結果につながった点に手応えを感じました。
今後も数字だけを見るのではなく、達成に必要な行動を考え、周囲と共有しながら取り組みたいです。
自分の成長にやりがいを感じる場合
私は、学んだことを仕事で使い、一人で対応できる範囲が広がったときにやりがいを感じます。
入社当初は問い合わせへすぐに回答できず、先輩へ確認することが多くありました。そこで、質問内容と回答を記録し、商品知識を毎日振り返りました。
徐々に自分で回答できる内容が増え、後から入社した方へ説明を任されたときに成長を実感しました。
応募先でも、わからないことをそのままにせず、学んだ内容を実務で使える状態にすることを大切にします。
正確に仕事を完了することにやりがいを感じる場合
私は、複数の情報を整理し、期限までに正確な状態で仕事を完了できたときにやりがいを感じます。
事務業務では、提出資料の数字が複数のデータから集まるため、確認漏れが起きないよう作業手順と確認項目をまとめました。
期限内に提出し、修正なく完了できたときに、自分の準備が業務の安定につながったと感じました。
目立つ成果だけでなく、周囲が安心して次の仕事へ進める状態を作ることに手応えを感じています。
避けたい回答と修正方法
やりがいを魅力的に見せようとして、抽象的な言葉や応募先に合わせただけの回答にならないよう注意します。
「人に感謝されること」で終わる
誰に、何をして、なぜ感謝されたのかを加えます。
感謝の言葉がなかった場合でも、相手や仕事に起きた変化を説明できます。
大きな実績だけを探す
売上1位や表彰がなくても、できることが増えた、確認漏れが減った、説明が伝わったなどの経験は使えます。
結果を大きく見せず、自分が行ったことを具体化します。
企業理念をそのまま回答にする
応募先が「社会貢献」を掲げているから、「社会へ貢献することがやりがいです」と答えるだけでは、自分の経験が伝わりません。
過去にどのような相手へ、どのような価値を提供したときに手応えを感じたかを伝えます。
前職にはやりがいがなかったと否定する
転職を考えていても、前職のすべてを否定する必要はありません。
仕事の中で感じた手応えと、今後さらに取り組みたいことを分けて説明します。
やりがいのある仕事だけをしたいと伝える
どの仕事にも、準備、確認、繰り返し作業があります。
やりがいを感じる業務だけでなく、その成果につながる地道な業務にも取り組む姿勢を伝えます。
実際には経験していない話を作る
応募先に合わせて、顧客から感謝された、改善を提案したなどの経験を作らないようにします。
経験が浅い場合は、担当した範囲で工夫したことや、学んだことを正直に使いましょう。
志望動機・転職理由とつなげる
やりがいの回答は、ほかの面接回答と完全に同じにする必要はありません。
ただし、仕事選びの方向性が大きく矛盾しないようにします。
転職理由は何を変えたいかを伝える
転職理由では、現在の仕事で感じている問題と、転職によって変えたいことを説明します。
やりがいの回答は、これまでの仕事でどのような場面に手応えを感じたかを伝えます。
志望動機はなぜ応募先なのかを伝える
志望動機では、自分が実現したいことと、応募先の仕事内容や特徴との接点を説明します。
「顧客の課題整理にやりがいを感じたため、顧客と継続的に関わる御社の仕事を志望した」のようにつなげられます。
やりがいがなくなったことだけを退職理由にしない
「やりがいがなくなったから辞める」だけでは、何を求めているのかが伝わりません。
どの業務に手応えを感じ、現在はなぜ取り組みにくく、転職先で何を実現したいのかまで整理します。
転職理由を整理し直したい方は、「20代の転職理由の作り方|ネガティブ理由を前向きに変換する方法」もあわせて参考にしてください。
深掘り質問にも備える
面接官は、やりがいの内容が応募先でも再現できるかを確認することがあります。
やりがいを感じない仕事にはどう取り組みますか
仕事の目的と、次の工程とのつながりを確認すると答えます。
地道な作業でも、顧客対応や正確な成果に必要であれば、期限と品質を意識して取り組みます。
最も大変だったことは何ですか
やりがいを感じるまでにあった課題と、対応した行動を伝えます。
結果だけを話すのではなく、難しい状況でどう工夫したかを説明します。
一人で達成したのですか
周囲の協力があった場合は正直に伝えます。
チーム全体の成果と、自分が担当した役割を分けて説明します。
応募先でも同じやりがいを得られますか
企業研究で確認した仕事内容に基づいて答えます。
入社していない段階で断定せず、「顧客の要望を整理し、提案する業務でこれまでの経験を活かしたい」と、接点を具体化します。
やりがいと給与のどちらを重視しますか
どちらか一方を否定する必要はありません。
仕事内容、経験、働き方、評価・給与を含めて長く働ける条件を考えていると伝えます。
やりがいから自分に合う企業を考える
面接回答を作る過程で見つけたやりがいは、企業選びにも活かせます。
やりがいを感じる場面が実際にあるか確認する
「人の役に立てる仕事」というイメージだけで選ばず、誰に、どのような方法で、どの程度関わる仕事なのかを確認します。
顧客と直接話すのか、社内の業務を支えるのかによって、感じられる手応えは変わります。
日常業務の割合を確認する
興味のある業務が仕事内容の一部でしかない場合もあります。
一日の仕事の流れ、担当業務の割合、入社直後に任される仕事を確認し、日常の大部分にも取り組めるか考えます。
やりがいと負担の両方を見る
顧客と深く関われる仕事には、調整や責任が伴う場合があります。成果が評価される仕事には、目標管理があることもあります。
魅力だけでなく、必要な行動や難しさも理解して選びましょう。
30代で伸ばしたい経験へつなげる
現在感じているやりがいが、数年後にどのような力へつながるかを考えます。
顧客の話を聞く経験を提案力へ、正確な事務処理を業務改善へ、チームでの協力を進行管理へ広げるなどです。
目の前の楽しさだけでなく、将来できるようになりたいことから企業を選ぶと、転職後の経験にも意味を持たせやすくなります。
自分のやりがいと応募先の接点を整理しにくい場合は相談する
自分では当たり前に行ってきた業務ほど、どこに手応えを感じていたのか言葉にしにくいものです。
また、「人の役に立ちたい」「成長したい」という言葉だけでは、応募先との接点を十分に伝えられません。
「キャリアのトビラ」では、20代・第二新卒の転職活動に特化した転職支援を行っています。
これまで担当した仕事、自分が工夫したこと、相手や業務に起きた変化を振り返り、自分がやりがいを感じる場面を一緒に整理します。キャリアのトビラから応募する企業については、実際の仕事内容との接点を確認しながら、志望動機や面接回答へつなげます。
目の前の選考だけでなく、その仕事を通じて経験を積み、30代になったときに何ができるようになりたいかも含めて企業を考えましょう。
自分にとってのやりがいがわからない方や、応募先に合わせた抽象的な回答になってしまう方は、キャリアのトビラへご相談ください。
まとめ
仕事のやりがいを聞かれたら、「感謝」「達成」「成長」といった言葉だけで終わらせず、具体的な経験を伝えます。
回答は、次の流れで整理しましょう。
どのような仕事や場面だったか
どのような課題や目標があったか
自分が何を考えて行動したか
相手や業務にどのような変化があったか
何にやりがいを感じたか
応募先でどうつなげたいか
大きな実績を作る必要はありません。日常業務の中で、以前よりできるようになったこと、周囲から任されたこと、改善したことを振り返ってください。
また、やりがいのある業務だけを担当できるわけではありません。地道な業務も含めた仕事の実態を確認し、自分が長く経験を積める企業かを判断しましょう。
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