
デザイン求人の選び方|20代が職種・必要スキル・ポートフォリオを確認する方法
2026年10月13日 14:22
「デザインに関わる仕事へ転職したい」
「未経験でも応募できるデザイン求人には、どのようなものがあるのだろう」
このように考えて、「デザイン 求人」と検索している20代の方もいるでしょう。
デザインの仕事には、Web、グラフィック、UI・UX、商品、空間など、さまざまな領域があります。
さらに、同じWebデザイナーという求人でも、画面のデザインが中心の会社もあれば、コーディング、広告運用、顧客対応まで担当する会社もあります。
「デザインが好き」「ものを作る仕事がしたい」という気持ちは大切ですが、それだけでは自分に合う求人を判断できません。
何をデザインし、制作工程のどこを担当し、どのような成果を求められるのかまで確認する必要があります。
この記事では、代表的なデザイン職の違い、未経験者が求人を探す方法、ポートフォリオの考え方、求人票で確認したいポイントを解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
デザイン求人は、制作する対象によって必要な知識やツールが異なる
「未経験歓迎」でも、基礎スキルやポートフォリオを求められる場合がある
求人名ではなく、企画・制作・実装・改善のどこを担当するか確認する
ポートフォリオでは完成物だけでなく、課題・制作意図・担当範囲を伝える
入社しやすさだけでなく、30代までにどの専門性を身につけたいかで選ぶ
デザイン求人を選ぶときは、「クリエイティブな仕事」という印象ではなく、実際の制作対象と仕事の進め方を確認しましょう。
デザイン求人は一つの職種ではない
デザイナーは、見た目をきれいに整えるだけの仕事ではありません。
商品やサービスの目的、利用する人、伝える内容を理解し、情報や体験を適切な形にする仕事です。
扱う対象によって、必要な知識、制作物、連携する相手が変わります。
Webデザイナー
企業サイト、採用サイト、ECサイト、ランディングページ、Web広告などを制作します。
レイアウト、配色、文字、画像などを考え、Web上で情報が伝わる形にします。
求人によっては、HTMLやCSSを使ったコーディング、サイト更新、バナー作成、アクセス解析なども担当します。
「Webデザイナー」という職種名だけで、デザイン専任だと判断しないようにしてください。
グラフィックデザイナー
広告、ポスター、パンフレット、パッケージ、ロゴ、販促物などを制作します。
印刷物を扱う場合は、画面上のデザインだけでなく、サイズ、用紙、色、印刷工程などの知識も必要です。
制作会社では複数の顧客案件を担当し、事業会社では自社の商品やブランドに関わる制作を継続的に担当する場合があります。
UIデザイナー・UXデザイナー
Webサービスやアプリなどの画面と利用体験を設計します。
UIデザインでは、ボタン、文字、画面構成などを、利用者が操作しやすい形に整えます。
UXデザインでは、利用者が何を求め、どこで迷い、サービスを通してどのような体験をするかを考えます。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tagのUX/UIデザイナー」でも、利用の流れや操作方法、インターフェースを関係者と検討し、デザインする仕事として紹介されています。
見た目を制作する力だけでなく、情報設計、ユーザー理解、エンジニアや企画担当者との連携が求められます。
プロダクト・商品デザイナー
家具、家電、日用品、機器など、形のある商品をデザインします。
見た目だけでなく、使いやすさ、安全性、素材、製造方法、コストなども考える必要があります。
求人によっては、工業デザインの学習経験、CADや3Dソフトの操作、試作や量産に関する知識を求められます。
空間・店舗デザイナー
店舗、オフィス、展示会、住宅などの空間を計画します。
レイアウトや内装の提案だけでなく、顧客との打ち合わせ、図面作成、見積もり、施工担当者との調整、現場確認まで担当する場合があります。
インテリア商品が好きなことと、空間設計や施工調整の仕事が合うことは別です。
ファッション・その他のデザイナー
衣服、雑貨、ゲーム、映像、キャラクターなどにもデザイン職があります。
それぞれ使用する道具、制作工程、採用時に見られる経験が異なります。
「デザイン求人」という大きな分類から探すのではなく、まず何を制作したいのかを具体化しましょう。
デザイン求人で働く会社の違い
同じ職種でも、どのような会社に入るかによって仕事の進め方が変わります。
制作会社・デザイン会社
複数の顧客から依頼を受け、Webサイト、広告、印刷物などを制作します。
幅広い業界や表現に触れやすい一方、複数案件の納期を並行して管理する場合があります。
顧客への提案や修正対応をデザイナーが直接行うのか、営業やディレクターが間に入るのかを確認しましょう。
広告会社・マーケティング会社
広告や販促施策の一部として、バナー、動画、ランディングページ、SNS用画像などを制作します。
見た目の完成度だけでなく、クリック、問い合わせ、購入などの結果を求められる場合があります。
制作だけを担当するのか、企画、広告配信、効果測定、改善まで関わるのかで仕事内容が変わります。
事業会社の社内デザイナー
自社の商品やサービスに関するデザインを担当します。
一つのブランドやサービスに継続して関わり、利用者の反応をもとに改善できる点が特徴です。
一方、会社によってはデザイナーの人数が少なく、Web、印刷物、営業資料、撮影、SNSなどを幅広く担当する場合があります。
Web・IT企業
Webサービスやアプリを運営する企業では、UIデザイン、UX設計、プロダクト改善などに関わります。
企画担当者、エンジニア、マーケティング担当者などとの連携が必要です。
制作して納品するのではなく、公開後の利用状況を確認し、継続的に改善する働き方もあります。
印刷・製造・建築関連企業
印刷会社では紙媒体や販促物、メーカーでは商品やパッケージ、建築関連会社では空間や図面に関わる求人があります。
デザイン以外の製造工程や施工工程を理解し、社内外の担当者と調整する力が必要です。
20代未経験でもデザイン求人へ応募できる?
未経験者を対象とするデザイン求人はあります。
ただし、「未経験歓迎」は、何も準備せずに応募できるという意味ではありません。
職種未経験とツール未経験は異なる
実務経験がなくても、学校、講座、独学などで基礎を学び、制作物を用意している人を対象とする求人があります。
この場合の未経験は、「仕事としてデザインした経験がない」という意味です。
デザインの基礎や使用ツールをまったく知らない人まで対象とは限りません。
応募資格に「基本操作ができる方」「ポートフォリオ提出必須」などの記載がないか確認してください。
アシスタントや更新業務から始める求人もある
画像の加工、文字修正、既存ページの更新、入稿データの作成などから始める求人があります。
基礎業務を通して制作ルールを学べる一方、長期間にわたって定型作業だけを担当する可能性もあります。
いつ、どのような条件で新しい制作や企画へ担当を広げられるのか確認しましょう。
デザイン以外の職種から関わる方法もある
制作進行、Webディレクターのアシスタント、ECサイト運営、広告運用、商品企画、広報などからデザインに関わる方法もあります。
ただし、その職種へ入れば将来必ずデザイナーへ異動できるわけではありません。
仕事内容そのものに関心を持てるか、実際に社内で職種変更した事例があるかを確認してください。
学ぶ前に目指す領域を決める
Webデザインを目指す人と、空間デザインを目指す人では、学ぶ内容も制作物も異なります。
「デザインなら何でもよい」という状態で高額な講座を選ぶと、希望する求人に必要な内容とずれる可能性があります。
先に求人を複数確認し、必要なスキルやポートフォリオの傾向を把握してから学習方法を考えましょう。
未経験求人を判断するときの注意点は、「未経験転職で20代が選んではいけない求人の特徴」もあわせて参考にしてください。
デザイン求人で確認したい8つのポイント
デザイン求人は、職種名だけでは担当範囲を判断しにくいものです。
次の8項目を確認しましょう。
1.何をデザインするのか
Webサイト、アプリ、広告、印刷物、商品、空間など、主な制作対象を確認します。
求人に複数の制作物が書かれている場合は、それぞれの業務割合も確認してください。
「さまざまなデザインに関われる」と書かれていても、実際にはバナー修正が中心という可能性もあります。
2.誰のために制作するのか
自社サービスの利用者、顧客企業、店舗への来店客など、デザインを見る相手を確認します。
利用者の目的を理解し、その人に必要な情報や体験を設計することが重要です。
3.担当する工程
調査、企画、構成、デザイン、実装、入稿、公開後の改善のうち、どこを担当するのか確認します。
完成した指示書に沿って制作する仕事と、課題の整理から参加する仕事では、求められる経験が異なります。
4.使用するツール
画像制作、画面設計、動画、図面、3Dなど、制作対象に応じて使用するツールが変わります。
特定のソフト名だけでなく、どの業務でどの程度使用するかを見ましょう。
ツールを操作できることと、目的に合ったデザインを作れることは同じではありません。
5.コーディングや撮影などの兼務
WebデザイナーがHTMLやCSSを使って実装する場合や、商品撮影、画像加工、原稿作成まで担当する場合があります。
自分の希望と異なる兼務があることを、入社後に知ることがないようにしてください。
6.制作体制と修正の進め方
デザイナーの人数、ディレクターの有無、誰が制作物を確認するのかを見ます。
一人で制作を進める会社では裁量を持てる一方、相談できる先輩がいない可能性があります。
顧客や社内から修正依頼を受けたとき、優先順位と納期を誰が調整するかも確認しましょう。
7.評価される成果
見た目の完成度だけでなく、納期、制作数、顧客満足、売上、問い合わせ、サービスの利用率などが評価される場合があります。
何を目標として制作し、完成後にどのように振り返るのかを確認してください。
8.入社後に広がる役割
制作スキルを深めるのか、ディレクション、企画、マネジメントへ広げるのかを確認します。
若手デザイナーが数年後に担当している仕事を聞くと、実際のキャリアを想像しやすくなります。
ポートフォリオで伝えるべきこと
デザイン求人では、履歴書や職務経歴書に加えて、ポートフォリオの提出を求められることがあります。
ポートフォリオは作品を並べるだけの資料ではありません。
応募者がどのように課題を理解し、何を考え、どの範囲を担当したのかを伝えるものです。
応募する職種に合う作品を選ぶ
Webデザイン求人へ応募するなら、Webページ、バナー、画面設計など、仕事内容と接点のある作品を優先します。
作品数を増やすために、応募先と関連の薄い制作物を大量に載せる必要はありません。
課題と目的を書く
誰に何を伝える制作物なのか、どのような課題を解決しようとしたのかを説明します。
架空の課題で制作した場合は、実案件のように見せず、自主制作であることを明記してください。
担当範囲を明確にする
チームで制作した作品なら、自分が担当した部分を示します。
企画、情報設計、画面デザイン、撮影、文章、コーディングなどを分けて記載しましょう。
すべてを一人で担当したように見せると、面接で説明が一致しなくなります。
制作意図と工夫を説明する
色や書体を選んだ理由、情報の優先順位、利用者が迷わないための工夫などを説明します。
「おしゃれにした」「見やすくした」だけでなく、どのような判断をしたのか具体化してください。
改善の過程を見せる
最初の案から何を変えたのか、指摘を受けてどう改善したのかを示せると、考える過程が伝わります。
完成物だけでなく、ラフ、構成案、画面遷移などを必要に応じて載せましょう。
守秘義務と権利に注意する
前職の制作物を掲載できるか、会社や顧客との契約を確認します。
許可なく非公開情報や制作途中のデータを載せてはいけません。
素材、写真、書体などの利用条件にも注意してください。
デザイン求人の応募書類で経験を伝える方法
デザイン職ではポートフォリオが重要ですが、職務経歴書が不要になるわけではありません。
経験者は制作物以外の役割も書く
制作したものだけでなく、担当案件数、制作期間、顧客との打ち合わせ、進行管理、他職種との連携などを記載します。
成果を数字で示す場合は、自分のデザインだけによる結果だと断定せず、施策全体と自分の担当範囲を分けてください。
未経験者は仕事で再現できる行動を探す
接客経験なら、相手の希望を聞いて提案したことを整理できます。
営業経験なら、顧客の課題を把握し、社内の担当者と調整した経験があります。
事務経験なら、正確な作業、期限管理、複数案件の進行などを伝えられます。
これらはデザインの実務経験ではありませんが、制作を仕事として進めるために活かせる行動です。
学習内容を実務経験のように見せない
講座や自主制作で学んだことは、学習経験として伝えます。
架空サイトを制作したことを「企業サイトを担当した」と書くなど、仕事として受注したように見せてはいけません。
自分には伝えられる経験がないと感じる方は、
「転職したいけどスキルがない20代へ|今ある経験を強みに変える方法」も参考にしてください。
面接で確認したい質問
求人票で分からない担当範囲や制作体制は、面接で確認します。
入社直後の制作物を確認する
「入社後、最初の半年はどのような制作物を担当しますか」
「未経験で入社した方は、どの業務から始めていますか」
将来関われる仕事だけでなく、最初に担当する仕事を聞きましょう。
制作の流れを確認する
「依頼を受けてから公開・納品するまでの流れを教えてください」
「デザイナーは企画や顧客との打ち合わせにも参加しますか」
制作工程を聞くと、自分の担当範囲と連携する相手が分かります。
確認とフィードバックの体制を聞く
「制作物は、どなたがどの段階で確認しますか」
「若手デザイナーがフィードバックを受ける機会はありますか」
単に「研修はありますか」と聞くより、仕事を通して学ぶ仕組みを確認できます。
納期と案件数を確認する
「一人が同時に担当する案件数の目安を教えてください」
「依頼が重なったときは、誰が優先順位を調整しますか」
平均残業時間だけでなく、制作量と納期の決まり方も見ましょう。
デザイン求人を選ぶときの注意点
「好きなことを仕事にできる」という面だけで判断すると、入社後の違いが生まれる可能性があります。
制作以外の仕事を見落とさない
打ち合わせ、見積もり、素材探し、データ管理、修正、進行報告なども仕事に含まれます。
デザインソフトを操作している時間だけを想像しないようにしてください。
「自由な環境」を良い意味だけで受け取らない
裁量が大きい職場でも、制作ルールや確認体制が不足している場合があります。
誰に相談できるのか、納期や品質をどのように管理しているのかを確認しましょう。
在宅勤務だけを目的にしない
リモートワーク可能なデザイン求人もありますが、入社直後は出社が必要な場合があります。
在宅勤務の有無だけでなく、仕事を教わる方法、データ管理、チームとの連携も確認してください。
将来性という言葉だけで職種を選ばない
「WebやUI・UXは将来性がある」と聞いても、その仕事が自分に合うとは限りません。
継続して学ぶ内容、日々の作業、関係者との調整まで理解して選びましょう。
スクールの就職実績だけで判断しない
講座やスクールを利用する場合は、就職者数だけでなく、就職した職種、雇用形態、担当業務を確認します。
デザインを学んだ人が、全員デザイナーとして正社員転職しているとは限りません。
30代から逆算してデザイン求人を選ぶ
20代でデザイン職へ転職するときは、最初に入社できる会社だけを見るのではなく、数年後に何ができるようになるかを考えましょう。
たとえば、次のような方向があります。
Webやグラフィックの制作スキルを深める
UIデザインやUX設計へ専門領域を広げる
顧客への提案や制作進行を担当する
アートディレクションに関わる
自社サービスを継続的に改善する
チームをまとめ、若手を育成する
入社時の職種名が同じでも、担当できる制作物と工程によって、30代で持っている経験は変わります。
最初から進路を一つに決める必要はありません。
ただし、希望する方向へ進むために、応募先でどの基礎経験を積めるかを確認してください。
デザイン求人を一人で判断しにくい20代へ
デザイン求人は、職種名、使用ツール、担当工程の書き方が会社によって異なります。
「未経験からデザイナーを目指してよいか」「デザイン以外の経験をどう活かせるか」と迷う方もいるでしょう。
「キャリアのトビラ」は、20代・第二新卒に特化して転職活動をお手伝いしています。
これまでの接客、営業、事務、販売などの経験と、デザインに関心を持った理由を整理し、目指す職種が今後のキャリアに合っているかを一緒に考えます。
デザイン職だけに限定せず、制作進行、EC運営、広告、広報など、これまでの経験と接点のある仕事も比較できます。
一人で判断できずにお困りの方はぜひご相談ください。
まとめ
デザイン求人には、Web、グラフィック、UI・UX、商品、空間など、さまざまな仕事があります。
同じ職種名でも、会社によって制作対象、担当工程、使用ツール、兼務する仕事が異なります。
未経験歓迎の求人でも、基礎的な制作スキルやポートフォリオを求められる場合があります。
応募前には、何を誰のためにデザインするのか、企画から改善までのどこを担当するのか、制作体制と評価方法を確認しましょう。
ポートフォリオでは、完成物だけでなく、課題、目的、担当範囲、制作意図、改善の過程を伝えることが大切です。
デザイン職へ入ること自体をゴールにせず、30代までにどの制作物と工程を経験したいかから求人を選んでください。
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