
事務職へ転職したい20代へ|種類・仕事内容・求人の選び方
2026年10月22日 13:53
「事務職へ転職して、長く働ける仕事を見つけたい」
「現在も事務職だが、次はもう少し専門性のある仕事を担当したい」
このように考えて、事務職の転職求人を探している20代もいるでしょう。
事務職は、一日中データを入力するだけの仕事ではありません。
一般事務、営業事務、人事、総務、経理、貿易事務などによって、支援する相手、扱う情報、締め切り、必要な知識は異なります。
同じ一般事務という名称でも、会社によって電話対応や顧客対応、受発注、資料作成の割合が変わります。
そのため、「デスクワークだから」「土日休みの求人が多そうだから」というイメージだけで選ぶと、入社後に想像との違いを感じる可能性があります。
この記事では、事務職へ転職したい20代に向けて、主な事務職の種類、活かせる経験、求人票の確認項目、事務職として将来の選択肢を広げる考え方を解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
事務職へ転職するときは、職種名だけでなく、実際に担当する仕事を確認しましょう。
特に重要なのは、次の項目です。
誰を支援する事務職なのか
入力、書類作成、電話、調整の割合
一日の処理件数と締め切り
使用するパソコンソフトや社内システム
未経験者への教育方法
入社後に広げられる担当業務
数年後に身につく知識や専門性
未経験から事務職を目指す場合は、これまでの仕事で経験した正確な処理、顧客対応、在庫・売上管理、日程調整などを探します。
現在も事務職の場合は、同じ仕事内容を続けるのか、営業支援、経理、人事などへ担当範囲を広げるのかを考えましょう。
事務職になることだけでなく、その仕事を通じて何ができるようになるかまで確認することが大切です。
事務職は一つの仕事ではない
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tagの事務の仕事」でも、一般事務、人事事務、経理事務、生産・工程管理事務、営業・販売事務など、さまざまな事務関連職が紹介されています。
会社の規模、業界、配属部署によっても仕事内容は変わります。
まずは、代表的な事務職の違いを理解しましょう。
一般事務
一般事務では、書類作成、データ入力、ファイリング、郵便物の管理、備品管理、電話・メール対応などを担当します。
幅広い部署を支援する場合もあれば、一つの部署で定型的な処理を担当する場合もあります。
求人を見るときは、「事務業務全般」という表現だけで判断せず、毎日行う業務と必要に応じて行う業務を確認してください。
営業事務
営業事務は、営業担当者や顧客を支援する仕事です。
見積書・請求書の作成、受発注、納期調整、売上管理、顧客からの問い合わせ対応などを担当することがあります。
入力の正確さだけでなく、営業担当者、取引先、倉庫、製造部門などとの調整が求められる仕事です。
会社によっては、顧客への提案や販売目標への関与が含まれる場合もあります。
人事・採用事務
人事事務では、従業員情報の管理、勤怠確認、入退社手続き、研修運営などに関わります。
採用事務では、応募者との連絡、面接日程の調整、求人情報の管理、入社準備などを担当します。
個人情報を扱うため、正確さや情報管理への慎重さが必要です。
応募者、従業員、面接担当者など、複数の相手と連絡を取る仕事でもあります。
総務事務
総務事務は、会社や従業員が仕事を進めるための環境を整える仕事です。
備品・施設管理、社内行事、文書管理、社内問い合わせ、各種手続きなど、幅広い業務を担当する場合があります。
会社の規模によっては、人事、労務、法務、経理の一部を兼ねることもあります。
「総務」という名称だけで仕事内容を想像せず、担当範囲を確認しましょう。
経理事務
経理事務では、伝票処理、入出金管理、経費精算、請求書管理、月次・年次決算の補助などを担当します。
一般事務よりも、会計や税務に関する知識を求められる求人があります。
未経験者向けの求人でも、一般事務と経理補助を兼ねる場合や、簿記の知識を応募条件とする場合があります。
数字を入力するだけではなく、期限を守り、不一致があれば原因を確認する仕事です。
貿易事務・英文事務
貿易事務では、輸出入に関する書類、物流の手配、納期調整、海外との連絡などを担当します。
英文事務では、英文メール、海外資料の作成、外国語を使った問い合わせ対応などが含まれる場合があります。
語学力だけでなく、貿易の流れや業界知識、正確な書類処理が必要です。
英語を使う頻度や、会話・読み書きのどちらが中心なのかも確認してください。
事務職へ転職する前に希望を具体化する
「事務職になりたい」という希望だけでは、自分に合う求人を選びにくくなります。
事務職を希望する理由を掘り下げ、どのような仕事を担当したいのか考えましょう。
なぜ事務職を希望するのか整理する
事務職を希望する理由には、さまざまなものがあります。
これまでの書類作成や数値管理の経験を活かしたい
周囲を支援する仕事に手応えを感じた
体力的な負担が少ない働き方へ変えたい
土日休みの仕事を探している
パソコンを使う仕事へ移りたい
将来、経理や人事などの専門分野へ進みたい
働き方を変えたいという理由があっても問題ありません。
ただし、「座って働けそう」「人と話さなくてよさそう」というイメージだけでは、応募先との相性を判断できません。
どのような業務なら、これまでの経験を活かしながら続けられるのかまで考えます。
誰を支援する仕事が合うか考える
事務職は、誰かの仕事や会社の運営を支える役割を持ちます。
営業担当者を支援するのか、顧客からの注文に対応するのか、従業員の手続きを支援するのかによって、日々の行動が変わります。
人と連携しながら仕事を進めたい人は、営業事務や採用事務と相性がよい可能性があります。
数字や書類を丁寧に確認することへ手応えを感じる人は、経理補助や管理業務も候補になります。
職種名ではなく、実際に行う行動から考えましょう。
働き方と仕事内容を分けて考える
土日休み、残業が少ない、転勤がないといった条件は、仕事を続けるうえで重要です。
一方で、それらは事務職だけに限られた条件ではありません。
働き方だけを理由に事務職へ絞ると、興味を持てない仕事内容や、自分の強みを活かしにくい求人を選ぶ可能性があります。
希望する働き方と、担当したい仕事内容を分けて整理してください。
未経験から事務職へ転職するときに活かせる経験
事務職の経験がなくても、これまでの仕事に事務職と共通する行動が含まれている場合があります。
ただし、似た経験があることを、事務職の実務経験があるように伝えてはいけません。
活かせる経験と、入社後に学ぶ必要があることを分けます。
販売・接客経験
販売や接客では、顧客対応だけでなく、売上集計、在庫管理、発注、予約管理、日報作成などを経験している場合があります。
次のような経験は、事務職との接点になります。
正確に会計や売上を処理した
商品数や在庫を管理した
予約や顧客情報を入力した
問い合わせ内容を記録して引き継いだ
複数の依頼へ優先順位をつけた
「接客力があります」だけでなく、情報をどのように管理したかまで伝えましょう。
営業経験
営業職では、見積書、提案資料、顧客情報、商談日程などを管理します。
顧客と社内の関係者を調整した経験も、営業事務とつながります。
ただし、営業本人が行う書類作成と、複数の営業担当者を支援する仕事では、業務量や役割が異なります。
応募先で求められる処理件数や担当範囲を確認してください。
飲食・介護・保育などの経験
シフト勤務の仕事でも、記録、申し送り、予約、在庫、発注、個人情報の管理などを経験することがあります。
限られた時間の中で記録を残したことや、複数の職員へ必要な情報を伝えたことは、事務職で活かせる行動です。
一方で、WordやExcel、ビジネスメール、電話の取り次ぎなど、応募先で必要な操作は別に確認する必要があります。
未経験から事務職を目指す場合の難易度や選考準備は、
「20代未経験から事務職へ転職するには?倍率が高い理由と突破方法」もあわせて参考にしてください。
事務職経験者が転職前に整理したいこと
すでに事務職として働いている人は、「事務経験あり」という一言で終わらせず、担当業務の範囲と難易度を整理します。
同じ事務職へ転職する場合も、何を継続し、何を広げたいのかを考えましょう。
担当業務を具体的に分ける
次の項目を振り返ります。
作成した書類の種類
一日・一か月の処理件数
使用したExcelの機能や社内システム
電話、メール、来客対応の割合
社外の顧客や取引先との連絡
締め切りと繁忙期
自分で判断した範囲
業務手順を改善した経験
入力経験があるだけでなく、入力内容を確認した、集計した、他部署へ報告したなど、仕事の流れまで整理しましょう。
次に伸ばしたい専門性を決める
現在の事務経験をもとに、担当範囲を広げる方法があります。
例えば、次のような方向です。
一般事務から営業事務へ進み、受発注や顧客調整を経験する
請求処理の経験から経理事務へ進む
入退社手続きの補助から人事・労務へ進む
採用の日程調整から採用業務全体へ関わる
Excel集計からデータ管理や業務改善へ広げる
肩書きを変えることだけが成長ではありません。
同じ職種でも、より複雑な業務、改善、後輩指導、他部署との調整を担当できれば、次の転職で説明できる経験が増えます。
転職理由と次の仕事をつなげる
「今の仕事が単調だから」という理由だけでは、次に何を担当したいのかが伝わりません。
現在の仕事で経験したこと、その中で広げたいと感じたこと、応募先で担当したいことをつなげます。
例えば、データ入力を経験する中で、集計結果を業務改善へ活かす仕事に関心を持ったのであれば、次は集計や分析まで担当できる求人を探します。
現在の仕事を否定するのではなく、経験をもとに次の方向を説明しましょう。
事務職の求人票で確認したい7つの項目
事務職は職種名だけでは仕事内容を判断しにくいため、求人票の複数の欄を確認します。
1.毎日行う仕事と担当範囲
仕事内容欄に複数の業務が並んでいる場合は、すべてを同じ頻度で行うとは限りません。
毎日行う仕事、月末だけ行う仕事、必要に応じて行う仕事を分けて確認します。
「その他庶務」「事務業務全般」に含まれる内容も確認しましょう。
2.電話・メール・来客対応の割合
一般事務や営業事務でも、電話対応が業務の多くを占める場合があります。
電話の相手、件数、問い合わせ内容、自分で回答する範囲を確認してください。
電話を取り次ぐ仕事と、商品説明や契約案内まで行う仕事では負担が異なります。
3.処理件数と締め切り
事務職では、正確さと同時に処理速度を求められることがあります。
受注件数、請求書の枚数、担当する社員数など、一人が受け持つ量を確認します。
月末、決算期、繁忙期に業務量がどの程度増えるかも重要です。
4.必要なパソコン操作
「基本的なPCスキル」という表現だけでは、必要な操作が分かりません。
文字入力、メール、Word、Excel、PowerPoint、専用システムなど、実際に使用するものを確認します。
Excelも、入力だけなのか、関数やピボットテーブルを使った集計まで行うのかで必要な経験が変わります。
5.社外対応と調整業務
社内だけで完結する事務職もあれば、顧客、取引先、物流会社、行政機関などと連絡する仕事もあります。
誰と、どのような内容を調整するのか確認しましょう。
人と話すことが苦手だから事務職を選ぶ場合は、実際のコミュニケーション量との違いに注意が必要です。
6.教育方法と質問先
未経験者や経験の浅い人は、入社後に仕事をどう覚えるかを確認します。
マニュアルの有無だけでなく、教育担当者、引き継ぎ期間、質問方法、独り立ちの基準を確認してください。
前任者の退職まで数日しかない求人では、その後の質問先も重要です。
7.入社後に広げられる仕事
最初は入力や書類作成を担当しても、経験後に集計、改善、顧客調整、人事、経理などへ範囲を広げられる場合があります。
一方、長く働いても同じ定型作業だけを担当する求人もあります。
どちらが悪いということではありませんが、自分が希望する働き方と将来像に合うかを考えましょう。
事務職の転職で注意したい思い込み
求人を選ぶときは、事務職に対する広いイメージを、応募先の実態と混同しないようにします。
事務職なら残業が少ないとは限らない
締め日、月末、決算、採用時期、繁忙期などに残業が増える事務職があります。
顧客や営業担当者からの依頼を当日中に処理する仕事では、予定どおりに進まないこともあります。
平均残業時間だけでなく、忙しい時期と残業が発生する理由を確認しましょう。
一人で黙々と働く仕事とは限らない
事務職は、必要な情報を集め、確認し、関係者へ伝える仕事でもあります。
営業事務や採用事務では、複数の相手との連絡や日程調整が多くなります。
パソコンへ向かう時間だけでなく、電話、会議、相談、確認の量も見てください。
資格があれば必ず転職できるわけではない
簿記やパソコン関連の資格は、知識を学ぶきっかけになります。
ただし、資格だけで応募先の仕事を経験したことにはなりません。
選考では、これまでの仕事で正確さ、調整、数値管理、PC操作をどのように使ったかも説明します。
事務職なら長く安定して働けるとは限らない
会社の業績、雇用形態、配属、業務内容によって働き方は異なります。
また、定型的な入力や転記だけでなく、確認、調整、改善、専門知識を必要とする事務業務もあります。
現在の働きやすさだけでなく、数年間働いた後に説明できる経験が増えるかを確認しましょう。
成長環境を見極める方法は、「20代で「成長できる会社」を選ぶには?求人票だけでは見えない判断基準」もあわせて参考にしてください。
事務職の応募書類・面接で伝えること
事務職の選考では、「事務職を希望しています」という意欲だけでなく、応募先の業務との接点を伝えます。
職務経歴書では仕事の量と行動を書く
担当業務を並べるだけでなく、件数、相手、使用したツール、工夫を書きます。
例えば、「売上入力」だけでなく、何店舗分を、どの頻度で、どのように確認していたのかまで具体化します。
実績がなくても、ミスを防ぐために行った確認や、締め切りを守るための管理方法は伝えられます。
志望動機では事務職の種類まで合わせる
「人を支える仕事がしたい」だけでは、なぜその会社の事務職なのかが分かりません。
これまで経験したこと、応募先で担当したい業務、その仕事を通じて身につけたいことをつなげます。
一般事務、営業事務、人事事務では、支援する相手と仕事内容が異なります。
求人を理解したうえで志望理由を作りましょう。
面接では苦手な業務も確認する
電話対応、複数業務の同時進行、細かい数字の確認など、事務職で負担を感じやすい業務もあります。
苦手だからすぐに諦める必要はありません。
どの程度発生するのか、会社の仕組みや準備によって対応できるのかを考えます。
自分に都合のよい部分だけでなく、仕事の難しさも理解していることが大切です。
自分に合う事務職を一人で決めにくい20代へ
事務職は種類が多く、同じ職種名でも会社によって仕事内容が異なります。
未経験から目指せる求人を探していても、自分の経験がどの事務職とつながるのか分からないことがあります。
現在事務職として働いている人も、次にどの専門性を伸ばすべきか迷うことがあるでしょう。
「キャリアのトビラ」は、20代・第二新卒の転職活動に特化した転職エージェントです。
面談では、これまで担当した仕事、得意・不得意、希望する働き方を確認し、一般事務だけでなく、営業事務、採用、人事、経理補助などを含めて選択肢を整理します。
業界や職種について詳しく分からない方には、それぞれの仕事の違いや、実際に求められる行動も丁寧に説明します。
事務職へ転職することだけを目的にせず、その会社で経験を積むことで、30代になったときにどのような仕事を担当できる状態を目指すかも一緒に考えます。
「事務職が自分に合うか分からない」「これまでの経験を活かせる事務求人を知りたい」という段階でも構いません。
職種や求人を整理するところから、気軽にご相談ください。
まとめ
事務職には、一般事務、営業事務、人事、総務、経理、貿易事務など、さまざまな種類があります。
同じ職種名でも、入力、書類作成、電話、顧客対応、調整、集計などの割合は会社によって異なります。
未経験から転職する場合は、販売、接客、営業、介護、保育などで経験した、正確な処理、情報管理、日程調整、顧客対応との接点を探しましょう。
事務職経験者は、担当した業務の範囲、処理件数、使用したツール、改善経験を整理し、次に広げたい専門性を考えます。
求人票では、担当業務、電話対応、処理件数、PC操作、社外対応、教育方法、入社後に広げられる仕事を確認してください。
事務職という名称や働き方のイメージだけでなく、その仕事で何を経験し、将来どのような選択肢を持てるかまで考えて転職先を選びましょう。
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