キャリアのトビラ

20代未経験から事務職へ転職するには?倍率が高い理由と突破方法

20代未経験から事務職へ転職するには?倍率が高い理由と突破方法

2026年10月08日 12:50

「未経験から事務職へ転職したいけれど、本当に正社員になれる?」

「未経験歓迎の求人に応募しているのに、なかなか選考に通らない」

「営業や接客から、事務職へキャリアチェンジしたい」

このように考えている20代の方もいるでしょう。

事務職には未経験から応募できる求人もあるため、「20代なら比較的転職しやすいのでは」と思われることがあります。

しかし、未経験から事務職の正社員へ転職することは、決して簡単ではありません。

特に一般事務は希望する人が多い一方、求職者に対して求人が少ない傾向があります。

さらに、

・未経験OK
・正社員
・土日祝休み
・残業少なめ
・転勤なし

など、希望する人が多い条件が重なるほど、応募が集まりやすくなります。

そのため、未経験から事務職を目指す場合は、「とにかく未経験歓迎の求人へ応募する」という進め方だけでは十分ではありません。

まず確認したいのは、これまでの仕事の中に、事務職で活かせる経験があるかです。

例えば営業や販売、接客などの仕事でも、

・PCを使った入力や集計
・書類や資料の作成
・電話やメールへの対応
・スケジュール管理
・社内外との調整

などを経験している場合があります。

こうした経験を整理できれば、事務職そのものは未経験でも、選考で伝えられる強みになる可能性があります。

一方で、PCを使った業務や書類作成、電話・メール対応など、事務職につながる経験がほとんどない場合は、正社員の事務職だけに絞ると転職活動が難しくなることがあります。

その場合は、正社員への直接転職だけにこだわらず、無期雇用派遣などを利用して事務経験を積み、その経験を次の転職につなげるというルートも選択肢です。

大切なのは、「今すぐ事務職の正社員になること」だけをゴールにするのではなく、現在の経験から希望するキャリアへどう近づいていくかを考えることです。

この記事では、20代未経験から事務職への転職が難しい理由、企業が見ているポイント、これまでの経験の活かし方、無期雇用派遣を経由する選択肢まで詳しく解説します。

事務職への転職を考えている方は、自分に合ったルートを判断するための参考にしてください。


30秒でわかるこの記事の結論

20代未経験から事務職へ転職することは可能ですが、「未経験歓迎だから転職しやすい」とは限りません。

特に一般事務は希望する人が多く、求職者に対して求人が少ない傾向があります。

そのため、まずはこれまでの経験を振り返り、

・PCを使った業務
・書類や資料の作成
・電話やメール対応
・スケジュール管理
・顧客対応
・社内外との調整

など、事務職で活かせる経験がないか確認することが重要です。

活かせる経験があれば、その経験と関連性の高い事務求人を狙うことで、未経験でも評価される可能性があります。

一方、こうした経験がほとんどない場合は、正社員の事務職へ直接転職するハードルが高くなることがあります。

その場合は、

無期雇用派遣などで事務経験を積む
↓
PCスキルや書類作成、社内調整などの実務経験を作る
↓
その経験を活かして次の正社員転職を目指す

というルートも考えられます。

「未経験だから無理」と諦める必要はありませんが、現在の経験によって、事務職への入り方を変えることが大切です。



20代未経験でも事務職へ転職できる?

20代未経験からでも、事務職へ転職できる可能性はあります。

ただし、事務職は「未経験から応募できる求人がある」ことと、「未経験から転職しやすい」ことを分けて考える必要があります。

特に正社員を希望する場合は、これまでの経験や応募する事務職の種類によって難易度が変わります。

20代なら未経験から事務職へ転職できる可能性はある

事務職の求人の中には、事務経験を必須とせず、未経験者から応募できるものもあります。

そのため、

「営業しか経験していないから事務職には転職できない」

「販売・接客からでは事務職は無理」

と最初から諦める必要はありません。

例えば、営業職で顧客へのメール対応や資料作成をしていた人、販売職で売上データや在庫を管理していた人などは、事務職でも活かせる経験を持っている可能性があります。

20代の場合は、事務職としての経験だけではなく、これまでの仕事でどのような業務を経験し、入社後にどう活かせるかを整理することが重要です。

ただし、「20代だからポテンシャルだけで採用される」と考えるのはおすすめできません。

事務職を希望する人が多い中で選ばれるためには、自分を採用するメリットを企業へ伝える必要があります。

「未経験歓迎」でも競争が少ないとは限らない

求人票に「未経験歓迎」と書かれていると、

「経験者が少ない求人だから、自分でも採用されやすいのでは」

と感じるかもしれません。

しかし、「未経験歓迎」は応募条件を示すものであり、競争の少なさを意味するものではありません。

未経験者が応募できる求人には、自分と同じように事務職へキャリアチェンジしたい人が応募する可能性があります。

また、応募者の中には、

・営業で資料作成や顧客管理をしていた人
・販売職で売上や在庫を管理していた人
・PCを日常的に使っていた人
・ExcelやWordなどを業務で使用していた人

など、事務職は未経験でも関連する経験を持っている人がいることも考えられます。

つまり、企業から見れば同じ「未経験者」でも、これまでの経験には差があります。

そのため、

「事務経験がない人同士の選考だから条件は同じ」

とは考えない方がよいでしょう。

未経験求人ほど、これまでの経験を事務職へどうつなげて説明するかが重要になります。

事務職を一括りにしないことが重要

事務職への転職を考えるときに注意したいのが、「事務職」という一つの仕事があるように考えてしまうことです。

実際には、

・一般事務
・営業事務
・総務関連の事務
・経理事務
・貿易事務

など、さまざまな仕事があります。

仕事内容や求められる知識・経験も異なります。

例えば、営業経験がある人であれば、営業担当者のサポートや顧客対応などを行う営業事務で、これまでの経験を活かせる場合があります。

一方、経理事務や貿易事務などでは、求人によって専門知識や関連経験が求められることもあります。

そのため、

「未経験から事務職に転職したい」

だけではなく、

「自分の経験から、どの事務職なら現実的に狙えるのか」

まで考えることが大切です。

一般事務だけに絞るのではなく、これまでの経験との接点がある事務職まで選択肢を広げることで、自分に合った求人を見つけられる可能性があります。

20代未経験から事務職へ転職できる可能性はありますが、正社員の事務職は「未経験だから採用されやすい職種」ではありません。

特に一般事務では、求職者に対して求人が少ない傾向を示すデータもあります。

では、なぜ事務職はこれほど競争が起こりやすいのでしょうか。

事務職を目指すのであれば、応募を始める前に、その背景を理解しておくことが重要です。



なぜ20代未経験の事務職転職は倍率が高くなりやすい?

事務職は未経験から応募できる求人がある一方、転職希望者が多く、競争が起こりやすい職種です。

特に一般事務では、求職者に対して求人が少ない傾向があります。

なぜ事務職への転職は難しくなりやすいのか、主な理由を見ていきましょう。

事務職を希望する人が多い

事務職は、転職先として希望する人が多い職種の一つです。

例えば、

「立ち仕事からデスクワークへ変えたい」

「営業や接客とは違う仕事をしたい」

「オフィスワークへキャリアチェンジしたい」

など、さまざまな理由から事務職を検討する人がいます。

また、土日祝休みや残業が少ない働き方を希望して、事務職を探す人もいるでしょう。

そのため、「未経験歓迎」の求人であっても、複数の応募者が集まる可能性があります。

特に、

・未経験OK
・正社員
・土日祝休み
・残業少なめ
・転勤なし
・通勤しやすい勤務地

など、希望する人が多い条件が重なる求人は、競争が起こりやすいと考えておく必要があります。

求職者に対して求人が少ない

事務職への転職が難しくなりやすい背景には、求職者数と求人数のバランスもあります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、一般事務の令和7年度の有効求人倍率は全国で0.29倍となっています。

これは、一般事務を希望する求職者に対して、求人が少ない傾向にあることを示す数字です。

ただし、有効求人倍率0.29倍だからといって、

「事務職は約3~4人に1人しか転職できない」

という意味ではありません。

有効求人倍率は採用率ではなく、求職者数に対してどの程度の求人があるかを見るための指標だからです。

それでも、一般事務が「求人さえ探せば簡単に転職できる職種ではない」ことを理解する材料にはなります。

未経験から事務職を目指す場合は、この状況を踏まえて転職活動を進めることが大切です。

人気の条件が重なるとさらに競争しやすい

事務職の求人すべてが同じ難易度というわけではありません。

特に応募が集まりやすいのは、複数の人気条件が重なった求人です。

例えば、

「未経験OK・正社員・土日祝休み・残業ほぼなし・駅から近い」

という求人と、

「未経験OKだが一部シフト勤務がある」

という求人では、応募者の集まり方が異なる可能性があります。

もちろん、希望する働き方をすべて諦める必要はありません。

重要なのは、

「絶対に譲れない条件」と「調整できる条件」を分けることです。

例えば、

「土日休みは譲れないが、勤務地は少し広げられる」

「正社員は譲れないが、一般事務だけでなく営業事務も検討できる」

など、自分の優先順位を整理すると求人の選択肢を広げやすくなります。

希望条件を増やすほど対象となる求人は少なくなるため、「事務職に転職すること」と「希望条件をすべて満たすこと」を分けて考えることも必要です。

「なぜ事務職なのか」が曖昧だと志望理由が弱くなる

未経験から事務職を目指す場合、選考で重要になるのが、

「なぜ異職種から事務職へ転職したいのか」

を納得感のある形で説明できることです。

事務職を希望する理由として、

「人を支える仕事がしたい」

「周囲をサポートする仕事に興味がある」

「これまでの経験を活かしながら新しい仕事に挑戦したい」

と考える人もいるでしょう。

ただし、これだけでは「なぜ事務職なのか」が十分に伝わらないことがあります。

「人を支える仕事」や「周囲をサポートする仕事」は事務職以外にもあるためです。

未経験から事務職を目指す場合は、志望理由を考えるときに、これまでの仕事で経験した具体的な業務まで振り返ってみましょう。

例えば、

「営業で資料作成や顧客情報の管理を担当する中で、正確に情報を整理し、周囲が仕事を進めやすいように支える業務にやりがいを感じるようになった」

というように、

これまでの経験
↓
その中で感じた自分の適性や興味
↓
事務職を選んだ理由

までつなげることで、志望理由に納得感を持たせやすくなります。

また、「事務職なら何でもよい」という伝え方にならないよう、応募先で実際に担当する仕事内容まで確認しておくことも重要です。

事務職への転職では、求人の競争だけを意識して応募数を増やせばよいわけではありません。

競争があるからこそ、企業が未経験者のどこを見ているのかを理解し、自分の経験を適切に伝えることが重要です。



未経験から事務職へ転職するときに企業が見ているポイント

事務職未経験者を採用するとき、企業が確認するのは「事務経験があるか」だけではありません。

基本的なPCスキルや正確性、周囲との連携など、これまでの仕事で身につけた力を事務職で活かせるかも判断材料になります。

特に未経験の場合は、これまでの経験と事務職との接点を具体的に伝えることが大切です。

① 基本的なPCスキル

事務職では、PCを使って仕事を進める場面が多くあります。

求人によって必要なレベルは異なりますが、例えば、

・Wordで文書を作成する
・Excelへデータを入力する
・Excelで簡単な表を作成する
・メールを作成・送信する
・ファイルやデータを整理する

などの操作が必要になることがあります。

そのため、応募書類や面接では、

「PCは使えます」

だけではなく、

「Excelで売上データを入力していた」

「Wordで社内向けの資料を作成していた」

など、実際にどのような業務で使ったのかを伝える方が経験をイメージしてもらいやすくなります。

未経験から事務職を目指す場合は、自分がこれまで仕事でどの程度PCを使っていたのか、一度整理してみましょう。

② 正確に仕事を進める力

事務職では、データ入力や書類作成など、正確さが求められる業務があります。

入力ミスや確認漏れによって、社内の別部署や顧客へ影響が出る場合もあるためです。

そのため、

「ミスを防ぐために確認方法を決めていた」

「数字を扱う業務でダブルチェックをしていた」

「期限から逆算して仕事を管理していた」

などの経験は、事務職でも活かせる可能性があります。

「自分は几帳面です」と性格だけを伝えるよりも、正確に仕事を進めるために実際にどのような行動をしていたかを伝えることが重要です。

③ 周囲と連携するコミュニケーション力

「事務職なら人とあまり話さなくてよい」と考えている場合は注意が必要です。

事務職でも、

・営業担当者から依頼を受ける
・他部署へ必要な情報を確認する
・顧客や取引先からの電話に対応する
・上司へ進捗を報告する
・複数の人とスケジュールを調整する

など、人とのやり取りが発生することがあります。

そのため、営業や接客などで培ったコミュニケーション経験が、事務職で活かせる場合もあります。

ここで求められるのは、必ずしも「会話が得意」「社交的」といった能力だけではありません。

相手の依頼内容を正確に理解し、必要な情報を確認しながら仕事を進めることも、事務職で重要なコミュニケーションです。

④ これまでの経験を事務職でどう活かせるか

未経験者の選考で重要になるのが、これまでの経験と事務職との接点です。

例えば営業経験者であれば、

・顧客情報の管理
・見積書や提案資料の作成
・スケジュール調整
・メールや電話対応

などを経験していることがあります。

販売・接客経験者でも、

・売上データの管理
・在庫管理
・発注
・電話対応
・スタッフ間の連携

などを担当している場合があります。

こうした経験は「事務職経験」とは異なりますが、応募する仕事内容によってはアピール材料になります。

大切なのは、

「事務は未経験です」で終わらせず、「事務職でも活かせる経験は何か」を探すことです。

⑤ なぜ事務職を希望するのか

企業はスキルだけではなく、事務職を希望する理由も確認します。

特に異職種からの転職では、

「なぜ今の仕事を続けるのではなく、事務職へ変わりたいのか」

を説明できることが重要です。

例えば、

「顧客への提案よりも、資料作成やスケジュール管理など、周囲が仕事を進めやすいように支える業務にやりがいを感じた」

など、これまでの経験から事務職を希望するようになった理由を整理すると、キャリアチェンジの流れを説明しやすくなります。

反対に、

「残業が少なそうだから」

「座って仕事ができるから」

といった働き方の希望だけでは、事務職そのものを選ぶ理由としては弱くなります。

働き方の希望も大切ですが、

「仕事内容として、なぜ事務職を選ぶのか」

まで整理しておきましょう。

企業が見ているポイントを整理すると、事務職の経験がなくても、これまでの仕事から活かせる経験を見つけられる人がいることが分かります。

一方で、PCを使った業務や書類作成、電話・メール対応、調整業務などの経験がほとんどない人もいるでしょう。

その場合も、最初から「事務職は無理」と判断する必要はありません。

まずは本当に活かせる経験がないのかを整理し、それでも直接正社員を目指すのが難しい場合は、先に事務経験を作るという選択肢まで含めて考えることが重要です。



20代未経験から事務職への転職で活かせる経験

事務職の経験がなくても、これまでの仕事の中に事務職で活かせる経験が含まれていることがあります。

特に未経験から正社員の事務職を目指す場合は、「事務経験がありません」で終わらせず、これまで担当してきた業務を細かく振り返ることが重要です。

職種名ではなく、実際にどのような仕事をしてきたのかを整理してみましょう。

① 営業経験

営業経験がある人は、営業活動以外にもさまざまな業務を担当していることがあります。

例えば、

・見積書や提案資料の作成
・顧客情報の入力や管理
・電話やメールへの対応
・商談や納品スケジュールの調整
・売上データの入力や集計
・社内の関係部署との調整

などです。

こうした経験は、特に営業担当者を支援する営業事務などで活かせる可能性があります。

例えば応募書類でも、

「営業を3年間経験しました」

だけではなく、

「営業として顧客対応を行いながら、見積書の作成、顧客データの管理、納品スケジュールの調整まで担当していました」

と伝えた方が、事務職との接点をイメージしてもらいやすくなります。

営業から事務職へ転職する場合は、売上実績だけではなく、営業活動を支えるために行っていた業務まで振り返ることが大切です。

② 販売・接客経験

販売・接客経験も、仕事内容を細かく見ると事務職につながる業務が含まれている場合があります。

例えば、

・売上データの入力や確認
・商品の発注
・在庫管理
・電話対応
・予約管理
・スタッフのシフト調整
・日報や報告書の作成

などです。

店舗で接客をしていた場合、「接客しか経験していない」と考えてしまう人もいるかもしれません。

しかし、店舗運営では接客以外にもさまざまな業務が発生します。

また、顧客からの問い合わせに対応した経験や、周囲のスタッフと連携して仕事を進めた経験も、事務職で活かせる場合があります。

自分の職種名だけで判断せず、日々どのような業務を担当していたのかを書き出してみましょう。

③ その他の仕事でも「事務的な業務」を探す

営業や販売・接客以外の仕事でも、事務職につながる経験を持っている可能性があります。

例えば、

・Excelへのデータ入力
・Wordでの文書作成
・メール対応
・電話対応
・スケジュール調整
・発注や在庫管理
・データ集計
・社内資料の作成
・関係者との連絡や調整

などです。

重要なのは、

「事務職として働いたことがあるか」ではなく、「事務職でも使える業務を経験しているか」

という視点です。

また、単に「Excelを使った」と伝えるだけではなく、

「売上データを毎週入力・集計していた」

「顧客情報を管理し、営業担当者と共有していた」

など、何のためにどの程度使っていたのかまで整理すると、経験を具体的に伝えやすくなります。


それでも、

「自分にはアピールできるようなスキルがない」

と感じる場合は、一度これまでの仕事内容を細かく棚卸ししてみることをおすすめします。

「転職したいけどスキルがない20代へ|今ある経験を強みに変える方法」では、特別な資格や専門スキルがないと感じている20代が、これまでの経験から転職で伝えられる強みを見つける方法を解説しています。

事務職への転職を諦める前に、本当に活かせる経験がないのか確認してみてください。



事務職で活かせる経験がない場合は「無期雇用派遣」も選択肢

これまでの経験を振り返っても、

・仕事でPCをほとんど使ったことがない
・書類や資料を作成した経験がない
・電話やメール対応の経験も少ない
・データ入力や管理をしたことがない

という人もいるでしょう。

このような場合、20代であっても、人気の高い正社員事務へ直接転職するハードルは高くなります。

だからといって、事務職を諦める必要があるとは限りません。

正社員事務への直接転職だけにこだわらず、まず事務職として説明できる実務経験を作り、その後の転職につなげる方法もあります。

その選択肢の一つが無期雇用派遣です。

活かせる経験がほとんどない場合、正社員事務への直接転職は難しくなる

20代という若さは未経験転職でプラスに働くことがありますが、それだけで正社員の事務職に採用されるとは限りません。

未経験者が応募できる求人であっても、ほかの応募者が、

・Excelを仕事で使っていた
・資料を作成していた
・電話やメール対応をしていた
・営業や販売で顧客対応を経験していた

といった経験を持っている可能性があります。

その中で、事務職につながる経験がほとんどない場合は、選考で比較されたときに不利になることがあります。

もちろん、応募してはいけないということではありません。

ただし、正社員事務だけに応募し続けても選考が進まない場合は、応募数を増やすだけではなく、経験を作る方法へ切り替えることも検討する価値があります。

無期雇用派遣で事務経験を積む方法もある

事務経験を作る方法の一つが、無期雇用派遣です。

無期雇用派遣では、派遣会社と期間の定めのない雇用契約を結び、派遣先企業で働きます。

サービスによっては、未経験者向けの研修を受けたうえで、企業の事務業務を担当する仕組みがあります。

そのため、

事務経験がほとんどない
↓
無期雇用派遣などを利用して事務業務を経験する
↓
PC操作・書類作成・電話対応・社内調整などの実務経験を積む
↓
その経験を活かして次の正社員転職を検討する

というルートを考えることができます。

最初から希望する企業の正社員事務だけを目指すのではなく、一度実務経験を作ってから次の転職を目指すという考え方です。

特に、応募書類に書ける事務経験がほとんどない人にとっては、現実的な選択肢の一つになります。

無期雇用派遣を「ゴール」にする必要はない

無期雇用派遣を選ぶ場合も、「事務職として働ければそれでよい」と考える必要はありません。

将来的に正社員事務への転職を目指すのであれば、働きながら次の転職で説明できる経験を増やすことが重要です。

例えば、

・Excelをどの程度使えるようになったか
・どのような書類や資料を作成したか
・電話やメールで誰とやり取りしたか
・どのようなスケジュール調整を担当したか
・業務を正確・効率的に進めるためにどんな工夫をしたか

などを意識して経験を積んでいきます。

単に「事務として○年間働いた」という年数だけではなく、その期間に何ができるようになったのかが、その後の転職では重要になります。

また、将来どのような事務職を目指すかによっても、積んでおきたい経験は変わります。

無期雇用派遣を利用する場合も、数年後のキャリアから逆算して考えることが大切です。

無期雇用派遣にもデメリットはある

無期雇用派遣は、未経験から事務経験を作る選択肢になりますが、すべての人におすすめできる方法ではありません。

例えば、

・希望どおりの企業や業務へ配属されるとは限らない
・配属先によって経験できる業務に差がある
・派遣先企業の正社員とは雇用主が異なる
・無期雇用派遣で働けば自動的に正社員事務へ転職できるわけではない

といった点は理解しておく必要があります。

特に将来の正社員転職を考えている場合は、どのような事務経験を積めるのかを確認することが重要です。

無期雇用派遣という雇用形態そのものを選ぶことが目的ではありません。

現在の経歴では正社員事務への直接転職が難しいのであれば、希望するキャリアへ近づくための「一つのルート」として利用するという考え方です。

反対に、すでに事務職で活かせる経験が十分にある人なら、最初から正社員求人を中心に転職活動を進めた方がよい場合もあります。

直接正社員を目指すのか、まず事務経験を積むのかは、現在地と将来の希望によって変わります。


「事務職になりたい」という希望はあっても、その先にどのような働き方やキャリアを目指したいのか整理できていない場合は、「20代でキャリアがわからない人へ|転職前に整理すべき3つの軸」も参考にしてみてください。

目の前の転職だけでなく、これからの仕事選びで何を基準にすればよいのかを整理する方法を解説しています。

ここまで見てきたように、未経験から事務職を目指す方法は一つではありません。

これまでの経験を活かして正社員事務を直接目指せる人もいれば、まず事務経験を積んだ方がその後の選択肢を広げやすい人もいます。

重要なのは、自分の現在地に合わない方法で応募を続けるのではなく、経験・スキル・希望条件に合わせて転職ルートを選ぶことです。

そのうえで、正社員事務を直接目指す場合には、選考で評価されるための準備も進めていきましょう。



20代未経験から正社員の事務職を目指すときのポイント

ここまで解説してきたように、未経験から事務職を目指す場合は、現在の経験によって転職ルートが変わります。

事務職で活かせる経験がほとんどない場合は、無期雇用派遣などで実務経験を積む方法もあります。

一方、これまでの仕事に事務職とつながる経験がある場合は、その経験を活かして正社員の事務職を直接目指すこともできます。

その場合は、一般事務だけに応募するのではなく、自分の経験と接点のある求人を選ぶことが重要です。

「一般事務」だけに絞らず、自分の経験に近い求人を探す

事務職へ転職したいと考えると、まず一般事務を探す人も多いでしょう。

しかし、未経験から正社員を目指すのであれば、「一般事務」という職種名だけで求人を探す必要はありません。

例えば営業経験がある人なら、

・営業事務
・営業アシスタント
・受発注業務
・顧客対応を含む事務

など、これまでの経験との接点がある求人も候補になります。

販売・接客経験がある人であれば、

・電話や問い合わせ対応を含む事務
・店舗や営業拠点を支える事務
・受発注や在庫管理を含む事務

なども考えられます。

完全に経験を切り離して新しい仕事を探すより、これまで経験してきた業務の延長線上にある事務職を探した方が、企業にも経験を説明しやすくなります。

「事務職へ転職する=一般事務へ応募する」と決めつけず、自分の経験が活かせる仕事まで選択肢を広げてみましょう。

求人票では「未経験歓迎」より仕事内容を見る

未経験から事務職を探すときは、「未経験歓迎」という言葉だけで求人を選ばないことも重要です。

同じ事務職でも、実際の仕事内容は企業によって大きく異なります。

求人票を見るときは、

・具体的にどのような業務を担当するのか
・PCをどの程度使用するのか
・電話や顧客対応はどの程度あるのか
・どの部署や社員をサポートするのか
・入社後に仕事を教えてもらえる環境があるか
・将来的にどのような業務を任されるのか

などを確認しましょう。

特に未経験の場合は、自分が入社したあとに仕事を覚え、経験を積んでいける求人かという視点が大切です。

「未経験歓迎」と書かれていても、入社後すぐに高いPCスキルや専門知識が必要な仕事であれば、自分の現在のスキルと合わない可能性があります。

反対に、これまで経験した業務との接点があり、入社後に仕事の幅を広げられる求人であれば、未経験でも検討する価値があります。

PCスキルは「できる・できない」ではなく具体的に整理する

事務職へ応募するときは、現在のPCスキルも整理しておきましょう。

ただし、資格をたくさん取得してからでなければ応募できないという意味ではありません。

重要なのは、今の自分が仕事で何をできるのかを把握しておくことです。

例えば、

・Wordで文書を作成できる
・Excelで入力や表作成ができる
・SUMなどの基本的な関数を使用できる
・メールやチャットツールを仕事で使用している
・データを入力・集計した経験がある

など、実務で使用した内容を整理します。

不足しているスキルがあれば、転職活動と並行して学ぶこともできます。

ただし、資格取得そのものを目的にするのではなく、応募したい求人の仕事内容を確認したうえで、必要なスキルを補うことが大切です。

条件を増やしすぎて応募できる求人を狭めない

事務職へ転職する理由として、働き方を変えたい人もいるでしょう。

その場合、

・正社員
・未経験OK
・土日祝休み
・残業ほぼなし
・転勤なし
・自宅から近い
・年収を下げたくない

など、さまざまな希望条件が出てくることがあります。

もちろん、希望条件を持つこと自体に問題はありません。

ただし、すべてを必須条件にすると、応募できる求人がかなり限られる可能性があります。

そこで、

絶対に譲れない条件

と、

できれば叶えたい条件

を分けて考えてみましょう。

例えば、「土日休みは譲れないが、通勤時間は少し広げられる」「仕事内容を優先するため、最初の年収はある程度調整できる」など、自分なりの優先順位を決めます。

特に未経験からのキャリアチェンジでは、最初の転職ですべての希望を叶えることだけではなく、そこでどのような経験を積めるかも重要な判断材料になります。

「入社できるか」だけでなく、その後に経験を積めるかを見る

未経験転職では、内定を取ることに意識が向きやすくなります。

しかし、事務職へ転職できても、その後のキャリアにつながる経験をほとんど積めなければ、次の転職で再び悩む可能性があります。

求人を見るときは、

「未経験でも採用されそうか」

だけではなく、

「この会社で働くことで、数年後にどのような経験が残るのか」

という視点も持っておきましょう。

例えば、

・PCスキルを高められる
・書類や資料作成を任せてもらえる
・社内外との調整を経験できる
・業務改善にも関われる
・専門性のある事務業務へ広げられる

など、将来につながる経験が積めるかを確認します。

これは正社員事務へ直接転職する場合だけでなく、無期雇用派遣で事務経験を作る場合も同じです。

雇用形態や企業名だけで判断するのではなく、「そこで何を経験できるのか」まで見て転職先を選ぶことが、長期的なキャリアにつながります。



事務職への転職ルートに迷ったらキャリアのトビラへ

20代未経験から事務職を目指す場合、

「正社員の事務職へ直接応募した方がよいのか」

「今の経験では難しいのか」

「まず事務経験を積んだ方がよいのか」

と判断に迷うことがあります。

特に難しいのが、自分のこれまでの経験が事務職でどの程度評価されるのかを、自分だけで判断することです。

営業や販売、接客などの経験でも、仕事内容を細かく整理すると事務職で活かせる経験が見つかる場合があります。

一方で、関連する経験がほとんどない状態で正社員事務だけに応募を続けても、なかなか選考が進まないこともあります。

キャリアのトビラでは、20代・第二新卒の転職相談を中心に、

・これまでの経験の棚卸し
・事務職で活かせる経験の整理
・応募する求人の検討
・書類添削
・面接対策

などを行っています。

正社員事務への直接転職が難しいと考えられる場合には、無期雇用派遣などで経験を作ってから次の転職を目指す方法も含めて、一緒にキャリアを考えます。

大切なのは、「今回の転職で事務職の正社員になること」だけをゴールにしないことです。

現在の経験からどのようなルートを通れば、30代で希望する働き方やキャリアへ近づけるのかまで考えることで、今選ぶべき仕事も変わってきます。

「自分の経験なら直接正社員を狙えるのか分からない」

「事務職を目指したいけれど、どの求人を選べばよいか分からない」

という方は、一人で応募を続ける前に相談してみてください。

LINEで気軽に相談でき、平日夜や土日にも対応しています。



まとめ|20代未経験から事務職を目指すなら、自分に合ったルートを選ぼう

20代未経験から事務職へ転職することは可能です。

ただし、一般事務は求職者に対して求人が少ない傾向があり、未経験歓迎の求人だからといって簡単に転職できるわけではありません。

まず確認したいのは、これまでの仕事の中に、

・PCを使った業務
・書類や資料の作成
・電話やメール対応
・データ入力や管理
・顧客対応
・社内外との調整

など、事務職で活かせる経験があるかどうかです。

こうした経験があれば、一般事務だけでなく、営業事務や営業アシスタントなど、これまでの経験との接点がある求人まで広げて探してみましょう。

一方で、事務職につながる経験がほとんどない場合は、正社員事務への直接転職だけにこだわらないことも大切です。

無期雇用派遣などで事務経験を積み、その経験を活かして次の正社員転職を目指す方法もあります。

重要なのは、

「正社員事務へ直接転職する」

ことだけを成功と考えるのではなく、

「現在の経験から、希望するキャリアへどう近づいていくか」

という視点を持つことです。

未経験からの転職では、今すぐ入社できる会社だけでなく、その仕事を通じてどのような経験を積めるのかまで考えながら、自分に合った転職ルートを選んでいきましょう。

<この記事から次に読むおすすめ記事>

事務職への転職ルートが決まったら、次に重要になるのが「どの求人へ応募するか」です。

求人票には給与や休日だけでなく、仕事内容や応募条件、残業、雇用条件など、入社後の働き方を判断するための情報が書かれています。

特に未経験転職では、「未経験歓迎」という言葉だけで求人を選ばず、自分が経験を積める仕事内容なのかまで確認することが大切です。

求人を比較するときにどこを確認すればよいのか知りたい方は、

「20代が転職で見るべき求人票のポイント|危ない求人の見分け方」

もあわせて参考にしてください。