キャリアのトビラ

20代の転職活動にかかる費用はいくら?準備するお金と節約方法

20代の転職活動にかかる費用はいくら?準備するお金と節約方法

2026年10月09日 15:03

「転職活動を始めたいけれど、どのくらいお金がかかるのだろう」

「今の貯金で、退職してから仕事を探しても大丈夫だろうか」

初めて転職する20代にとって、活動費用は見通しを立てにくいものです。

求人への応募や転職エージェントの利用は、基本的に求職者側の料金がかかりません。しかし、面接会場までの交通費、服装や証明写真の準備、オンライン面接の通信環境など、活動に伴う支出は発生します。

さらに、会社を辞めてから転職活動をする場合は、毎月の生活費や税金、社会保険料も考えなければなりません。

必要な金額は、全員に共通する「正解」があるわけではありません。在職中か退職後か、面接はオンラインか対面か、転居を伴うかによって大きく変わるためです。

この記事では、20代の転職活動にかかる費用の内訳、自分に必要な金額の考え方、無理なく支出を抑える方法を解説します。

30秒でわかるこの記事の結論

転職活動に必要な金額は、一般的な平均額だけでは判断できません。

まず、次の二つを分けて考えましょう。

・応募や面接に直接かかる活動費

・退職後に収入が途切れる期間の生活費

在職中であれば、交通費や服装代などを毎月の収入から支払えることがあります。一方、退職後は家賃や食費に加え、住民税、健康保険、年金などの負担も続きます。

準備する金額は、次の考え方で整理できます。

在職中の場合は「活動費+予備費」。

退職後の場合は「毎月の生活費×収入がないと想定する月数+活動費+退職後に必要な支払い」です。

節約は大切ですが、面接に遅れるほど交通費を削ったり、オンライン面接の通信環境を整えなかったりすると、選考へ影響する可能性があります。

費用を抑えることより、必要な支出と減らせる支出を分けることが重要です。

転職活動の費用は人によって大きく変わる

「転職活動には何万円必要」と一律に決めることはできません。

応募先が自宅の近くにあり、オンライン面接が中心で、手持ちの服装やパソコンを使える人は、大きな費用がかからない場合があります。

一方、遠方の企業へ何度も移動する人や、転居を伴う転職を考えている人は、交通費や宿泊費、引っ越し費用まで必要になります。

金額を左右する主な条件は、次のとおりです。

・在職中に活動するか、退職後に活動するか

・対面面接の回数と移動距離

・面接に使える服装やバッグを持っているか

・パソコンや安定した通信環境があるか

・資格取得や学習が本当に必要か

・内定後に転居する可能性があるか

・活動が長引いた場合に収入を維持できるか

他人の平均額を見るより、まず自分の活動方法を具体的にする方が、必要な金額を見積もりやすくなります。

20代の転職活動でかかる主な費用

転職活動の支出は、一度だけ発生するものと、応募や面接のたびに発生するものがあります。

どの項目が自分に当てはまるかを確認しましょう。

面接や説明会へ行くための交通費

対面面接では、電車、バス、ガソリン、高速道路などの費用がかかります。

一次面接はオンラインでも、最終面接だけ対面になる企業もあります。応募先が増えるほど移動回数も増えるため、少額の交通費でも合計すると負担になることがあります。

遠方の企業を受ける場合は、新幹線や飛行機、宿泊費が必要になる可能性もあります。

企業が交通費を支給する場合もありますが、すべての企業が負担するわけではありません。「最終面接のみ支給」「上限あり」「領収書が必要」など、条件が決められていることもあります。

支給されると決めつけず、案内に記載がなければ事前に確認しておきましょう。

面接用の服装・靴・バッグ

転職面接では、新卒就活で使用したスーツをそのまま使える場合もあります。

ただし、サイズが合わない、傷みが目立つ、業界や企業の雰囲気に合わない場合は、買い直しが必要になることがあります。

服装だけでなく、靴、バッグ、シャツやブラウス、ベルトなども確認します。

高価なものをそろえる必要はありません。清潔で、応募先の仕事に合った印象になっていることが大切です。

「転職活動だから一式を新品にしなければならない」と考えず、手持ちのものを点検し、不足しているものだけを準備しましょう。

証明写真・応募書類・印刷代

応募書類をオンラインで提出する企業が増えていても、証明写真の撮影や書類の印刷が必要になる場面はあります。

写真館で撮影するか、証明写真機を利用するかによっても費用は異なります。応募先ごとに紙の履歴書が必要なら、用紙、印刷、封筒、郵送料もかかります。

ただし、応募のたびに一から作り直す必要はありません。

履歴書や職務経歴書の基本データを保存し、応募先に合わせて内容を調整すれば、時間と印刷の無駄を減らせます。

オンライン面接の機器・通信環境

オンライン面接には、カメラとマイクを使えるパソコンやスマートフォン、安定したインターネット環境が必要です。

自宅で静かな場所を確保できない場合は、個室型のワークスペースなどを利用する費用が発生することもあります。

機器を新しく購入する前に、手持ちの端末で映像と音声が問題なく届くかを確認しましょう。

高性能な機器は必要ありませんが、音声が途切れる、充電が切れる、周囲の声が入るといった状態は避けたいところです。

無料の場所を選ぶ場合も、会話が周囲に聞こえないか、通信が安定しているかを確認してください。

資格取得・書籍・学習サービスの費用

未経験職種を目指すとき、「何か資格を取らなければ応募できない」と考える人もいます。

しかし、求人で必須とされていない資格や、選考でほとんど評価されない学習に高額な費用を使っても、転職に直結するとは限りません。

費用を支払う前に、次の点を確認しましょう。

・応募したい求人で本当に必要か

・資格がなければ応募できないのか

・独学や無料教材で基礎を確認できないか

・学んだ内容を仕事でどう使うのか説明できるか

資格や講座は、不安を解消するためだけに申し込むのではなく、目指す仕事とのつながりを確認してから選びます。

内定後の引っ越し・入社準備費用

勤務地が変わる場合は、転職活動中の費用だけでなく、内定後の支出も考える必要があります。

引っ越し代、賃貸契約の初期費用、家具や家電、通勤用品などが必要になることがあります。

会社によっては転居費用や赴任費用の補助制度がありますが、対象者や上限は異なります。求人票に記載があっても、自分が対象になるかを入社前に確認しましょう。

退職後の転職活動では生活費も含めて考える

退職後に活動する場合、負担が大きくなりやすいのは面接費用だけではありません。

収入が途切れても、家賃、食費、水道光熱費、通信費などは毎月発生します。加えて、退職後の手続きによっては、健康保険、年金、住民税の支払いも必要です。

自分の毎月の生活費を先に把握する

必要な貯金を考えるときは、一般的な平均生活費ではなく、自分の銀行口座やカードの明細を確認します。

最低でも、次の項目を洗い出しましょう。

・家賃や住宅費

・食費

・水道光熱費

・スマートフォンやインターネットの料金

・保険料

・奨学金やローンの返済

・日用品や医療費

・定期的な家族への支払い

一度だけの大きな出費がなくても、毎月の固定費が積み重なると貯金は減っていきます。

直近数か月の支出を見て、「最低限必要な金額」と「一時的に減らせる金額」を分けると、現実的な予算を作れます。

税金・健康保険・年金を見落とさない

会社員のときは、税金や社会保険料が給与から差し引かれているため、自分で支払っている感覚が薄いことがあります。

退職すると、健康保険の切り替えや年金の手続きが必要になる場合があります。住民税も、退職したからすぐになくなるわけではありません。

必要な金額や手続きは、退職日、前年の所得、加入する制度、家族の扶養に入れるかなどによって変わります。

退職前に、勤務先の担当部署や自治体、年金事務所、ハローワークなどで、自分の条件を確認しておきましょう。

失業等給付をすぐ受け取れるとは限らない

雇用保険の基本手当は、退職すれば全員がすぐに受け取れるものではありません。

受給資格、離職理由、手続きの時期などによって、支給の開始時期や期間は異なります。

また、新しい勤務先が決まっているなど、失業の状態に当たらない場合には受給できないことがあります。

「退職した翌月から給付が入る」と決めつけて予算を組まず、管轄のハローワークで確認したうえで考えましょう。

給付を受け取るまでの期間も生活できるようにしておくと、焦って応募先を決めるリスクを減らせます。

自分に必要な金額を計算する方法

転職活動の予算は、難しい計算をする必要はありません。

まず、次の三つに分けます。

・毎月の生活費

・転職活動に直接かかる費用

・内定後や予想外の支出に備える費用

在職中に転職活動をする場合

在職中は給与収入が続くため、生活費とは別に、活動費を見積もります。

たとえば、今後予定している対面面接の交通費、必要な服装、証明写真、オンライン面接の場所代などを書き出します。

その合計に、予定より面接回数が増えた場合の予備費を加えます。

大切なのは、転職活動中も普段の貯金をすべて使い切らないことです。急な通院や家電の故障など、転職と関係のない支出が発生する可能性もあります。

退職後に転職活動をする場合

退職後は、次の式を目安に考えます。

毎月の生活費×収入がないと想定する月数

+転職活動に直接かかる費用

+税金・社会保険など退職後の支払い

+予備費

内定が出ても、すぐに給与が入るとは限りません。

入社日まで期間が空くことや、入社後の最初の給与日まで数週間あることも考えておきます。

また、転職活動が想定より長引く可能性もあります。「最短で決まった場合」だけでなく、「数か月かかった場合」も計算しておきましょう。

お金への不安が強いまま退職すると、求人の条件を十分に確認せず、早く内定が出た企業へ決めたくなることがあります。

退職を先にするか迷っている方は、「20代で会社を辞めるのが怖いと感じたら?不安を減らす転職活動の進め方」もあわせて読んでみてください。

転職活動の費用を無理なく抑える方法

支出を減らすときは、選考の準備に必要なものまで削らないことが大切です。

次の方法なら、活動の質を保ちながら費用を見直しやすくなります。

オンライン面接を活用する

企業がオンライン面接と対面面接の両方に対応しているなら、初期の選考をオンラインで受けることで交通費と移動時間を減らせます。

ただし、こちらの都合だけで必ずオンラインへ変更できるわけではありません。企業の案内に従い、選択できる場合に活用しましょう。

また、最終面接や職場見学では、実際に会社へ行くことにも意味があります。

働く場所の雰囲気、通勤経路、周辺環境など、入社判断に必要な情報を得られるからです。

すべてをオンラインで済ませることが、必ずしも最良とは限りません。

遠方面接の日程をまとめる

遠方の企業を複数受ける場合は、可能な範囲で面接日を近づけると、交通費や宿泊費を抑えられることがあります。

ただし、企業側にも選考日程があります。無理に同じ日に詰め込み、移動の遅れや準備不足が起きないようにしましょう。

面接間の移動時間だけでなく、遅延した場合の余裕も必要です。

手持ちの服装や機器を点検してから購入する

スーツ、バッグ、パソコンなどを最初からすべて買い直すと、費用が大きくなります。

まず、手持ちのものが使えるかを確認します。

服装は汚れや傷み、サイズを点検し、クリーニングや一部の買い足しで対応できないか考えます。

オンライン面接の機器も、事前テストをして問題がなければ、新品を購入する必要はありません。

応募先を増やす前に条件を確認する

応募数を増やせば、面接の交通費や準備の負担も増えます。

もちろん、慎重になりすぎて応募できなくなる必要はありません。ただし、勤務地、給与、休日、仕事内容など、最初から希望と大きく合わない求人へ機械的に応募すると、時間と費用の両方を使います。

応募前に「譲れない条件」と「調整できる条件」を整理し、選考を受ける意味がある企業かを確認しましょう。

有料サービスは目的を確認してから使う

履歴書作成サービス、面接練習、資格講座などには、有料のものもあります。

有料であること自体が問題なのではありません。しかし、何を改善したいのか分からないまま契約すると、必要以上の支出になりやすくなります。

無料で相談できる窓口や、自分が利用できる転職支援も確認し、必要性を比較してから選びましょう。

節約しすぎない方がよい費用もある

転職活動では、安さだけで決めない方がよい支出もあります。

たとえば、面接当日にぎりぎりの移動方法を選ぶと、遅延したときに対応できません。オンライン面接で不安定な通信を使えば、回答が相手に伝わりにくくなることがあります。

また、遠方の会社へ一度も行かずに入社を決めると、通勤の負担や職場周辺の環境に後から気づく可能性があります。

次の支出は、単なる出費ではなく、判断や選考のために必要な費用として考えます。

・面接へ余裕を持って到着するための交通費

・清潔感を整えるための最低限の服装費

・安定したオンライン面接環境を確保する費用

・入社前に勤務地や働く環境を確認するための移動費

・応募先を比較するために必要な時間と準備

費用を抑えた結果、選考で力を発揮できなかったり、入社後のミスマッチにつながったりしては、本来の目的から外れてしまいます。

お金の不安から転職先を急いで決めない

貯金が減っていくと、「早く内定を取らなければ」と焦るのは自然なことです。

しかし、焦りだけで転職先を決めると、仕事内容や評価制度、働き方を十分に確認できないまま入社する可能性があります。

20代の転職では、目の前の給与や内定の早さだけでなく、その会社でどのような経験を積めるかも大切です。

キャリアのトビラでは、今回の転職だけを見るのではなく、「30代になったときにどうなっていたいか」から逆算し、企業を選ぶ基準を一緒に整理しています。

転職活動の費用が不安なときも、すぐに退職や応募を決めるのではなく、現在の収入を維持しながら進められるか、希望する仕事へ近づくために何を優先するかを考えます。

「いくら貯めればよいか分からない」「働きながら何から準備すればよいか整理できない」という20代・第二新卒の方は、キャリアのトビラへご相談ください。

現在の状況や希望を確認したうえで、応募準備や活動の進め方を一緒に整理します。

まとめ

20代の転職活動にかかる費用は、在職中か退職後か、面接の回数や距離、転居の有無などによって変わります。

まずは、交通費、服装、証明写真、通信環境などの活動費を書き出しましょう。

退職後に活動する場合は、それだけでは不十分です。毎月の生活費、税金、健康保険、年金、最初の給与が入るまでの期間も含めて考える必要があります。

節約するときは、オンライン面接の活用、手持ち用品の点検、応募先の整理など、選考の質を下げにくい方法から始めます。

必要な金額を把握できれば、焦って転職先を決めるリスクを減らせます。

平均額に自分を合わせるのではなく、自分の活動方法と生活に合った予算を作り、余裕を持って転職活動を進めましょう。

<この記事から次に読むおすすめ記事>

費用だけでなく、転職活動そのものへの不安を減らしてから進めたい方は、

「20代で転職が不安なときは?失敗リスクを下げる準備と進め方」もあわせて読んでみてください。