
転職とは?就職・退職との違いと初めての転職活動の進め方
2026年10月09日 15:34
「転職とは具体的に何を指すのか」「仕事を変えたいと思ったら、まず退職すべきなのか」と疑問に感じている方もいるでしょう。
転職とは、現在とは別の仕事や勤め先へ移ることです。
ただし、一般的な転職活動では、仕事を辞めてから次を探す必要はありません。
在職中に自分の経験や希望を整理し、求人を確認した結果、今の会社に残ることもできます。
転職を考え始めることと、実際に会社を辞めることは別の判断です。
初めて転職を考える20代は、新卒就活との違いや、何から準備すればよいのか分からず、不安になることがあります。
この記事では、転職の意味、就職・退職・異動との違い、転職活動の基本的な流れ、転職するか迷ったときの判断基準を解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
転職とは、現在の仕事や勤め先から、別の仕事や勤め先へ移ることです。
一方、転職活動とは、次の仕事を探すために情報収集、書類作成、応募、面接などを行うことです。
転職活動を始めても、必ず転職しなければならないわけではありません。
求人を調べ、現在の会社と比較した結果、今の環境に残る判断もできます。
初めて転職を考える場合は、次の順番で進めましょう。
1.転職したい理由を整理する
2.これまでの経験を振り返る
3.転職で変えたいことを決める
4.業界・職種・企業を調べる
5.求人を探して条件を比較する
6.応募書類を作成する
7.面接を受ける
8.内定後に条件を確認する
9.入社先を決めてから退職手続きを進める
転職すること自体を目的にせず、今の環境を変える必要があるのか、次の仕事で何を実現したいのかを考えることが大切です。
転職とは別の仕事や勤め先へ移ること
転職は、一般的に、現在とは異なる職業や会社へ移ることを指します。
総務省の統計上では、雇用者の転職について、同一企業内で勤務地や職種が変わる場合ではなく、勤め先が変わることとして整理されています。
ただし、日常会話では、会社を変えずに職種を大きく変える場合や、会社員から自営業へ移る場合なども「転職」と表現されることがあります。
転職を理解するときは、次の3つを分けて考えると分かりやすくなります。
転職を考える
転職活動をする
実際に転職する
「今の仕事を続けるべきか」と考えるだけなら、会社を辞める必要はありません。
求人を見たり、転職サービスへ登録したり、面接を受けたりしても、条件に納得できなければ転職しない選択もできます。
転職・就職・退職・異動の違い
転職と似た場面で使われる言葉には、就職、退職、異動などがあります。
それぞれ意味が異なるため、整理しておきましょう。
就職との違い
就職は、職に就くことを広く指します。
学生や無職の人が企業へ入社する場合に使われることが多い言葉です。
転職も新しい会社へ就職する行動を含みますが、一般的には、すでに働いている人が別の仕事へ移る場合に「転職」と表現します。
退職との違い
退職は、現在の会社との雇用関係を終了することです。
転職には新しい仕事へ移ることが含まれますが、退職しただけでは次の仕事が決まっているとは限りません。
そのため、転職と退職は同じではありません。
初めて転職する人は、「転職したいなら、最初に退職しなければならない」と考えることがあります。
しかし、特別な事情がなければ、在職中に転職活動を進める方法があります。
異動との違い
異動は、同じ会社の中で、部署、職種、勤務地、役職などが変わることです。
勤め先との雇用関係は続くため、通常は転職とは区別されます。
仕事内容や人間関係に悩んでいる場合、転職しなくても、社内異動で状況を変えられる可能性があります。
転勤との違い
転勤は、同じ会社に在籍したまま勤務地が変わることです。
職種や役割が変わる場合もありますが、雇用主が同じであれば一般的な意味での転職ではありません。
出向との違い
出向は、元の会社との関係を残しながら、別の会社で働く形などを指します。
出向には複数の形があり、雇用関係や指揮命令の関係が通常の転職とは異なります。
求人や辞令で出向という言葉を見た場合は、雇用主、給与の支払元、将来の所属を確認してください。
転職を考える主な理由
転職を考える理由は人によって異なります。
どの理由なら正しく、どの理由なら間違いということではありません。
大切なのは、現在の不満を次の仕事選びへつなげることです。
仕事内容を変えたい
現在の仕事が自分に合わない、別の職種へ挑戦したいと考えるケースです。
ただし、仕事が合わない原因が、職種そのものにあるとは限りません。
担当業務、教育体制、業務量、上司との関係などを分けて考えます。
同じ職種でも、会社によって担当範囲や進め方が異なるためです。
働き方を変えたい
残業、休日、勤務時間、通勤、転勤などを理由に転職を考える人もいます。
希望条件を決めるときは、「残業を減らしたい」だけでなく、生活に必要な条件を具体化します。
残業時間、年間休日、始業時刻、通勤時間などを求人ごとに確認できる形にしましょう。
給与や評価を変えたい
給与が低い、役割に対して評価されていないと感じ、転職を考えるケースです。
転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。
現在の基本給、賞与、残業代、手当を整理し、転職市場で自分の経験がどの程度評価されるかを確認します。
金額だけでなく、入社後にどのような成果や能力が評価されるのかも重要です。
人間関係や職場環境を変えたい
上司や同僚との関係、職場の雰囲気を理由に転職を考えることもあります。
人間関係の問題を我慢し続ける必要はありません。
一方で、転職先でも人間関係を事前に完全に把握することは困難です。
問題が特定の相手にあるのか、相談体制や評価制度など組織の仕組みにあるのかを整理しましょう。
将来のキャリアに不安がある
今の仕事を続けても専門性が身につかない、数年後の姿をイメージできないと感じるケースです。
この場合は、会社名や年収だけでなく、次の仕事で経験できる業務を確認します。
20代では、今回の転職先だけでなく、そこで何を身につけ、30代でどのような仕事を任されたいかから考えることが大切です。
転職のメリット
転職によって、仕事内容、働き方、待遇、環境を変えられる可能性があります。
ただし、メリットは転職しただけで自動的に得られるものではありません。
希望する仕事へ近づける
現在の会社では経験できない仕事へ移れる可能性があります。
未経験職種へ挑戦する場合は、これまでの経験を活かせる部分と、新しく学ぶ必要がある部分を分けます。
希望だけでなく、現実的に応募できる求人があるかを確認しましょう。
働き方を見直せる
休日、勤務時間、通勤、転勤などの条件を見直せます。
ただし、求人票に書かれた制度と、配属先での実際の運用が同じとは限りません。
面接やオファー面談で具体的な働き方を確認してください。
給与や評価が変わる可能性がある
経験やスキルが評価されれば、年収が上がる可能性があります。
一方で、未経験職種へ移る場合や、働き方を優先する場合は、入社時の年収が下がることもあります。
短期的な金額だけでなく、その仕事で経験を積んだ後の選択肢も考えます。
新しい経験や人間関係を得られる
新しい業界、仕事、組織で経験を積むことで、視野やスキルが広がる可能性があります。
ただし、環境が変われば、仕事の進め方や人間関係を一から築く負担もあります。
転職の注意点・デメリット
転職には、状況を変えられる可能性がある一方で、不確実な部分もあります。
良い面だけでなく、注意点も理解して判断しましょう。
入社するまで分からないことがある
面接や求人票で確認しても、実際の上司との相性、チームの雰囲気、細かな業務量まですべて把握することはできません。
確認できる情報を増やすことは大切ですが、転職すれば不満がすべてなくなるとは考えないようにします。
経験がそのまま評価されるとは限らない
前職で成果を出していても、業界、顧客、商品、会社規模が変われば、同じ方法が通用するとは限りません。
転用できる経験を整理しつつ、新しい環境で学ぶ姿勢も必要です。
年収が下がる場合がある
未経験職種への転職や、勤務時間などを優先した転職では、年収が下がる可能性があります。
基本給だけでなく、賞与、手当、固定残業代、退職金、休日数などを含めて比較しましょう。
短期離職を繰り返す可能性がある
不満だけを理由に急いで転職すると、次の会社でも同じ問題が起きる可能性があります。
例えば「人間関係が悪い」という理由だけで求人を選ぶと、次の会社で何を確認すべきかが明確になりません。
なぜ問題が起きたのか、次の会社では何を変えたいのかまで整理します。
転職した方がよいケース
勤続年数だけで「転職すべき」「まだ我慢すべき」と決めることはできません。
現在の状況と、改善できる可能性を考えて判断します。
心身への負担が大きい
体調や安全に影響する状況では、キャリアよりも自分を守ることを優先します。
一人で抱えず、医療機関、家族、公的な相談窓口などへ相談してください。
状況によっては、次の仕事が決まる前に休む判断も必要です。
違法行為やハラスメントがある
重大な問題がある場合は、証拠や記録を残し、社内窓口や外部の相談機関へ相談する方法があります。
危険な環境で無理に働き続けることを前提にしないでください。
希望する経験を積める見込みがない
上司へ相談したり、異動制度を調べたりしても、希望する仕事を経験できる見込みがない場合は、転職が選択肢になります。
ただし、次の会社で本当にその経験を積めるのかを求人や面接で確認しましょう。
問題を改善する方法がない
業務量、評価、働き方などについて相談しても改善が難しく、自分で変えられる範囲を超えている場合です。
「嫌だから辞める」だけで終わらせず、次の会社ではどの条件を確認するかへつなげます。
すぐに転職しない方がよい場合
転職を考えたからといって、すぐに応募や退職を進める必要はありません。
準備をした方が、選択肢を広げられる場合があります。
一時的な不満だけで判断している
繁忙期や一度の失敗など、一時的な出来事によって辞めたいと感じることがあります。
問題が続くものか、時期が過ぎれば変わるものかを考えます。
何を変えたいか決まっていない
今の会社を辞めたい気持ちはあっても、次の仕事で何を変えたいか分からない状態です。
このまま求人を選ぶと、給与や知名度など分かりやすい条件だけで判断しやすくなります。
仕事内容、働き方、評価、将来の経験など、転職で変えたいことを整理しましょう。
社内で解決できる可能性がある
仕事内容や上司との関係に悩んでいる場合、異動、担当変更、働き方の相談などで状況が変わる可能性があります。
転職と社内での解決を並行して考えても問題ありません。
応募に必要な準備が不足している
未経験職種を目指す場合など、基礎知識や応募書類の準備が必要なことがあります。
退職を先に決めるのではなく、在職中に学習や情報収集を進める方法を検討します。
勤続年数だけで迷っている方は、「3年は我慢すべき?20代が転職を決断していいタイミング」もあわせて参考にしてください。
転職活動の基本的な流れ
転職活動は、準備、情報収集、応募、選考、内定、退職、入社という流れで進みます。
状況によって前後することはありますが、全体像を知っておくと準備しやすくなります。
1.転職理由を整理する
最初に、なぜ転職を考えているのかを書き出します。
不満をきれいな言葉へ置き換える必要はありません。
「給与が低い」「残業が多い」「仕事が合わない」と感じる理由を掘り下げ、転職によって何を変えたいのかを考えます。
2.経験と強みを振り返る
これまで担当した仕事、工夫したこと、できるようになったことを整理します。
表彰や大きな実績がなくても問題ありません。
担当業務、行動、改善、周囲との関わりを具体化すると、応募先で活かせる経験が見つかります。
3.転職の条件を決める
仕事内容、給与、休日、勤務地、勤務時間、将来積みたい経験などを整理します。
条件は次の3つに分けましょう。
必ず必要な条件
できれば満たしたい条件
ほかの条件が良ければ調整できる条件
すべてを必須にすると求人が見つかりにくくなります。
一方で、生活や健康に必要な条件まで無理に下げる必要はありません。
4.業界・職種・企業を調べる
希望する仕事の実態を調べます。
仕事内容、必要な経験、給与の相場、働き方、将来のキャリアなどを確認しましょう。
魅力だけでなく、大変な部分も理解したうえで応募を判断します。
5.求人を探す
転職サイト、転職エージェント、企業の採用ページ、ハローワークなどを利用して求人を探します。
一つの方法だけを使う必要はありません。
自分で比較しながら応募したいのか、経験や希望を相談しながら求人を探したいのかによって使い分けます。
サービスの違いは、「転職サイトと転職エージェントの違い|20代はどちらを使うべき?」もあわせて確認してください。
6.応募書類を作成する
一般的には、履歴書と職務経歴書を用意します。
職務経歴書には、在籍企業や担当業務だけでなく、どのように仕事へ取り組み、何を身につけたかを書きます。
応募先ごとに、求められる経験との接点を確認しましょう。
7.求人へ応募する
応募条件を確認し、興味のある求人へ応募します。
応募数を増やすことだけを目的にせず、仕事内容と希望条件が合っているかを確認してください。
同時に複数社へ応募する場合は、応募日、選考状況、面接日、確認したい項目を管理します。
8.面接を受ける
面接では、転職理由、これまでの経験、志望動機、入社後に取り組みたいことなどを確認されます。
模範回答を暗記するのではなく、自分の経験をもとに回答を作ります。
求職者側も、仕事内容、配属先、評価、働き方などを確認する場です。
9.内定後に条件を確認する
内定が出たら、労働条件通知書やオファーレターを確認します。
基本給、固定残業代、賞与、勤務地、勤務時間、休日、業務内容、試用期間などを見ます。
面接で聞いた内容と異なる点があれば、承諾前に質問してください。
10.退職・引き継ぎを進める
入社先と入社日が決まった後、現在の会社へ退職意思を伝えます。
就業規則を確認し、引き継ぎ、有給休暇、必要な手続きを進めます。
内定前に退職日を確定すると、転職活動が長引いたときに収入面で焦りやすくなるため注意が必要です。
在職中と退職後のどちらに転職活動をするか
どちらにもメリットと注意点があります。
状況に応じて判断しましょう。
在職中に進める場合
収入を維持しながら求人を比較できます。
希望に合う会社が見つからなければ、現在の会社に残ることもできます。
一方で、仕事と面接の日程を調整する負担があります。
応募数を管理し、無理のないスケジュールを組みましょう。
退職後に進める場合
転職活動や学習に時間を使いやすくなります。
心身の負担が大きく、仕事を続けながら活動できない場合は、先に退職する選択もあります。
一方で、転職活動が長引くと収入や空白期間への不安が強くなる可能性があります。
生活費、健康状態、活動に必要な期間を考えて判断してください。
初めての転職で失敗しやすいこと
初めての転職では、新卒就活と同じ感覚で進めたり、今の会社を辞めることだけを優先したりすることがあります。
退職を先に決める
今すぐ離れる必要がない場合は、転職先の条件を確認してから退職を進めた方が、比較する余裕を持ちやすくなります。
「辞めると伝えれば本気になれる」という理由だけで、退職を先に決めないようにしましょう。
不満と反対の条件だけで選ぶ
残業が多いから残業が少ない会社、人間関係が悪いから雰囲気の良さそうな会社という選び方だけでは、仕事内容や将来性を見落とす可能性があります。
不満を解消する条件と、今後積みたい経験の両方を確認します。
会社名や年収だけで判断する
知名度のある会社や年収の高い求人が、自分に合うとは限りません。
担当業務、目標、業務量、教育体制、評価方法まで確認してください。
未経験なら何でも挑戦できると考える
20代は未経験職種へ挑戦できる可能性がありますが、経験が何も必要ないわけではありません。
これまでの仕事から転用できる経験を探し、応募先が求める能力との接点を示します。
内定が出たらすぐ承諾する
内定は転職活動のゴールではありません。
労働条件、仕事内容、配属先、入社日を確認し、転職理由を解決できる会社かを判断します。
転職するか迷ったときの判断基準
転職には全員に共通する正解がありません。
次の項目から、現在の会社に残る場合と転職する場合を比べましょう。
現在の問題は改善できるか
上司への相談、担当変更、異動、業務の見直しなどで変えられる可能性があるかを考えます。
改善を試していないことを責める必要はありませんが、転職以外の方法があるかを確認することで判断材料が増えます。
今の会社で積める経験は何か
もう少し続けることで、担当範囲が広がったり、次の転職で活かせる経験を積めたりする可能性があります。
単に「3年続ける」のではなく、何を経験できるのかで判断します。
転職先で実現できるか
転職で変えたい条件を満たす求人が実際にあるかを調べます。
求人を見ると、希望する職種に必要な経験や、給与の相場が分かります。
情報収集をした結果、準備してから転職する判断もできます。
心身への影響はないか
健康や安全に影響する場合は、経験を積むために我慢し続けないでください。
転職活動より先に、休職、退職、相談などが必要な場合もあります。
30代でどうなりたいか
目の前の不満だけでなく、数年後にどのような仕事ができる状態を目指すかを考えます。
今回の転職で得られる経験が、30代の希望する働き方や役割へつながるかを確認しましょう。
初めての転職に迷ったら相談する
初めて転職を考えると、「転職した方がよいのか」「今の会社でもう少し経験を積むべきか」を一人で判断しにくいことがあります。
「キャリアのトビラ」では、20代・第二新卒の転職活動に特化した転職支援を行っています。
転職することを前提にせず、現在の状況、これまでの経験、仕事で変えたいことを整理します。
そのうえで、今の会社に残る、もう少し経験を積む、転職活動を始めるなど、どの選択が合うかを一緒に考えましょう。
「転職について何から考えればよいか分からない」「自分の経験でどのような仕事を目指せるか知りたい」という方は、キャリアのトビラへご相談ください。
まとめ
転職とは、現在の仕事や勤め先から、別の仕事や勤め先へ移ることです。
転職を考えること、転職活動をすること、現在の会社を退職することは、それぞれ別の段階です。
転職活動を始めても、必ず転職する必要はありません。
情報を集めて比較した結果、今の会社に残る判断もできます。
初めて転職するときは、次の点を意識しましょう。
転職したい理由を整理する
転職で何を変えたいかを決める
これまでの経験と強みを振り返る
業界、職種、企業を調べる
求人の仕事内容と条件を確認する
内定後に書面で労働条件を確認する
特別な事情がなければ、入社先を決めてから退職する
今回の転職が30代のキャリアへどうつながるか考える
転職すること自体を成功と考えず、自分が納得して働ける環境と、今後につながる経験を選ぶことが大切です。
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