
飲食求人の選び方|20代が仕事内容・シフト・将来のキャリアを確認する方法
2026年10月23日 09:51
「飲食の仕事に興味があるけれど、どの求人を選べばよいか分からない」
「店長候補と書かれている求人は、入社後すぐに店舗を任されるのだろうか」
飲食求人には、ホール、調理、店舗スタッフ、店長候補など、さまざまな職種があります。
同じ店舗スタッフでも、接客と調理の両方を担当する会社もあれば、担当を明確に分ける会社もあります。
正社員の場合は、店舗での接客や調理だけでなく、発注、在庫、売上、シフト、スタッフ教育などを任されることもあります。
そのため、「料理が好き」「よく利用する店だから」という理由だけで選ぶと、入社後に仕事内容や働き方の違いを感じる可能性があります。
この記事では、飲食求人を探している20代に向けて、職種や業態の違い、求人票で確認する項目、店長候補の考え方、将来につながる求人の選び方を解説します。
30秒でわかるこの記事の結論
飲食求人を選ぶときは、店名や給与だけでなく、店舗の運営方法と正社員に任される範囲を確認しましょう。
特に確認したいのは、次の項目です。
ホール、調理、店舗運営のどこまで担当するか
営業時間ではなく、実際の出勤・退勤時間
店舗に正社員が何人いるか
休日数とシフトの決め方
固定残業代や深夜手当を含む給与の内訳
配属店舗と異動の範囲
店長候補になる時期と昇格条件
店長以外にどのようなキャリアがあるか
飲食店で働くことだけを目的にせず、その会社で接客、調理、数値管理、人材育成のどの経験を積めるかまで比較することが大切です。
飲食求人は職種・業態・運営会社を分けて探す
飲食求人を検索するときは、「飲食」という言葉だけで探すと、アルバイトから正社員、本部職まで幅広い求人が表示されます。
まず、何を担当したいのか、どのような店舗で働きたいのかを分けて考えましょう。
職種から探す
飲食店の主な仕事には、次のようなものがあります。
ホール・接客
調理・キッチン
調理補助
店舗スタッフ
店長候補・マネージャー候補
料理長候補
商品開発、店舗開発、教育担当などの本部職
店舗スタッフという名称では、ホールと調理の両方を担当する場合があります。
店長候補でも、入社直後は一般社員として店舗業務を覚える求人が多くあります。
職種名だけで判断せず、最初に担当する仕事と、習熟後に任される仕事を確認してください。
業態から探す
同じ飲食業界でも、店舗の業態によって働き方は変わります。
例えば、ファストフード、居酒屋、レストラン、カフェ、ホテル内レストラン、給食、惣菜販売では、営業時間、客単価、接客方法、調理工程が異なります。
短時間で多くの注文へ対応する店舗では、正確さと作業の連携が重要です。
予約中心のレストランでは、料理やサービスに関する知識、顧客情報の共有が求められることがあります。
「飲食店ならどこでも同じ」と考えず、自分が希望する仕事の進め方に合う業態を選びましょう。
店舗名だけでなく運営会社を確認する
有名な店名で募集されていても、雇用主が店舗名と同じとは限りません。
一つの会社が複数のブランドを運営している場合、入社後に別ブランドや別店舗へ異動する可能性があります。
求人を見るときは、次の内容を確認してください。
雇用主となる会社名
運営しているブランド
直営店か加盟店か
配属店舗の決まり方
店舗間やブランド間の異動
普段利用している店舗の印象だけでなく、運営会社の事業と採用条件まで確認する必要があります。
飲食店の正社員は接客や調理だけではない
正社員として働く場合、店舗を安定して運営するための仕事も担当します。
求人に「店舗業務全般」と書かれているときは、具体的な範囲を確認しましょう。
接客・調理・衛生管理
ホールでは、お客様の案内、注文、料理の提供、会計、予約対応などを行います。
キッチンでは、仕込み、調理、盛り付け、洗い場、食材管理などを担当します。
接客と調理を分ける店舗もあれば、時間帯や人員によって両方を担当する店舗もあります。
食品を扱うため、手洗い、温度管理、清掃、アレルギー対応などのルールを守ることも重要です。
発注・在庫・売上の管理
店舗では、食材や備品の在庫を確認し、必要な量を発注します。
発注が少なければ商品を提供できず、多すぎれば廃棄につながります。
正社員には、売上だけでなく、食材原価、人件費、廃棄などの数字を見ながら店舗を運営する役割が求められることがあります。
数字を入力するだけなのか、原因を考えて改善まで行うのかによって、身につく経験は変わります。
シフト作成とスタッフ教育
アルバイトやパートが多い店舗では、採用、教育、仕事の割り振り、シフト調整も大切な仕事です。
新人へ手順を教え、忙しい時間帯に各スタッフの配置を決めます。
欠員が出たときに正社員が代わりに勤務する職場もあるため、急なシフト変更への対応方法を確認しましょう。
店舗の改善
お客様の待ち時間、料理提供の遅れ、ミス、廃棄などの問題を確認し、改善することも店舗運営の仕事です。
手順の変更、準備方法の見直し、スタッフへの共有などを行います。
将来ほかの業界へ転職する場合も、数値を見て改善した経験や、人を育成した経験は説明できる材料になります。
飲食求人で確認したい8つのポイント
飲食求人を比較するときは、同じ項目で確認すると違いが分かりやすくなります。
1.入社直後の担当業務
最初からホールと調理の両方を担当するのか、どちらかを先に覚えるのかを確認します。
経験者向けの求人では、入社時から教育や数値管理を任される場合もあります。
「店舗運営全般」という表現だけでなく、最初の数か月に行う仕事を聞きましょう。
2.営業時間と実際の勤務時間
店舗の営業時間と、従業員の勤務時間は同じではありません。
開店前には仕込みや清掃、閉店後には片付け、売上確認、翌日の準備があります。
早番・遅番の時間、終電後の勤務、深夜営業、休憩の取り方を確認してください。
3.店舗の社員人数と人員体制
一店舗に正社員が何人いるかによって、責任の範囲や休みやすさが変わります。
店長以外の社員がいない店舗では、店長不在時に一人で判断する場面が増える可能性があります。
繁忙時間帯の人数や、欠員が出た場合に近隣店舗から応援があるかも確認しましょう。
4.休日とシフトの決め方
「週休2日」「月8日休み」など、求人によって休日の表現は異なります。
年間休日、連休の取りやすさ、希望休の提出方法、土日祝日に休める可能性を確認してください。
休日が少ない働き方から転職したい場合は、
「20代で休日が少ない仕事から転職したいと感じたら?土日休みを狙う現実的な方法」もあわせて参考にしてください。
5.給与と手当の内訳
月給だけでなく、基本給、固定残業代、深夜手当、役職手当、地域手当などの内訳を確認します。
月給が高く見えても、固定残業代を含んでいる場合があります。
固定残業時間を超えた分の支払い、賞与の算定基準、昇給条件も確認しましょう。
まかないや社員割引は魅力の一つですが、基本的な給与や労働条件とは分けて考えます。
6.配属店舗と異動範囲
応募した店舗へ必ず配属されるとは限りません。
自宅から通える範囲なのか、転居を伴う転勤があるのか、全国勤務と地域限定勤務を選べるのかを確認します。
新店舗の開店に合わせて異動する場合や、研修中だけ別店舗へ通う場合もあります。
7.研修と独り立ちまでの流れ
未経験者の場合は、接客、調理、衛生、発注などをどの順番で学ぶか確認します。
研修店舗、教育担当者、マニュアル、独り立ちまでの期間が分かると、入社後を想像しやすくなります。
「未経験歓迎」と書かれていても、忙しい店舗で仕事を見ながら覚えることが中心の場合があります。
8.店長以降のキャリア
店長の次に、複数店舗を見るエリアマネージャーへ進む会社があります。
そのほか、教育、採用、商品開発、店舗開発、品質管理などの本部職へ進める可能性がある会社もあります。
ただし、本部職への異動制度があることと、希望すれば必ず異動できることは同じではありません。
必要な経験、選考方法、過去の異動例を確認しましょう。
求人票全体の確認方法は、「20代が転職で見るべき求人票のポイント|危ない求人の見分け方」でも詳しく解説しています。
「店長候補」の求人で確認したいこと
飲食求人では、「店長候補」「将来の店長」と書かれた募集が多く見られます。
店長候補という名称だけでは、現在の役職や昇格時期は分かりません。
入社直後から店長とは限らない
未経験者の場合は、一般社員として接客や調理を覚え、副店長などを経て店長へ進むことがあります。
経験者の場合も、会社の運営方法を学んでから店舗を任されることがあります。
入社時の役職、研修期間、店長になるまでの一般的な期間を確認しましょう。
昇格条件を具体的に聞く
店長への昇格では、店舗業務の習得だけでなく、売上管理、人材育成、衛生管理などが見られることがあります。
試験や面談があるのか、上司の推薦で決まるのかも会社によって異なります。
「最短で店長になれる」という例だけでなく、一般的な昇格時期を聞くことが大切です。
店長の権限と責任を確認する
店長になっても、採用や価格設定まで判断できる会社もあれば、本部の指示に沿って運営する会社もあります。
売上目標、シフト、人件費、発注、採用など、どこまで店長が決めるのかを確認しましょう。
責任だけでなく、自分で改善できる範囲を見る必要があります。
なお、社内で店長と呼ばれていても、労働基準法上の管理監督者に必ず該当するわけではありません。
「店長になれば残業代が出ない」と単純に判断せず、役職手当、労働時間、時間外手当の扱いを確認してください。
20代未経験でも飲食の正社員求人へ応募できる?
飲食業界には、未経験から応募できる正社員求人があります。
ただし、未経験歓迎は、仕事内容を理解しなくても採用されるという意味ではありません。
接客経験を活かせる場合
販売、ホテル、コールセンターなどの経験がある人は、お客様の希望を聞き、状況に応じて案内した経験を活かせます。
混雑時に優先順位をつけたことや、クレームへ対応したことも振り返りましょう。
ただし、接客経験があることを、飲食店での実務経験があるようには伝えません。
チームで働いた経験も材料になる
飲食店では、ホール、キッチン、洗い場などが連携して仕事を進めます。
他職種でも、周囲へ状況を共有したこと、遅れている仕事を手伝ったこと、新人へ教えたことは材料になります。
「コミュニケーション力があります」とまとめず、どの場面でどう動いたかを具体化してください。
体力と生活リズムも確認する
飲食店では、立ち仕事、食材や備品の運搬、暑い厨房での作業が発生します。
早朝、深夜、土日祝日を含むシフトになる場合もあります。
やる気だけでなく、希望する生活と勤務時間が合うかを現実的に考えましょう。
飲食求人を選ぶときに避けたい判断
求人の魅力的な言葉だけで決めず、実際の仕事内容と条件を確認します。
好きな店だから働きやすいと考える
利用者として感じる魅力と、従業員としての働き方は異なります。
店内の雰囲気がよくても、仕込み、清掃、在庫、シフトなど、見えない仕事があります。
応募前に店舗を利用することは参考になりますが、それだけで判断しないようにしましょう。
高い月給だけで決める
月給には、固定残業代や深夜手当が含まれていることがあります。
勤務時間、休日数、異動範囲、担当業務まで含めて比較してください。
同じ月給でも、基本給と手当の構成によって、賞与や今後の昇給への影響が異なる場合があります。
店長になれば本部へ行けると考える
店長経験は、店舗運営や人材育成の力を身につける機会になります。
一方、本部職の人数は店舗より少なく、異動には実績や選考が必要なことがあります。
制度の有無だけでなく、実際にどのような人が本部へ進んでいるかを確認しましょう。
早く店長になれることだけを重視する
昇格の早さは魅力になる一方、十分な教育を受けないまま大きな責任を負う可能性もあります。
店長になるまでに何を学び、昇格後に誰から支援を受けられるかを確認してください。
20代は飲食店で何を身につけたいか考える
飲食の仕事で身につく経験は、調理技術だけではありません。
接客、衛生、売上管理、発注、人材育成、業務改善など、担当する仕事によって将来の選択肢が変わります。
料理やサービスの専門性を高めたい人は、技術や知識を学べる店舗が候補になります。
店舗運営を学びたい人は、売上、人件費、採用、教育まで経験できる会社が候補です。
将来は別の業界も検討したい人は、数値管理、スタッフ育成、改善など、ほかの仕事でも説明できる経験を意識する方法があります。
20代の転職では、現在の給与や店の知名度だけでなく、30代になったときに何を任せられる状態を目指すかを考えてください。
自分に合う飲食求人を一人で選びにくい20代へ
飲食求人は、業態、営業時間、社員人数、運営会社によって、仕事内容と働き方が大きく変わります。
同じ店長候補でも、教育を受けながら段階的に店舗運営を学ぶ求人もあれば、早い時期から広い責任を任される求人もあります。
「キャリアのトビラ」は、20代・第二新卒の転職活動に特化した転職エージェントです。
面談では、これまでの接客、調理、アルバイト、チームでの仕事などを整理し、飲食業界で活かせる経験を確認します。
そのうえで、飲食の正社員を目指すのが合っているか、販売や営業など接客経験を活かせるほかの仕事も検討するかを一緒に考えます。
飲食業界で働く場合も、入社することだけを目的にせず、その会社で経験を積むことで将来どのような役割を担えるかまで確認します。
「飲食の仕事が自分に合うか分からない」「求人の条件を一人で比べにくい」という段階でも構いません。
今後の働き方を整理するところから、気軽にご相談ください。
まとめ
飲食求人を探すときは、職種、業態、運営会社を分けて確認しましょう。
ホール、調理、店舗スタッフ、店長候補では、最初に担当する仕事と将来任される仕事が異なります。
求人票では、営業時間だけでなく実際の勤務時間、社員人数、休日、給与の内訳、配属店舗、異動範囲、研修、昇格条件を確認してください。
店長候補は、入社直後から店長になるという意味ではありません。昇格までの流れと、店長になった後の権限や支援体制を見ることが大切です。
店舗の知名度や目の前の条件だけでなく、接客、調理、数値管理、人材育成など、数年間でどの経験を積めるかまで比較して応募先を選びましょう。
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