キャリアのトビラ

飲食業から転職したい20代へ|未経験でも狙える仕事と注意点

飲食業から転職したい20代へ|未経験でも狙える仕事と注意点

2026年10月08日 12:53

「飲食業をこのまま続けるべきか迷っている」

「土日や連休を取りやすい仕事へ転職したい」

「飲食以外の仕事を経験したいけれど、自分に何ができるのか分からない」

飲食業で働いている20代の中には、このような理由から転職を考えている方もいるでしょう。

20代であれば、飲食業から未経験の業界・職種へ転職することは十分に検討できます。

営業やカスタマーサクセス、人材、事務、ITサポートなどを目指す方法もあれば、飲食業で得た知識を活かして食品メーカーや食品商社などへ転職する選択肢もあります。

ただし、

「飲食業で働いていたからコミュニケーション能力が高い」

と伝えるだけでは、異業種への転職で自分の強みを十分に伝えられないことがあります。

飲食業といっても、

・ホールで接客をしていた
・キッチンで調理を担当していた
・発注や在庫管理をしていた
・新人教育をしていた
・店長として売上やシフトを管理していた

など、経験してきた仕事は人によって異なります。

大切なのは、「飲食業で働いていた」という職歴だけで考えるのではなく、実際に何を担当し、その経験を次の仕事でどう活かせるのかを整理することです。

この記事では、

・20代なら飲食業から異業種へ転職できるのか
・飲食業から転職したい理由の整理方法
・飲食経験から活かせる強み
・未経験でも検討できる職種
・異業種へ転職するときの注意点
・転職活動の進め方

まで順番に解説します。

飲食業を辞めるべきか迷っている方も、これからの働き方やキャリアを考えるための参考にしてください。



30秒でわかるこの記事の結論

20代であれば、飲食業から未経験職種への転職は選択肢になります。

ただし、飲食業で働いていた人全員が同じ強みを持っているわけではありません。

例えば、

ホール経験
→ 顧客対応・ヒアリング・提案

キッチン経験
→ 段取り・正確性・品質管理

発注・在庫管理
→ 数量管理・在庫管理

店長・リーダー経験
→ 売上管理・スタッフ育成・シフト管理

というように、担当してきた仕事によって異業種との接点は変わります。

また、「飲食業を辞めたい」という気持ちだけで転職先を選ぶのではなく、

土日や休日を変えたいのか
勤務時間を変えたい
のか
体力的な負担を減らしたい
のか
給与やキャリアを変えたい
のか
飲食そのものから離れたい
のか

を整理することも重要です。

転職しやすそうな仕事を選ぶのではなく、これまでの経験・変えたい働き方・これから積みたい経験の3つから転職先を考えましょう。



20代なら飲食業から異業種へ転職できる?

20代で飲食業から異業種へ転職することは可能です。

これまでとは異なる職種を目指す場合でも、飲食業で経験してきた仕事の中に活かせる部分が見つかることがあります。

一方で、飲食業の経験がそのまま別職種の実務経験になるわけではありません。

まずは、未経験転職をどのように考えればよいのか整理しておきましょう。

20代なら未経験職種も選択肢になる

飲食業から転職する場合、これまで経験していない職種も選択肢になります。

例えば、

・営業職
・カスタマーサクセス
・カスタマーサポート
・人材業界
・事務職
・ITサポート・IT事務
・食品メーカーや食品商社
・販売・サービス職

などです。

ただし、これらは「飲食業から簡単に転職できる職種」という意味ではありません。

求人によって求められる経験やスキルは異なります。

また、同じ職種でも仕事内容や働き方は会社によって違います。

「未経験で応募できるか」だけではなく、自分の経験との接点があるか、その仕事を続けていきたいと思えるかまで確認することが大切です。

飲食経験がそのまま別職種の実務経験になるわけではない

異業種へ転職するときに注意したいのが、これまでの経験の伝え方です。

例えば、飲食店で多くのお客様へ商品を提案してきたとしても、それだけで営業経験者になるわけではありません。

店舗で売上を入力していたとしても、そのまま一般事務の実務経験として評価されるとは限りません。

未経験職種へ転職するのであれば、新しい仕事について学ぶ必要があります。

ただし、

「お客様の希望を聞き、料理や商品を提案していた」

という経験を、

相手の希望を把握する
↓
選択肢を説明する
↓
相手に合わせて提案する

と分解すれば、営業や顧客対応の仕事との接点が見えてきます。

経験を別職種の実務経験に見せるのではなく、これまで身につけた力の中から、応募先でも活かせるものを見つけることが重要です。

ホール・キッチン・店長など経験によって強みは違う

「飲食業経験者」と一括りにしても、実際に経験してきた仕事は大きく異なります。

ホールスタッフであれば、

・接客
・注文対応
・商品説明
・クレーム対応
・予約管理

などを経験しているかもしれません。

キッチンであれば、

・調理
・仕込み
・食材管理
・衛生管理
・複数の注文への対応

などがあります。

店長や副店長であれば、

・売上管理
・発注・在庫管理
・スタッフ育成
・シフト作成
・店舗運営

まで担当している場合があります。

そのため、異業種への転職では、

「飲食業で○年間働きました」ではなく、「その期間に何を担当してきたのか」まで振り返ることが重要です。

自分の担当業務によって、活かしやすい強みや転職先も変わります。



飲食業から転職したい理由を整理しよう

飲食業から転職したいと思ったら、最初に「次は何の仕事にするか」を決める必要はありません。

まず、

「なぜ飲食業から転職したいのか」

を整理しましょう。

転職理由によって、選ぶべき職種や会社は変わるからです。

① 土日や連休を取りやすくしたい

飲食店では、土日や祝日が忙しくなることがあります。

そのため、

「家族や友人と休日を合わせたい」

「土日に休める仕事へ転職したい」

「連休を取りやすい働き方に変えたい」

と考える人もいるでしょう。

この場合は、休日を転職条件にすること自体に問題はありません。

ただし、「飲食業以外なら土日休み」とは限らないため注意が必要です。

営業やITサポート、販売などでも、顧客や会社の営業日に応じて土日勤務になる求人があります。

職種名だけではなく、実際の求人で休日を確認しましょう。

② 勤務時間・生活リズムを変えたい

飲食業では、勤務先によって早朝勤務や夜間勤務、シフト勤務などがあります。

ランチとディナーの営業時間に合わせて働く店舗もあれば、深夜まで営業している店舗もあります。

そのため、

「勤務時間を安定させたい」

「夜遅くまで働く生活を変えたい」

という理由で転職を考えることもあるでしょう。

この場合は休日だけでなく、

・勤務開始時間
・勤務終了時間
・シフト制か固定勤務か
・残業の状況

なども転職先を選ぶ条件に入れる必要があります。

③ 体力的な負担を減らしたい

飲食業では、長時間立って働いたり、料理や食材などを運んだりすることがあります。

忙しい時間帯には、店内を動きながら複数の仕事へ対応することもあるでしょう。

こうした身体的な負担を理由に、別の仕事を考える人もいます。

ただし、

「デスクワークなら楽そう」

という理由だけで転職先を決めるのはおすすめできません。

デスクワークにも、長時間のPC作業や正確な事務処理、期限管理など別の大変さがあります。

現在の仕事で何を負担に感じているのかを具体的にしたうえで、次の仕事を比較しましょう。

④ 給与や将来のキャリアを変えたい

現在の給与や、数年後のキャリアに不安を感じて転職を考える人もいるでしょう。

この場合は、

「飲食業から異業種へ転職すれば年収が上がる」

と考えないことが大切です。

未経験職種へ転職する場合、入社時の給与が現在より高くなるとは限りません。

一方で、営業経験やITの知識、法人顧客への対応など、新しい経験を積むことで、その後のキャリアの選択肢が広がる場合があります。

現在の条件だけではなく、数年間働いたときに何が身につくのかも確認しましょう。

⑤ 飲食そのものから離れたいのか考える

最後に考えておきたいのが、

「自分は飲食業そのものから離れたいのか」

という点です。

例えば、

「料理や食に関わることは好きだけれど、店舗勤務を続けるのが難しい」

のであれば、食品メーカーや食品商社など、飲食・食品の知識を活かしながら働き方を変える方法もあります。

「接客は好きだけれど、勤務時間を変えたい」のであれば、顧客対応経験を別の仕事で活かすことも考えられます。

一方で、

「飲食とはまったく違う仕事を経験したい」

「新しい分野で専門性を身につけたい」

のであれば、より広く異業種を検討してもよいでしょう。

飲食業を辞めることと、飲食業で身につけた経験を捨てることは同じではありません。

これまでの経験の中で残したいものと、これから変えたいものを分けて考えてみましょう。


飲食業から転職したい理由の中でも、「休日の少なさ」や「土日に休めないこと」が大きな悩みになっている方もいるでしょう。

その場合は、職種を変えるだけでなく、実際に休日を増やすための求人の見方まで確認することが大切です。

「20代で休日が少ない仕事から転職したいと感じたら?土日休みを狙う現実的な方法」もあわせて参考にしてください。

転職で何を変えたいのかが整理できたら、次に確認したいのが、飲食業でこれまで身につけてきた強みです。

ホール・キッチン・店舗運営など、それぞれの経験を異業種でどのように活かせるのかを具体的に見ていきましょう。



飲食業の経験から異業種でも活かせる強み

飲食業から異業種へ転職するときに、

「飲食店でしか働いたことがないから、アピールできる経験がない」

と考える必要はありません。

一方で、「コミュニケーション能力があります」「忙しい環境に慣れています」と伝えるだけでは、自分の強みが十分に伝わらないこともあります。

重要なのは、飲食業で実際に担当してきた仕事まで振り返ることです。

① ホール経験|顧客対応・ニーズ把握

ホールスタッフとして働いてきた場合は、単に料理を運ぶだけではなく、さまざまな顧客対応を経験していることがあります。

例えば、

・注文を聞く
・料理やメニューを説明する
・おすすめを提案する
・予約や問い合わせに対応する
・クレームに対応する

などです。

こうした経験は、

相手の希望を聞く
↓
必要な情報を整理する
↓
相手に合わせて説明・提案する

という力として整理できます。

営業やカスタマーサクセスなど、顧客とのコミュニケーションが必要な仕事との接点を見つけられる場合があります。

② キッチン経験|段取り・正確性・品質管理

キッチンで働いてきた人は、ホールスタッフとは異なる強みを持っている可能性があります。

例えば、

・複数の注文を確認する
・調理する順番を考える
・決められた手順で調理する
・料理の品質を保つ
・食材や衛生状態を管理する

といった経験です。

特に混雑する時間帯では、限られた時間の中で複数の作業を正確に進める必要があります。

こうした経験は、

段取りを考える力、正確に作業を進める力、一定の品質を維持する力

として整理できます。

「接客をしていなかったからアピールできない」と考えず、自分が仕事をどのように進めてきたのかを振り返ってみましょう。

③ 忙しい時間帯の経験|優先順位を判断する力

飲食店では、ランチやディナーなど特定の時間帯に注文が集中することがあります。

そのような状況では、

・どの仕事から対応するか
・誰に仕事を依頼するか
・顧客をどの程度待たせているか
・店内で何が起きているか

などを確認しながら仕事を進めます。

この経験は、単に「忙しい職場に慣れている」ではなく、

複数の業務を把握し、優先順位を考えながら行動してきた経験

として伝えることができます。

異業種でも、複数の業務を同時に進めたり、急な依頼へ対応したりする仕事はあります。

④ 発注・在庫管理|数値や商品を管理した経験

食材や飲料などの発注・在庫管理を担当していた場合は、その経験も整理しておきましょう。

例えば、

・在庫数を確認する
・売れ行きを見ながら発注する
・不足や過剰在庫を防ぐ
・廃棄を減らす
・原価を意識する

などです。

担当範囲によっては、単なる接客・調理経験ではなく、店舗運営に関わる経験として説明できます。

面接では「発注を担当していました」で終わらず、何を確認し、どのように数量を判断していたのかまで説明できるようにしておくとよいでしょう。

⑤ 店長・リーダー経験|売上管理・育成・シフト管理

店長や副店長、リーダーなどを経験している場合は、店舗全体に関わる仕事も振り返ります。

例えば、

・売上や目標の管理
・スタッフの採用・教育
・シフト作成
・在庫や発注の管理
・店舗の課題改善
・本部との連絡や調整

などです。

こうした経験があれば、スタッフとしての接客・調理経験だけではなく、マネジメントや店舗運営に関わった経験として整理できます。

役職がなくても、新人教育や時間帯責任者などを任されていたのであれば、その経験も棚卸ししておきましょう。

⑥ クレームやトラブル対応|状況を整理して対応する力

飲食店では、

・注文内容の間違い
・提供時間への指摘
・予約に関するトラブル
・商品の不備

など、予想外の対応が必要になることもあります。

こうした場面で、

・相手の話を聞く
・何が起きたのか確認する
・自分で対応できるか判断する
・必要に応じて責任者へ共有する

といった行動をしてきた人もいるでしょう。

「クレーム対応ができます」とするだけではなく、問題が起きたときに状況を整理し、必要な対応を判断してきた経験として考えることができます。

このように、飲食業で身につく強みは一つではありません。

ホール、キッチン、発注、店舗運営など、担当してきた仕事によって異なります。

まずは自分が実際に担当してきた仕事を書き出し、その中から次の仕事との接点を探すことが大切です。



飲食業から転職する20代が未経験でも狙える仕事

飲食業で経験してきたことを整理したら、次はどのような仕事で活かせるのかを考えてみましょう。

ここでは、20代で飲食業から異業種へ転職するときに検討できる代表的な職種を紹介します。

ただし、ここで紹介する仕事なら誰でも転職できるという意味ではありません。

自分の経験との接点、仕事内容、必要なスキル、希望する働き方を確認しながら比較してください。

① 営業職|接客・提案経験を活かしやすい

ホールなどで顧客対応を経験してきた人は、営業職との接点を見つけやすい場合があります。

例えば、

・顧客の希望を聞く
・商品について説明する
・おすすめを提案する
・目標を意識して行動する

といった経験です。

ただし、営業職では商品を説明するだけでなく、顧客の課題を把握して提案したり、新しい顧客へアプローチしたりすることもあります。

売上や契約件数などの目標を持つ会社もあります。

「接客経験があるから営業に向いている」と決めるのではなく、誰に何を売る営業なのか、どのように顧客を獲得するのかまで確認しましょう。

② カスタマーサクセス・カスタマーサポート|顧客対応経験を活かせる

顧客の話を聞いたり、状況に合わせて説明したりする経験は、カスタマーサクセスやカスタマーサポートでも活かせる可能性があります。

特にホール業務で、

・問い合わせ対応
・商品説明
・要望への対応
・クレーム対応

などを経験していれば、顧客対応という点で接点があります。

一方、カスタマーサクセスでは、顧客にサービスを継続して利用してもらい、成果につなげるための支援を行う仕事もあります。

会社によっては数値目標を持つため、「接客に近そう」というイメージだけで判断しないようにしましょう。

③ 人材業界|接客・店舗運営経験を活かせる場合がある

人材業界にも、飲食業で身につけた経験を活かせる仕事があります。

例えば、求職者と話す仕事ではヒアリング経験、企業を担当する仕事では提案や調整の経験との接点があります。

店長としてスタッフの採用や新人教育を経験していれば、人材や採用に興味を持つきっかけになることもあるでしょう。

ただし、人材業界は「人と話す仕事」だけではありません。

営業活動や目標管理、企業との調整などが必要になる仕事もあります。

仕事内容を理解したうえで、自分に合うかを判断しましょう。

④ 事務職|未経験からの転職難易度も考える

飲食業から事務職へ転職したいと考える人もいるでしょう。

発注や在庫管理、予約管理、売上入力などを経験していれば、事務職との接点を見つけられる場合があります。

ただし、

「飲食業で事務作業をしていた=事務職経験者」

ではありません。

求人によってはPC操作やExcel、書類作成などのスキルが求められます。

また、未経験から事務職を希望する人もいるため、応募する求人によっては競争が生じます。

「土日休み」「デスクワーク」という条件だけで事務職に絞らず、ほかの職種も含めて比較することをおすすめします。

⑤ ITサポート・IT事務|PCやITの知識を身につける必要もある

ITサポートやIT事務など、未経験から応募できる求人が見つかることもあります。

問い合わせ対応がある仕事であれば、飲食業で培った顧客対応力を活かせる場合があります。

一方、仕事によっては、

・基本的なPC操作
・ITに関する基礎知識
・新しいシステムを覚える力

などが必要です。

「未経験OKだから何も準備しなくてよい」というわけではありません。

興味がある場合は、実際の求人で求められているスキルを確認し、不足している部分を転職前から学ぶことも検討しましょう。

⑥ 食品メーカー・食品商社|飲食・食品の知識を活かす

「店舗で働くことは変えたいけれど、食に関わる仕事には興味がある」という人は、食品メーカーや食品商社なども選択肢になります。

例えば食品メーカーにも、

・営業
・営業事務
・商品に関わる業務
・店舗や取引先への支援

など、さまざまな仕事があります。

飲食店で食材や商品を扱ってきた経験、顧客の反応を直接見てきた経験などが、応募先によっては仕事への理解につながる場合があります。

特に店長として仕入れや発注、売上管理などを経験していれば、食品業界との接点を説明しやすいこともあるでしょう。

ただし、「飲食経験者だから食品メーカーへ転職しやすい」とは限りません。

飲食業の経験を残しながら、職種や働き方を変える選択肢の一つとして考えてみましょう。

⑦ 販売・サービス職|対人経験を活かしやすい

飲食業での接客経験をそのまま活かしやすい仕事として、販売・サービス職もあります。

顧客対応や商品説明、状況に応じた対応などは、共通する部分があります。

一方で、飲食業から転職したい理由が、

・土日休みを増やしたい
・シフト勤務を変えたい
・立ち仕事を減らしたい

というものであれば注意が必要です。

販売・サービス職でも、勤務先によっては土日勤務やシフト制、立ち仕事があります。

「経験を活かせるか」だけでなく、「今回の転職で変えたいことを実現できるか」まで確認することが大切です。

飲食業から転職する場合、最初から一つの職種に決める必要はありません。

ホール経験を活かして営業や顧客対応の仕事を考える方法もあれば、店舗運営経験を活かせる仕事を探す方法、食品業界に残りながら職種を変える方法もあります。

大切なのは、

飲食業から転職しやすい仕事を探すことではなく、自分の経験と転職理由の両方に合う仕事を探すことです。

候補となる職種が見えてきたら、「未経験で応募できる」という理由だけで求人を選ばず、実際の仕事内容や条件まで確認していきましょう。



飲食業から未経験転職するときの注意点

飲食業から異業種へ転職するときは、「今の働き方を変えたい」という気持ちが転職先選びの基準になることがあります。

もちろん、休日や勤務時間、体力的な負担などを理由に転職すること自体に問題はありません。

ただし、現在の仕事で不満に感じていることだけを基準にすると、転職後に別のミスマッチが生まれる可能性があります。

ここでは、飲食業から未経験転職するときに注意したいポイントを確認しておきましょう。

① 「土日休み」「デスクワーク」だけで選ばない

飲食業から転職する人の中には、

「土日に休める仕事がいい」

「立ち仕事ではなくデスクワークにしたい」

と考える人もいるでしょう。

こうした希望を転職条件にすることはできます。

ただし、それだけで職種や会社を決めるのはおすすめできません。

例えば、土日休みでも残業が多かったり、自分に合わない仕事内容だったりすれば、別の不満が生まれる可能性があります。

デスクワークにも、

・PCを使った長時間の作業
・細かな確認
・期限管理
・社内外との調整

などが必要な仕事があります。

「今の仕事で嫌なことがない会社」だけでなく、「次の仕事でどのような働き方をしたいのか」まで考えることが大切です。

② 未経験転職では年収が上がるとは限らない

飲食業から異業種へ転職すれば、必ず給与が上がるわけではありません。

特に未経験職種へ転職する場合は、その職種での経験がない状態からスタートするため、現在より年収が下がるケースも考えられます。

そのため、求人を見るときは初年度の給与だけで判断しないことも重要です。

例えば、

・どのような経験を積めるか
・昇給や評価はどのように決まるか
・数年後にどのような仕事を任されるか
・身についた経験を次のキャリアでも活かせるか

といった点も確認します。

もちろん、生活に必要な収入を無視する必要はありません。

現在の給与と将来のキャリアの両方を見ながら、現実的に許容できる条件を考えましょう。

③ 事務職を安易な第一候補にしない

「飲食業は体力的に大変だから、次は事務職にしたい」

と考える人もいるかもしれません。

事務職を希望すること自体に問題はありませんが、

「デスクワークだから」
「土日休みが多そうだから」
「未経験でもできそうだから」

という理由だけで第一候補にするのは慎重に考えた方がよいでしょう。

事務職では、PC操作や書類作成、データ入力、社内外との調整などが求められることがあります。

また、求人によっては経験者も応募します。

飲食業で発注や売上入力などを担当していた場合でも、その経験がそのまま事務職経験として扱われるとは限りません。

事務職だけに絞るのではなく、営業、カスタマーサクセス、人材、ITサポートなども含め、自分の経験を活かせる仕事を広く比較してから判断することが大切です。

④ 「未経験歓迎」だけで求人を判断しない

異業種へ転職するときに目に入りやすいのが、「未経験歓迎」「経験不問」と書かれた求人です。

しかし、「未経験歓迎」と書かれていることと、自分に合った求人であることは別です。

求人を見るときは、

・実際に担当する仕事内容
・入社後の研修や教育
・求められる人物像
・給与や休日などの労働条件
・評価制度
・配属先

なども確認しましょう。

また、「未経験」といっても企業が想定している人材は求人によって異なります。

職種経験はなくても社会人経験を求めている場合や、基本的なPCスキルなどを前提としている場合もあります。

「応募できる求人」と「自分が選ぶべき求人」は分けて考えることが重要です。

⑤ 飲食業とは違う大変さも確認する

異業種への転職では、新しい仕事の良い部分に目が向きやすくなります。

例えば、

「営業なら給与を上げられそう」

「事務なら体力的に楽そう」

「ITなら将来性がありそう」

といったイメージです。

しかし、どの仕事にも大変な部分があります。

営業であれば目標数字や新規開拓、事務であれば正確性や期限管理、IT関連職であれば継続的に知識を身につけることなどが求められる場合があります。

転職先を選ぶときは、

「その仕事の何が魅力なのか」だけでなく、「その仕事の大変な部分を自分が受け入れられるか」

も確認しましょう。


未経験転職では、「応募できる求人を見つけること」だけでなく、その求人でどのような仕事をするのかを見極めることが重要です。

「未経験歓迎」と書かれた求人をどのように判断すればよいか迷っている方は、「未経験歓迎求人は本当に未経験OK?20代が確認すべき注意点」もあわせて参考にしてください。



飲食業から転職するための進め方

飲食業から異業種へ転職するときは、いきなり求人へ応募するよりも、転職理由とこれまでの経験を整理してから進めることをおすすめします。

特に未経験職種へ転職する場合は、

なぜ転職するのか
↓
何を活かせるのか
↓
何を新しく身につけるのか

を整理しておくと、職種選びや応募書類、面接での説明にも一貫性を持たせやすくなります。

① 転職で変えたいことを整理する

最初に、

「今回の転職で何を変えたいのか」

を書き出してみましょう。

例えば、

・休日を増やしたい
・土日に休みたい
・勤務時間を安定させたい
・体力的な負担を減らしたい
・給与を上げたい
・新しいスキルを身につけたい
・店舗以外で働きたい
・食に関わりながら別の仕事をしたい

などです。

複数ある場合は、優先順位も決めます。

すべての希望を同時に実現できる求人が見つかるとは限らないため、

「絶対に変えたいこと」と「できれば変えたいこと」

を分けておくと求人を比較しやすくなります。

② 担当してきた仕事をすべて書き出す

次に、飲食業で担当してきた仕事を棚卸しします。

「ホールスタッフ」「キッチン」「店長」といった職種名だけではなく、実際の業務まで書き出しましょう。

例えば、

・1日○組程度の顧客対応
・予約受付
・商品提案
・クレーム対応
・調理、仕込み
・発注、在庫管理
・売上管理
・シフト作成
・新人教育
・アルバイトスタッフの管理

などです。

可能であれば、

何人のスタッフを管理していたのか
どの程度の店舗規模だったのか
どのような目標を持っていたのか

なども整理します。

具体的な数字を正確に示せる経験があれば、職務経歴書や面接でも説明しやすくなります。

③ 経験を応募職種で伝わる言葉に変える

担当業務を書き出したら、その経験が応募職種でどのように活かせるのかを考えます。

例えば、

ホールで商品をおすすめした
→ 顧客の希望を聞き、ニーズに合わせて提案した

忙しい時間帯にホール全体を見ていた
→ 複数の業務を把握し、優先順位を判断して対応した

新人スタッフを教えていた
→ 業務手順を整理し、相手の習熟度に合わせて指導した

発注を担当していた
→ 在庫や販売状況を確認しながら必要数量を判断した

というように整理できます。

ただし、経験を必要以上に大きく見せる必要はありません。

営業経験がないのであれば「営業経験があります」とするのではなく、

「接客で培ったヒアリングや提案の経験を活かしながら、営業として必要な知識を身につけたい」

と伝える方が自然です。

④ 複数の職種・求人を比較する

未経験転職では、最初から一つの職種だけに絞りすぎないことも大切です。

例えば、顧客対応経験を活かしたい場合でも、

・営業
・カスタマーサクセス
・カスタマーサポート
・人材業界

など複数の選択肢があります。

また、「食に関わり続けたい」という希望があれば、食品メーカーや食品商社なども検討できます。

複数の求人を見ることで、

「この仕事なら経験を活かせそう」

「仕事内容は魅力的だが、希望する働き方とは違う」

といった違いも見えてきます。

職種名だけで決めず、実際の仕事内容や働き方まで比較することが重要です。

⑤ 数年後に残る経験まで考える

最後に確認したいのが、転職後にどのような経験が身につくのかです。

20代の転職では、現在の条件だけでなく、数年後のキャリアも考えておきたいところです。

例えば、

・法人営業の経験を積む
・顧客支援の経験を積む
・ITの知識を身につける
・店舗運営から企業での業務へ経験を広げる
・食品業界で専門性を深める

など、選ぶ仕事によってその後のキャリアは変わります。

飲食業から離れることだけをゴールにすると、

「転職はできたけれど、この先どうすればよいか分からない」

という状態になる可能性があります。

「今の仕事を辞められるか」ではなく、「この会社で数年間働いたら、自分にどのような経験が残るか」まで考えて転職先を選びましょう。

飲食業から異業種へ転職するときに重要なのは、これまでの経験を無理に別職種の経験として見せることではありません。

飲食業で身につけた力を整理したうえで、新しい仕事で必要な知識やスキルをこれから身につけていく。

この考え方で転職先を探すことで、これまでの経験とこれからのキャリアをつなげやすくなります。



飲食業からの転職に迷ったらキャリアのトビラへ

飲食業から異業種へ転職したいと思っても、

「自分の経験を活かせる仕事が分からない」

「土日休みにはしたいけれど、どの職種を選べばよいか迷う」

「未経験の仕事へ転職して後悔しないか不安」

という方もいるでしょう。

その場合は、いきなり応募する職種を決めるのではなく、

飲食業で何を経験してきたか
↓
なぜ転職したいのか
↓
今回の転職で何を変えたいのか
↓
これまでの経験をどこで活かせるのか
↓
30代に向けてどのような経験を積みたいのか

という順番で整理してみてください。

例えば、飲食店で接客をしてきた人でも、営業、カスタマーサクセス、人材業界など複数の選択肢が考えられます。

店長経験がある人であれば、接客だけでなく、売上管理やスタッフ育成、発注、シフト管理などの経験を活かせる可能性もあります。

一方で、休日や勤務時間を変えることが転職の一番の目的であれば、職種を変えることだけが答えとは限りません。

同じ飲食・食品に関わる仕事でも、勤務先や職種を変えることで希望する働き方に近づける場合もあります。

そのため、「飲食業を辞めるべきか」から考えるのではなく、「これからどのような働き方とキャリアをつくりたいのか」から考えることが大切です。

一人で整理するのが難しい場合は、キャリアのトビラでも20代・第二新卒の転職相談を受け付けています。

これまでの仕事内容を一緒に整理しながら、経験を活かせる職種や、希望する働き方に合う求人を考えていきます。

また、

・職務経歴書の添削
・面接対策
・求人選び
・入社後のフォロー

まで転職活動をサポートしています。

LINEで相談でき、平日夜や土日にも対応しています。

「飲食業から転職したいけれど、次に何をすればよいか分からない」という段階でも、最初から応募する職種を決めておく必要はありません。

現在の不満だけで転職先を決めるのではなく、これまでの経験とこれから目指したいキャリアの両方を整理したうえで、自分に合う選択肢を考えていきましょう。



まとめ|「飲食業を辞める」だけでなく次に積む経験まで考えよう

20代であれば、飲食業から未経験の業界・職種へ転職することは選択肢になります。

営業、カスタマーサクセス、人材、事務、ITサポートなどを検討する方法もあれば、食品メーカーや食品商社など、食に関する経験を活かしながら働き方を変える方法もあります。

ただし、飲食業で働いていたこと自体が、別職種の実務経験になるわけではありません。

大切なのは、

・ホールでどのような顧客対応をしてきたか
・キッチンでどのように仕事を進めてきたか
・発注や在庫管理を担当していたか
・新人教育を経験していたか
・店長として売上やスタッフを管理していたか

など、実際に担当してきた仕事まで振り返ることです。

そのうえで、

① 今回の転職で変えたいことを整理する
↓
② 飲食業で経験した仕事を書き出す
↓
③ 異業種でも活かせる強みを見つける
↓
④ 複数の職種・求人を比較する
↓
⑤ 数年後にどのような経験が残るか考える

という順番で転職先を検討してみてください。

また、

「土日休みにしたい」

「夜遅くまで働く生活を変えたい」

「体力的な負担を減らしたい」

といった希望を持つこと自体に問題はありません。

ただし、条件だけで会社を選ぶと、仕事内容やキャリアの面で新たなミスマッチが生まれる可能性があります。

反対に、将来のキャリアだけを優先して、自分が続けにくい働き方を選ぶ必要もありません。

働き方と、これから身につけたい経験の両方を考えることが重要です。

飲食業から転職することそのものをゴールにするのではなく、今回の転職をこれからのキャリアにつなげる。

その視点を持ちながら、自分に合った仕事や会社を探していきましょう。

<この記事から次に読むおすすめ記事>

飲食業から転職するときは、仕事内容や将来のキャリアだけでなく、休日や勤務時間など、自分が無理なく続けられる働き方を考えることも大切です。

「転職では働きやすさも重視したいけれど、それだけで会社を選んでよいのか」と迷っている方は、「20代でワークライフバランスを重視する転職は甘え?企業選びの考え方」もあわせて参考にしてください。